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食材

玉露

gyokuro

玉露は、覆い下栽培した新芽で作る高級煎茶の一種。被覆によりうま味成分の遊離アミノ酸・テアニンが高濃度に維持されるとされる。碾茶と同じ覆い下栽培の技術を用いるが、揉んで仕上げる点で碾茶と異なる。

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食材 / ingredient-gyokuro

このページの内容(9 節)
  1. 説明
  2. この説明の根拠(3)
  3. 主題ハブ
  4. 別名
  5. 関連項目(10)
  6. 組成・含有(1)
  7. 感覚(3)
  8. 加工・調理でどう変わる(1)
  9. 姉妹サイト
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苦味を読む

玉露は、同じ茶葉を繰り返し浸出しても、すべての味が同じように弱まるとは限らない。市販の宇治玉露3 gへ60℃の湯50 mLを注ぎ、0.5~4分の条件で3煎まで調べた研究では、教職員15名が苦味や渋味などを−2~+2で評定した。苦味と渋味は1~3煎を通じて普通程度で、煎数による変化は小さかった。

一方、同じ評価で1煎目は甘味・うま味・全体の味がやや強く、やや好まれた。煎を重ねると全体の味と好みの評点は下がった。苦味や渋味の評点が大きく動かなくても、玉露の味全体の受け取られ方は変わりうる。ただし、市販品1試料を60℃で調べた結果であり、別の玉露や湯温にも同じ変化が生じるとは限らない。

うま味側を切り分けた試験もある。市販玉露3種を各10 g、50℃の水60 mLで2.5分浸出して成分を分析し、その値を基にモデル液を作った。各成分を除く三点比較では、グルタミン酸でうま味、テアニンで甘味、クエン酸で濃度感と飲用後に残る甘味の低下が識別された。この液には苦渋味成分と香りがなく、玉露そのものや苦味を再現した結果ではない。

被覆を外してからの露光時間を調べた別の試験では、うま味成分のアミノ酸が多く渋味成分のカテキン類が少ない茶を高品質と位置づける考え方のもとで、露光時間が長くなるほどアミノ酸は減り、カテキン類は増える傾向を確認した。官能評価点も、露光時間が長いものほど劣る傾向を示した。

この説明の根拠

  1. 各種製茶の煎出条件とカフェイン・タンニン溶出量及び味との関係

    米田泰子; 加藤佐千子 / 1994 / 学術論文 / 全文確認

    この本文で確認した範囲: 玉露の試料量、湯温・湯量、浸出時間、3煎、15名の尺度、苦味と渋味の変化が小さい結果を支える/1煎目の甘味・うま味・全体の味・好みと、煎を重ねた変化、単一市販品と固定湯温の限定を支える

  2. 玉露のうま味

    堀江秀樹; 氏原ともみ; 木幡勝則 / 2002 / 学術論文 / 全文確認

    この本文で確認した範囲: 玉露3種の浸出・分析条件、モデル液の成分除去による味の変化、苦渋味成分と香りを含まない限定を支える

  3. 玉露栽培における被覆資材除去後の露光時間が茶芽の品質に及ぼす影響 (Influence of the Exposure Time after Removing of Covering Materials over Shading Tea Field on the Quality of Gyokuro)

    Sakaida T; Yoshioka T; Nitabaru J; Nakazono K; Kubota A; Nariyama H / 2010 / 学術論文 / 全文確認

    この本文で確認した範囲: 露光時間とアミノ酸・カテキン類増減の傾向、渋味成分としてのカテキン類の位置づけ、官能評価点の傾向に使用

別名: gyokuro(ja)

構造化された主張 — 節を開くと、主張ごとの確度・根拠・限界が読めます

組成・含有(1)

感覚(3)

玉露は感覚応答として60℃の湯50 mLで市販玉露3 gを0.5~4分浸出し、同じ茶葉を3煎まで用いた官能評価では、苦味と渋味は1~3煎を通じて普通程度で変化が小さかったを示す支持あり

範囲: 市販の宇治玉露1試料。女子短大教職員15名が、苦味・渋味などを−2~+2の5段階で単独評価

注記: 各浸出時間の平均と代表的な3分浸出の評点をまとめた結果。カフェイン・タンニン濃度の変化と官能評点を同一視しない。

玉露の苦味と渋味は、1煎から3煎まで普通程度の強さと評価され、変化が小さかった。第5表の全浸出時間平均では苦味が1煎−0.13、2煎−0.07、3煎−0.20、渋味が−0.27、−0.07、0.20であった。
限界: 単一市販品と固定湯温の試験。第5表は各浸出時間の平均と代表的な3分浸出の評点で、個々の浸出時間の全評点や分散は示されない。普通程度は尺度中央付近を指し、苦味がないという意味ではない。
出典: 各種製茶の煎出条件とカフェイン・タンニン溶出量及び味との関係(米田泰子; 加藤佐千子, 1994)・全文確認
データを表示ingredient-gyokuro —has_sensory_response→ "60℃の湯50 mLで市販玉露3 gを0.5~4分浸出し、同じ茶葉を3煎まで用いた官能評価では、苦味と渋味は1~3煎を通じて普通程度で変化が小さかった"
claim: clm-gyokuro-repeated-infusion-bitterness-astringency / type: sensory / 更新: 2026-09-16
玉露は感覚応答として同じ官能評価では、1煎目は甘味・うま味・全体の味がやや強く、やや好まれたが、煎を重ねると全体の味と好みの評点が下がったを示す支持あり

範囲: 市販の宇治玉露1試料、同じ茶葉を3煎まで使用。女子短大教職員15名による−2~+2の5段階評価

注記: 苦味や渋味の変化が小さい一方で、甘味・うま味・全体の味・好みは別の動きを示したという試験内比較である。

1煎目は甘味・うま味・全体の味がやや強く、好みもやや好きとされた。2煎、3煎と重ねると全体の味は弱まり、3煎では好みもやや嫌い側へ移った。
限界: 全浸出時間をまとめた平均に基づく記述で、煎数間の個別有意差は第5表に示されない。好みの変化を苦味や渋味だけの効果とはみなさない。
出典: 各種製茶の煎出条件とカフェイン・タンニン溶出量及び味との関係(米田泰子; 加藤佐千子, 1994)・全文確認
データを表示ingredient-gyokuro —has_sensory_response→ "同じ官能評価では、1煎目は甘味・うま味・全体の味がやや強く、やや好まれたが、煎を重ねると全体の味と好みの評点が下がった"
claim: clm-gyokuro-repeated-infusion-overall-liking / type: sensory / 更新: 2026-09-16
玉露は感覚応答として玉露3種の分析値から作ったモデル液では、グルタミン酸の除去でうま味、テアニンの除去で甘味、クエン酸の除去で濃度感と飲用後に残る甘味が低下したを示す支持あり

範囲: 玉露浸出液を模したアミノ酸・有機酸の水溶液。研究所職員・臨時職員・研修生による各項目10人以上の三点比較

注記: モデル液にはカテキン類などの苦渋味成分と香りがなく、実際の玉露そのものの味や苦味への寄与を測った試験ではない。

モデル液からグルタミン酸を除くとうま味が低下し、テアニンを除くと甘味が低下した(各1%水準)。クエン酸を除くと濃度感と飲用後に残る甘味が低下した(5%水準)。
限界: モデル液にはカテキン類などの苦渋味成分と香りが含まれず、玉露浸出液そのものではない。除去試験は各成分の重要性を示すが、実際の玉露での単独寄与や苦味の強さを測っていない。
出典: 玉露のうま味(堀江秀樹; 氏原ともみ; 木幡勝則, 2002)・全文確認
データを表示ingredient-gyokuro —has_sensory_response→ "玉露3種の分析値から作ったモデル液では、グルタミン酸の除去でうま味、テアニンの除去で甘味、クエン酸の除去で濃度感と飲用後に残る甘味が低下した"
claim: clm-gyokuro-umami-model-omission-tests / type: sensory / 更新: 2026-09-16

加工・調理でどう変わる(1)

玉露の組成: 被覆資材除去後の露光時間(0/1/2/4/6時間)が長くなるほど、荒茶中の遊離アミノ酸・テアニン含有量は減少し、カテキン類(EC+ECG+EGC+EGCGの合計)含有率は増加した。品種'やぶきた'ではテアニンが被覆状態2224 mg/100gから露光6時間後1983 mg/100gへ減少し、カテキン類は9.4%から10.3%(乾物重)へ増加した。覆い香の主要成分ジメチルスルフィド(DMS)は露光1時間後には被覆状態の55%程度(やぶきた)・88%程度(おくゆたか、露光2時間後)まで減少した。標準審査法による官能評価(滋味など内質)は露光時間が長くなるほど劣る傾向を示した(やぶきた合計差: 露光1時間-0.7点、露光6時間-3.2点)。支持あり

範囲: 福岡県農業総合試験場八女分場、玉露'やぶきた'・'おくゆたか'、2006年圃場試験(3反復)

注記: 対象は玉露であり、碾茶(抹茶原料)そのものではない。ただし玉露と碾茶は同じ覆い下栽培の技術群に属し、遮光→アミノ酸/カテキン組成の変化という同じ機構を扱う。官能評価は標準審査法の『滋味』等の総合項目であり、苦味だけを分離した尺度ではない点に留意。

露光時間の経過とともに遊離アミノ酸・テアニンは減少(テアニンは露光1時間後に有意に減少)し、カテキン類は増加(露光4時間後に有意に増加)。DMSも露光時間とともに減少。標準審査法による官能評価は露光時間が長いほど劣る傾向(特に香気などの内質で顕著)。
限界: 同じ圃場試験を'おくゆたか'でも実施しており傾向は同様だが変化の程度はより緩やかだった。室内試験(1/2000aワグネルポット、4反復)でも同様の傾向が確認されている。
データを表示ingredient-gyokuro —has_composition→ "被覆資材除去後の露光時間(0/1/2/4/6時間)が長くなるほど、荒茶中の遊離アミノ酸・テアニン含有量は減少し、カテキン類(EC+ECG+EGC+EGCGの合計)含有率は増加した。品種'やぶきた'ではテアニンが被覆状態2224 mg/100gから露光6時間後1983 mg/100gへ減少し、カテキン類は9.4%から10.3%(乾物重)へ増加した。覆い香の主要成分ジメチルスルフィド(DMS)は露光1時間後には被覆状態の55%程度(やぶきた)・88%程度(おくゆたか、露光2時間後)まで減少した。標準審査法による官能評価(滋味など内質)は露光時間が長くなるほど劣る傾向を示した(やぶきた合計差: 露光1時間-0.7点、露光6時間-3.2点)。"
claim: clm-gyokuro-exposure-composition / type: processing / 更新: 2026-09-02

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