化合物群
カラメル色素
caramel colours (Class I-IV)
カラメル色素は、JECFA(FAO/WHO合同食品添加物専門家会議)が製法によって4クラスに区分する、炭水化物の加熱により生成する食品添加物色素群。
化合物群 / compound-class-caramel-colours
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カラメル色素は、炭水化物を加熱してつくる食品添加物用の着色料で、FAO/WHO合同食品添加物専門家会議(JECFA)は製法によってこれを4クラスに区分している。Class Iは炭水化物をアルカリまたは酸で加熱するプレーンカラメル、Class IIは亜硫酸化合物を併用するもの、Class IIIはアンモニウム化合物を併用するアンモニアカラメル、Class IVはアンモニウム化合物と亜硫酸化合物の両方を併用するものである。この製法上の区分を定める規格文書そのものに、苦味に関する記述はない。
苦味への関心が生まれるのは、市販されているClass III(アンモニアカラメル)を対象に、苦味を指標として分画・同定した研究があるからである。この研究では、DDMP(2,3-ジヒドロ-3,5-ジヒドロキシ-6-メチル-4(H)-ピラン-4-オン)、HMF(5-ヒドロキシメチルフルフラール)、フルフラール、5-メチルフルフラールの4化合物が主要な苦味化合物として単離・構造決定され、苦味の閾値濃度はそれぞれ14.3、30.0、4.4、17.5 µmol/Lと報告された。揮発性の苦味化合物としてDMFM・TMPも別途同定されている。
この知見はClass III(アンモニアカラメル)という規格上の1クラスに対するものであり、Class I・II・IVや、食品中で調理の熱によって生じる規格外のカラメル化一般にそのまま当てはめることはできない。出版社サイトに直接到達できず、複数の学術データベース上の書誌情報の一致で内容を確認した段階であり、数値の最終確認には論文本文の照合が必要である。
JECFAの規格は、製造に使う反応物だけでなく、色素をセルロースへ結合させたときの560 nm吸光度の低下率と、280 nm/560 nm吸光度比もClass I~IVの分類に使う。Class Iは二種類のセルロースへの結合色がともに50%以下、Class IIIはDEAEへの結合色が50%以下でリン酸化セルロースへの結合色が50%超など、クラスごとに判定条件が違う。これは色の測定による規格上の同定で、味を分類する試験ではない。
食品に加えたときの苦味を直接測った例もある。Class I・III・IVを各3製品、計9製品用意し、黄酒へ0.20%(w/v)加えた研究では、経験のある評価者10名による10 cm線尺度で、3クラスはいずれも無添加対照より苦味強度が高かった(p<0.05)。Class IIは試されておらず、特定の黄酒と市販製品での結果である。
同じ研究で添加量を0.03%、0.10%、0.20%(w/v)と変えると、Class I・III・IVの各クラスで、添加量の増加に伴う苦味強度の有意な増加が示された(p<0.05)。この範囲は、特定の黄酒と3社の製品を経験者10名が評価した結果である。色の濃さや化学成分量から苦味を推定した結果ではなく、別の飲料や料理の苦味を予測するものでもない。
この説明の根拠
Caramel Colours — Classes I, II, III and IV (WHO Food Additives Series 20)
この本文で確認した範囲: JECFAによる使用薬剤別の4クラス定義を確認
Identification of bitter-taste compounds in class-III caramel colours
この本文で確認した範囲: 4主要苦味化合物と閾値濃度を確認/Class III限定という適用範囲の限界
この本文で確認した範囲: 560 nm結合色率、280/560 nm吸光度比、Class I・IIIの50%条件と、味試験でない限定に使用
Effect of caramel colors addition on the color, physicochemical properties, and flavor of Huangjiu
この本文で確認した範囲: Class I・III・IV各3製品、0.20% w/v、黄酒評価者10名、10 cm線尺度、対照より苦味増加p<0.05、Class IIなしの限定に使用/0.03/0.10/0.20% w/vの範囲で各試験Classについて添加量に伴う苦味増加p<0.05、特定黄酒・3社製品・10名の限定に使用
別名: caramel colours(en)
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感覚(3)
範囲: 市販Class IIIカラメル色素を対象とした官能ガイド分画研究
注記: Class III(アンモニアカラメル)という規格上の1クラスに対する知見であり、Class I/II/IVや、食品中で加熱により生じる非規格のカラメル化一般への外挿はできない。
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compound-class-caramel-colours —has_key_bitter_organoleptics→ "市販Class III(アンモニアカラメル)色素を対象に、苦味を指標にした分画・同定(sensory-guided fractionation)を行い、DDMP(2,3-dihydro-3,5-dihydroxy-6-methyl-4(H)-pyran-4-one)、HMF(5-ヒドロキシメチルフルフラール)、フルフラール、5-メチルフルフラール(MF)の4化合物が主要な苦味化合物として単離・構造決定された。閾値濃度はそれぞれ14.3、30.0、4.4、17.5 µmol/Lと報告される。揮発性の苦味化合物としてDMFM・TMPも別途同定された。"範囲: Zhouら2024、3社9製品(各Class 3品)、経験のある黄酒評価者10名、10 cm非構造線尺度、3反復
注記: Class IIは試験されていない。特定黄酒と市販色素製品の結果で、各Class全製品や他食品へ一般化しない。
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compound-class-caramel-colours —has_perceived_bitterness_affected_by→ "黄酒へ0.20%(w/v)加えた試験で、Class I・III・IVはいずれも無添加対照より黄酒の苦味強度を有意に高めた(p<0.05)"範囲: Zhouら2024、特定黄酒、3社9製品、経験のある黄酒評価者10名、10 cm非構造線尺度、3反復
注記: 3濃度間の方向を示すが、Class間の苦味順位や未試験濃度、Class II、他食品への用量反応を示さない。
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compound-class-caramel-colours —has_perceived_bitterness_affected_by→ "黄酒への添加量を0.03%、0.10%、0.20%(w/v)と増やした試験で、Class I・III・IVの各クラスについて、添加量の増加に伴う苦味強度の有意な増加が示された(p<0.05)"安全・規制(2)
範囲: WHO Food Additives Series 20 モノグラフの製法上の分類
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compound-class-caramel-colours —is_classified_by→ "JECFA(FAO/WHO合同食品添加物専門家会議)は、カラメル色素を製法によって次の4クラスに区分する: Class I(プレーン/コースティックカラメル。炭水化物をアルカリまたは酸で制御加熱)、Class II(コースティック亜硫酸法カラメル。炭水化物を亜硫酸化合物とともに制御加熱)、Class III(アンモニアカラメル。炭水化物をアンモニウム化合物とともに、亜硫酸化合物を用いずに制御加熱)、Class IV(亜硫酸アンモニアカラメル。炭水化物をアンモニウム化合物と亜硫酸化合物の両方とともに制御加熱)。"範囲: 55th JECFA(2000)規格のIDENTIFICATION・Classification試験
注記: 製造時の反応物による定義に加えた規格上の同定法。測色・結合試験であり、味や知覚強度を分類する方法ではない。
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compound-class-caramel-colours —is_classified_by→ "JECFA規格は、DEAEセルロースまたはリン酸化セルロースに結合する色の割合と、280 nm/560 nm吸光度比を組み合わせてClass I~IVを分類する"