碁石茶

食材 / ingredient-goishi-cha

Goishi-cha (goishi tea)

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黒っぽく丸みを帯びた碁石茶の茶葉が積み重なった様子

高知県長岡郡大豊町に伝わる後発酵茶、碁石茶。蒸した茶葉をカビ付け(好気発酵)ののち茶樽で乳酸発酵(嫌気発酵)させ、天日で乾燥・裁断した茶葉ブロックの写真。

写っているもの: 該当分類群なし(碁石茶の茶葉ブロック)部位・状態: 裁断・乾燥させた碁石茶の茶葉ブロック

写真: Asset utilitistCC0 1.0原画像台帳の原画像

写真の範囲と来歴

被写体の確認: 原典の記載による同定。原典の説明は「碁石茶の茶葉」のみで学名の記載なし。同一アップロード者による関連写真群が2026年5-6月にCC0で複数投稿されている。

掲載画像: Wikimedia Commons の原寸ファイルを取得後、苦味研究所にて sips で長辺2400px程度に縮小。切り抜き・色調変更なし。 表示用には幅1200px上限のWebPを配信し、台帳の原画像は上のリンクから確認できます。

このページの内容(8 節)
  1. 説明
  2. この説明の根拠(2)
  3. 別名
  4. 仮説採集箱(1)
  5. 組成・含有(2)
  6. 感覚(1)
  7. 文化(1)
  8. 姉妹サイト

苦味を読む

碁石茶は高知県長岡郡大豊町に伝わる後発酵茶で、蒸した茶葉をカビ付け(好気発酵)したのち茶樽に漬け込んで乳酸発酵(嫌気発酵)させ、天日で乾燥・裁断して作られる。受田(2015)は、熱水抽出物のHPLC分析による報告として、碁石茶に含まれる主要カテキン類及び没食子酸の合計量が緑茶と比べて約1/7、ウーロン茶・紅茶と比べても約半分と、他のお茶と比較して極端に低かったと引用している。カテキン類はお茶の渋みに関わる成分であり、二段階発酵を経た碁石茶は渋みがマイルドとされる。ただし原著(2002年)そのものは未確認で、受田(2015)による孫引きの記載である。

碁石茶の現存最古とされる記録は、1745年(延享2年)の安養寺禾麿の著作にみられる『長岡郡豊永郷 碁石茶 六蔵茶とあわせ茶高30斤入り3154丸』との記述、及び1815年頃編纂の『南路志』にある『茶 韭生郷 大抜茶 本川郷 碁石茶』との記述である。受田(2015)はこれらから、1745年以前にはすでに碁石茶が生産されていたと考えられるとしている。引用元とされる江戸期史料そのものは今回未確認で、受田(2015)による孫引きの記載である。

受田(2015)は、渋味苦味・うま味・酸味・苦味の余韻・渋味の余韻・うま味の余韻から成る味センサーのレーダーチャートで、碁石茶を緑茶・紅茶・ほうじ茶・コーヒー・赤ワインと比較する計測を行った。その結果、碁石茶は他の茶やコーヒーと比べて渋みとうま味が弱く、酸味が強い特徴が浮き彫りになり、このパターンは比較した嗜好性飲料の中では赤ワインと極めて類似していたと報告している。パネル人数や反復回数の記載はなく、単一試料の比較である。

碁石茶と阿波晩茶の熱水抽出物の香気成分をGC分析した1987年の報告では、新たに12種の化合物(エステル2種、アルコール5種、フェノール4種、アセトイン)が同定され、両者に共通した『漬物茶』特有と見られる香気パターンが認められたとされる。この報告は抄録のみの確認であり、苦味・渋味への言及は抄録になく、試料数や産地の詳細も未確認である。

この説明の根拠

  1. 二段階発酵茶・碁石茶の歴史と未来―幻からの脱皮―

    受田浩之 / 2015 / レビュー論文 / 全文確認

    この本文で確認した範囲: 受田(2015)によるHPLC分析結果の引用記載を確認した/1745年の史料記述と南路志の引用箇所を確認した/味センサーのレーダーチャート計測結果を確認した

  2. 漬物茶碁石茶と阿波晩茶の香気特性

    川上美智子; 小林彰夫; 山西貞 / 1987 / 学術論文 / 全文確認

    この本文で確認した範囲: GC分析による香気成分同定の抄録記載を確認した

別名: Goishi tea(en)

仮説採集箱(1)

碁石茶のカテキン定量の原著を直接確認できていない編集仮説

碁石茶のカテキン類が他の茶と比べて大きく少ないとする森山ほかの原著(食品科学工学会誌)を今回直接確認できていない。原典にあたって抽出条件や試料ロットの妥当性を確認する必要があるのではないか?

由来: 編集部が立てた問い

仮説は事実主張ではありません。面白さを探索の入口として保存し、これから資料・聞き書き・観察で確かめます。

仮説採集箱をすべて見る →

構造化された主張 — 節を開くと、主張ごとの確度・根拠・限界が読めます

組成・含有(2)

碁石茶の組成: 熱水抽出物のHPLC分析で、碁石茶に含まれる主要カテキン類及び没食子酸の合計量は緑茶と比べて約1/7、ウーロン茶・紅茶と比べても約半分と、他のお茶と比較して極端に低かったと報告されている。カテキン類はお茶の渋みに関わる成分であることから、発酵過程でカテキン類が減少した碁石茶は渋みがマイルドであるとされる。文脈資料

範囲: 碁石茶を含む各種茶の熱水抽出物比較

注記: 受田(2015)による記載で、原著は森山洋憲・片山泰幸・中林錦一・受田浩之・沢村正義、食科工49, 679(2002)とされる。一次資料(2002年論文)そのものは今回未確認のため孫引きとして収載する。

碁石茶のカテキン類・没食子酸合計量が緑茶の約1/7、ウーロン茶・紅茶の約半分と極端に低いとする2002年論文の結果を引用。
限界: 受田(2015)による孫引きで、原著(森山ほか2002)は今回未確認。
データを表示ingredient-goishi-cha —has_composition→ "熱水抽出物のHPLC分析で、碁石茶に含まれる主要カテキン類及び没食子酸の合計量は緑茶と比べて約1/7、ウーロン茶・紅茶と比べても約半分と、他のお茶と比較して極端に低かったと報告されている。カテキン類はお茶の渋みに関わる成分であることから、発酵過程でカテキン類が減少した碁石茶は渋みがマイルドであるとされる。"
claim: clm-goishicha-catechin-low-secondary / type: composition / 更新: 2026-09-01
碁石茶の感覚特性: 碁石茶と阿波晩茶の熱水抽出物の香気成分をGC分析した結果、新たに12種の化合物(エステル2種、アルコール5種、フェノール4種、アセトイン)が同定され、両者に共通した『漬物茶』特有と見られる香気パターンが認められたと報告されている。観察結果

範囲: 碁石茶・阿波晩茶(いずれも産地不特定の試料)の香気成分比較

注記: 抄録のみ確認。苦味・渋味への言及は抄録になし。

碁石茶(高知県大豊町産,1985年8月製)・阿波晩茶(徳島県相生町産,1985年8月製)の熱水抽出物をGC-MS分析し、新規12化合物(methyl lactate, acetoin, 2-methyl-1-penten-3-ol, 3-methyl-2-buten-1-ol, 2-heptanol, 3-octanol, (E)-2-octenol, 4-methylguaiacol, 1,2,3-trimethoxybenzene, 4-ethylphenolほか)を同定。両者に共通する漬物茶特有の発酵香気パターン(酢酸様酸臭を伴う好ましい発酵臭)を報告。碁石茶は阿波晩茶より微生物代謝物が多く漬物香気がより強いとされる。
限界: 試料はそれぞれ産地1点(碁石茶=高知県大豊町、阿波晩茶=徳島県相生町、いずれも1985年8月製)の単一ロット比較であり、産地間・年次間のばらつきは検討されていない。苦味・渋味への言及は本文全体を通して確認できなかった(香気成分のみを扱う論文)。
出典: 漬物茶碁石茶と阿波晩茶の香気特性(川上美智子; 小林彰夫; 山西貞, 1987)・全文確認
文脈: 試料は碁石茶(高知県大豊町、1985年8月製、梅漬様香気)と阿波晩茶(徳島県相生町、1985年8月製、枯葉様香気)で、いずれも在来種。英文要旨は碁石茶のほうが微生物代謝物が多く漬物様香気が強いとする。 逐語: 「碁石茶;高知県大豊町,1985年8月製,黒紫色,梅漬様香気.阿波晩茶;徳島県相性町,1985年8月製,褐色,枯葉様香気.いずれも原茶は,在来種var.sinensisである。」
限界: 苦味・渋味への言及は無い。
出典: 漬物茶碁石茶と阿波晩茶の香気特性(川上美智子; 小林彰夫; 山西貞, 1987)・全文確認
データを表示ingredient-goishi-cha —has_sensory_attribute→ "碁石茶と阿波晩茶の熱水抽出物の香気成分をGC分析した結果、新たに12種の化合物(エステル2種、アルコール5種、フェノール4種、アセトイン)が同定され、両者に共通した『漬物茶』特有と見られる香気パターンが認められたと報告されている。"
claim: clm-goishicha-awabancha-aroma-shared / type: composition / 更新: 2026-09-01

感覚(1)

碁石茶の感覚特性: 味センサー(渋味・苦味・うま味・酸味・苦味の余韻・渋味の余韻・うま味の余韻から成るレーダーチャート)で緑茶・紅茶・ほうじ茶・コーヒー・赤ワインと比較したところ、碁石茶は他の茶やコーヒーと比べて渋みとうま味が弱く、酸味が強い特徴が浮き彫りになった。このパターンは比較した嗜好性飲料の中では赤ワインと極めて類似していた。観察結果

範囲: 碁石茶(産地不特定の試料)と対照飲料6種の味センサー比較

注記: 受田(2015)自身が行った味センサー計測。パネル人数・反復回数の記載なし。単一試料の比較でありプーアル茶を含む茶種一般への一般化はしない。

味センサーによるレーダーチャートで碁石茶が赤ワインと類似のパターンを示した。
限界: パネル・反復の詳細記載なし。単一試料比較。
データを表示ingredient-goishi-cha —has_sensory_attribute→ "味センサー(渋味・苦味・うま味・酸味・苦味の余韻・渋味の余韻・うま味の余韻から成るレーダーチャート)で緑茶・紅茶・ほうじ茶・コーヒー・赤ワインと比較したところ、碁石茶は他の茶やコーヒーと比べて渋みとうま味が弱く、酸味が強い特徴が浮き彫りになった。このパターンは比較した嗜好性飲料の中では赤ワインと極めて類似していた。"
claim: clm-goishicha-taste-sensor-wine-like / type: sensory / 更新: 2026-09-01

文化(1)

碁石茶の歴史的起源: 現存最古とされる記録は1745年(延享2年)の安養寺禾麿の著作にみられる『長岡郡豊永郷 碁石茶 六蔵茶とあわせ茶高30斤入り3154丸』との記述、及び『南路志』(1815年頃編纂)にある『茶 韭生郷 大抜茶 本川郷 碁石茶』との記述であり、これらから1745年以前にはすでに碁石茶が生産されていたと考えられている。文脈資料

範囲: 高知県大豊町

注記: 受田(2015)による記載。引用元とされる『土佐幽考』(谷泰山門下)『南路志』そのものは今回未確認で、受田(2015)の孫引きとして収載する。

文脈: 1745年の安養寺禾麿の著作、『南路志』の記述を引用し、1745年以前の生産を推定。
限界: 受田(2015)による孫引きで、引用元の江戸期史料そのものは今回未確認。
データを表示ingredient-goishi-cha —has_historical_origin→ "現存最古とされる記録は1745年(延享2年)の安養寺禾麿の著作にみられる『長岡郡豊永郷 碁石茶 六蔵茶とあわせ茶高30斤入り3154丸』との記述、及び『南路志』(1815年頃編纂)にある『茶 韭生郷 大抜茶 本川郷 碁石茶』との記述であり、これらから1745年以前にはすでに碁石茶が生産されていたと考えられている。"
claim: clm-goishicha-history-record / type: cultural / 更新: 2026-09-01

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