濃茶

食材 / ingredient-koicha

koicha (thick matcha)

このページの内容(8 節)
  1. 説明
  2. この説明の根拠(3)
  3. 別名
  4. 関連をたどる
  5. 仮説採集箱(1)
  6. 感覚(1)
  7. 加工・調理でどう変わる(2)
  8. 文化(1)

苦味を読む

濃茶は、抹茶を薄茶より多い茶葉量と少ない湯量で練り上げる、濃度の高い点て方およびその茶である。茶の湯の正式な席で用いられる。公益財団法人上田流和風堂は、茶杓に山盛3杯を一人分として、たっぷりの抹茶に少量の湯を注いで練ると説明する。表千家教授の資格を持つ個人教室の説明では、薄茶のおよそ2倍の抹茶量を用い、練り上げた状態はポタージュ状になると記す。

京都府茶業研究所が行う抹茶の官能審査の滋味評価用語表は、苦味を独立した項目として扱う。この表は、過粉砕や変質によって苦味が強くなることがあると記し、碾茶を臼で挽く際の単位時間あたりの加工量が標準条件より少ない場合には、苦味を伴った火入れ味(焦げ味)がみられることがあると述べる。これは臼内部での茶葉の滞留により加熱時間が長くなることが原因と考察されている。この用語表は抹茶全般を対象とし、渋味という語は用いられていない。濃茶は、この抹茶を通常より高い濃度で点てたものである。

上田宗箇流の説明では、一つの茶碗に客の人数分の濃茶を点て、主客から順にまわし飲むのが基本である。これに対して薄茶は、一人一椀ずつ点てられ、両者は茶碗を共有するかどうかで対比して説明される。この作法は上田宗箇流の説明として述べられたものであり、他の流派における同様の作法についての記述は伴わない。

この説明の根拠

  1. 濃茶と薄茶の違い

    公益財団法人 上田流和風堂 / / 資料 / 全文確認

    この本文で確認した範囲: 茶杓山盛3杯を一人分とする点前の目安量の説明/一椀をまわし飲みする作法と薄茶との対比

  2. 濃茶と薄茶

    表千家茶道教室薫風会(表千家教授 藤本薫里) / / 資料 / 全文確認

    この本文で確認した範囲: 薄茶の2倍量でポタージュ状になるという説明

  3. Sensory Evaluation of Matcha (抹茶の審査について)

    Murakami Hiroaki / 2022 / 学術論文 / 全文確認

    この本文で確認した範囲: 抹茶官能審査用語表での苦味の独立項目としての扱い

別名: koicha(ja)

関連をたどる

濃茶 →感覚特性→ 苦味 →と分けて測定できる→ 渋味

仮説採集箱(1)

濃茶と薄茶の抹茶と湯の割合に、流派を越えた基準はあるのか?編集仮説

濃茶と薄茶で抹茶の量と湯の量を大きく変えることは複数の流派で共通して説明される。しかし具体的な割合は資料によって幅があり、流派や教授者ごとの言い伝えの域を出ない場合もある。この割合について、家元筋が定めた基準となる数値は存在するのだろうか、それとも点前をする人が客に応じて加減する範囲の目安にとどまるのだろうか?

由来: 編集部が立てた問い

注記: 今回の調査収集時、上田宗箇流・裏千家・表千家教授個人サイトそれぞれの目安が、匁・分という重量表現と茶杓杯数という表現に分かれ、単位系の異なるまま併存していることから編集部が抽出。

仮説は事実主張ではありません。面白さを探索の入口として保存し、これから資料・聞き書き・観察で確かめます。

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構造化された主張 — 節を開くと、主張ごとの確度・根拠・限界が読めます

感覚(1)

濃茶の感覚特性: 苦味文脈資料

範囲: 濃茶は碾茶を微粉砕した抹茶を高濃度で練った飲み方であり、出典は濃茶固有ではなく原料である抹茶全般の官能審査法を扱う。濃茶と薄茶を区別した苦味の記述ではない。

注記: 抹茶の官能審査(茶業研究所)における滋味評価用語表には「苦味」が独立項目として明記され、過粉砕や変質等によって苦味が強くなることがあるとされる。挽臼の単位時間あたり加工量が標準条件より少ない(過粉砕となる)場合には、苦味を伴った火入れ味(焦げ味)がみられることがあり、原因は挽臼内部での茶葉滞留による加熱時間の長期化と考察されている。用語表は「青臭味や覆い香味不足」「苦味」「ざらつき」「芳香味不足」を並列項目として整理しており、苦味を渋味やえぐみとは別の欠点用語として扱う。渋味という語自体は出典の滋味審査用語には現れない。

抹茶の官能審査における滋味評価用語表(表6)は「苦味」を独立項目とし「過粉砕や変質等によって苦味が強くなることがある」と記す。本文では、挽臼の単位時間あたり加工量が標準条件より少ない(過粉砕となる)場合に「苦味を伴った火入れ味(焦げ味)」がみられることがあり、挽臼内部での茶葉滞留による加熱時間の長期化が原因と考察されている。
限界: 苦味は主に過粉砕・変質による欠点として記述され、抹茶や濃茶の通常の呈味特性としての苦味の強度・頻度は定量化されていない。渋味の語は本資料の滋味審査用語には見られない。査読誌の原著論文ではなく研究報告誌の資料(technical note)。
出典: Sensory Evaluation of Matcha (抹茶の審査について)(Murakami Hiroaki, 2022)・全文確認
データを表示ingredient-koicha —has_sensory_attribute→ sensation-bitter
claim: clm-w52b-koicha-official-bitterness-term / type: sensory / 更新: 2026-09-03

加工・調理でどう変わる(2)

濃茶の報告されている飲み方・淹れ方: 公益財団法人上田流和風堂の説明では、濃茶は茶杓に山盛3杯を一人分として、たっぷりの抹茶に少量の湯を注いで練るとされる。文脈資料

範囲: 上田宗箇流

注記: 上田宗箇流という特定流派の公式サイトの説明であり、裏千家・表千家など他流派の数値と同一とは限らない。

「濃茶は茶杓に山盛3杯を一人分として、たっぷりの抹茶に少量の湯を注ぐ」「濃茶は練ると表現される」と記述。
限界: グラム数・mL数などの厳密な数値は示されていない(茶杓の杯数による目安)。
出典: 濃茶と薄茶の違い(公益財団法人 上田流和風堂)・全文確認
データを表示ingredient-koicha —has_reported_preparation_style_of→ "公益財団法人上田流和風堂の説明では、濃茶は茶杓に山盛3杯を一人分として、たっぷりの抹茶に少量の湯を注いで練るとされる。"
claim: clm-koicha-preparation-uedaryu / type: culinary / 更新: 2026-09-02
濃茶の報告されている飲み方・淹れ方: 表千家教授(藤本薫里氏)による教室サイトの説明では、濃茶は薄茶のおよそ2倍の抹茶量を用い、練り上げた状態はポタージュ状になるとされる。文脈資料

範囲: 表千家(個人教室による説明)

注記: 表千家宗家そのものの公式発表ではなく、表千家教授の資格を持つ個人教室による説明である点に留意。

「抹茶を二倍ほど使って『濃いお茶』にします」「お茶はポタージュみたいになります」と記述。
限界: 厳密なグラム数・mL数は示されていない。
出典: 濃茶と薄茶(表千家茶道教室薫風会(表千家教授 藤本薫里))・全文確認
データを表示ingredient-koicha —has_reported_preparation_style_of→ "表千家教授(藤本薫里氏)による教室サイトの説明では、濃茶は薄茶のおよそ2倍の抹茶量を用い、練り上げた状態はポタージュ状になるとされる。"
claim: clm-koicha-preparation-omotesenke-ratio / type: culinary / 更新: 2026-09-02

文化(1)

濃茶の文化的役割: 上田宗箇流の説明では、一つの茶碗に客の人数分の濃茶を点て、主客から順にまわし飲むのが基本とされる。薄茶は一人一椀ずつ点てられる。文脈資料

範囲: 上田宗箇流の茶事作法

「一般的に一つの椀に客の人数分の濃茶を点て、主客より順にまわし飲む」濃茶に対し、薄茶は「一人一椀ずつの薄茶を点てる」と対比して説明。
限界: 作法の起源・由来(千利休以前/以後の変遷等)には言及されていない。
出典: 濃茶と薄茶の違い(公益財団法人 上田流和風堂)・全文確認
データを表示ingredient-koicha —has_cultural_role_of→ "上田宗箇流の説明では、一つの茶碗に客の人数分の濃茶を点て、主客から順にまわし飲むのが基本とされる。薄茶は一人一椀ずつ点てられる。"
claim: clm-koicha-mawashi-nomi / type: cultural / 更新: 2026-09-02

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