食材
トマト
tomato / Solanum lycopersicum
トマトは、食用のトマト果実。一部の野生近縁系統の完熟果は苦味ステロイドグリコアルカロイド(α-トマチン)の残存により苦味を持つ。
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一つの房に、緑・橙・赤と異なる追熟段階の果実が並ぶミニトマト。
写っているもの: Solanum lycopersicum部位・状態: 果実(房状、緑から赤への追熟段階を含む)
写真: Juan Carlos Fonseca Mata/ CC BY-SA 4.0/ 原画像/ 台帳の原画像
写真の範囲と来歴
被写体の確認: 原典の記載による同定。説明文は"Maduración del tomate (Solanum lycopersicum)"(トマトの追熟)。 画像を開き、同一の房に赤・橙・緑の果実が段階的に並んでいるのを確認した。
掲載画像: Wikimedia Commons の原本を長辺2400pxへ縮小。切り抜き・色調変更なし。 表示用には幅1200px上限のWebPを配信し、台帳の原画像は上のリンクから確認できます。
食材 / ingredient-tomato
↑苦味を読む
トマトの完熟果は基本的に苦味を持たないが、その裏には特定の酵素による化学変化がある。GAME31という2-オキソグルタル酸依存性ジオキシゲナーゼ(2-ODD)酵素が、苦味を持つステロイドグリコアルカロイドのα-トマチンを水酸化してヒドロキシトマチンに変える。この反応を起点に、追熟の過程で非苦味のエスクレオシドAなどへと変換される経路が働き、完熟した果実の苦味が消えると、LC-MSによる代謝物解析と遺伝子発現操作の実験系から報告されている。追熟という収穫期に近い段階での変化であり、苦味が育て方や収穫の時期でどう変わるかという観点では、収穫期に関わる事例といえる。
この経路が実際に苦味を左右することは、逆の実験でも確かめられている。GAME31の働きを抑える(サイレンシングする)系統をつくったところ、完熟果に通常はごく微量しか残らないはずのステロイドグリコアルカロイドが、野生型と比べて最大22倍まで増加した。ヒトによる官能試験は行われておらず、苦味の帰属はステロイドグリコアルカロイドが既知の苦味化合物であるという化学構造上の判断に基づく点は留意が必要だが、GAME31という一つの酵素の有無が完熟果の化学組成を大きく変えることは、化学分析によって確かめられている。
GAME31とは別に、α-トマチンの23位を水酸化するSl23DOX(2-オキソグルタル酸依存性ジオキシゲナーゼの一種)という酵素も同定されている。抄録の範囲では、組換えSl23DOXタンパク質を用いた生化学的解析と、この酵素を過剰発現またはサイレンシングしたトマト形質転換体での確認実験により、Sl23DOXがα-トマチンの23位水酸化を触媒し、その生成物が自然に異性化してネオリッキオシドBという追熟期の代謝中間体になることが示されている。GAME31の経路とどう協調または代替するのかは、抄録の範囲では明らかでない。
抄録の範囲では、α-トマチンはトマトの全組織に蓄積するが、なかでも葉と未熟な青い果実で特に高濃度になり、苦味を引き起こす化合物と位置づけられている。ただしこれは組換えタンパク質研究の背景説明部分の記述であり、具体的な濃度数値やヒトによる官能評価は示されていない。
この説明の根拠
この本文で確認した範囲: GAME31による水酸化経路の記述として使用/官能試験なしという限界を明示して使用
Identification of α-Tomatine 23-Hydroxylase Involved in the Detoxification of a Bitter Glycoalkaloid
この本文で確認した範囲: GAME31とは別のSl23DOXによる23位水酸化経路/α-トマチンの組織分布(葉・未熟青果実で高濃度)
別名: Solanum lycopersicum(la)
構造化された主張 — 節を開くと、主張ごとの確度・根拠・限界が読めます
組成・含有(1)
範囲: 層: 食品。組換えタンパク質研究の背景説明部分における、α-トマチンの組織分布と味についての記述。
注記: 抄録のみ確認(全文未到達)。具体的な濃度数値は抄録に無い。既存主張は完熟果の苦味消失機構(GAME31)を扱うが、本主張は未熟果・葉という別組織での高濃度と苦味の関連を追加。
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ingredient-tomato —contains→ compound-alpha-tomatine機構・受容体(3)
範囲: トマト Solanum lycopersicum(栽培種cv. M82等)
注記: GAME31をサイレンシングした系統では完熟果のSGAが野生型比最大22倍に増加し、この酵素の欠落が苦味を再現しうることが逆遺伝学的に確認された。
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ingredient-tomato —has_debittering_most_likely_due_to→ "GAME31(2-オキソグルタル酸依存性ジオキシゲナーゼ)による、苦味ステロイドグリコアルカロイドα-トマチンのヒドロキシトマチンへの水酸化。追熟期にこの反応を起点として非苦味のエスクレオシドA等へ変換される経路が、完熟果の苦味を消す。"範囲: 層: 食品。組換えSl23DOXタンパク質を用いた生化学的解析、およびSl23DOX過剰発現・サイレンシング形質転換トマト植物での確認実験。
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ingredient-tomato —is_processed_by→ "Sl23DOX(α-トマチン23-ヒドロキシラーゼ、2-オキソグルタル酸依存性ジオキシゲナーゼの一種)による23位水酸化。生成物は自然異性化してネオリッキオシドBとなり、追熟期のα-トマチン代謝の中間体を形成する。GAME31とは別の酵素による並行的な代謝経路"範囲: 層: 食品。NOR-KO・RIN-KOトマト変異体(赤熟果実)と野生型の比較、LC-MSによる配糖体含量定量、RT-qPCRによるGAME遺伝子発現解析。
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compound-alpha-tomatine —occurs_in→ ingredient-tomato