生物
ホップ
hop / Humulus lupulus
ホップは、毬花(ホップ球果)をビールの苦味・香味づけに用いるアサ科のつる性植物。品種によりα酸・β酸などの苦味酸含量が大きく異なる。
生物 / organism-humulus-lupulus
↑苦味を読む
ホップはアサ科のつる性植物で、雌花序が肥大した毬花(球果)をビールの苦味づけ・香味づけに用いる。毬花に含まれるα酸・β酸という二種の苦味酸の含有量は品種によって大きく異なり、同じホップでも苦味の強さの幅は広い。EUの原産地名称保護の仕様書には、対象品種のα酸含量2.5〜5.5%、β酸とα酸の比0.60〜0.80という化学規格が示された例がある。
この規格が示すのは、チェコ・ジャテツ地方で栽培されるLučan(1941)やBlato(1952)など特定の栽培系統に限って認められた'Žatecký chmel'(ザーツ産ホップ)の姿である。ここで保護されるα酸2.5〜5.5%という値は、高α酸品種と比べればむしろ穏やかな部類に入る。つまりこの制度が守っているのは苦味の強さそのものではなく、特定の穏やかな苦味プロファイルという地域性であり、2006年の登録公示(申請公示)の内容に基づく確認にとどまる。
一方、苦味の強さそのものを高めることを目的として育種されたホップ系統もある。USDA-ARSが2011年12月6日に公開したUSDA 21267M系統(登録番号GP-37)は、1973年の'Comet'とUSDA-ARS 21110M系統の交配に由来する雄株で、収量やキサントフモール組成とともに高いα酸含量を持つ系統として記録された。ただし具体的なα酸の割合は要約段階の確認にとどまり、数値としては確定していない。
同じホップという植物のなかに、穏やかな苦味プロファイルを地域名で守る制度と、苦味酸そのものを高める育種目標が併存している。EUの正式な登録規則本体や育種論文の詳細な数値はまだ確認できておらず、ここに書けるのは公示・要約の範囲にとどまる。
同一の栽培条件下(イタリア中部マルケ州の試験圃場)で国際品種15種の毬花を比較した研究では、苦味呈味化合物の前駆体である総α酸含量(乾物基準)が品種間で大きく異なることが示された。最も高かったのはナゲット(10.61%±0.20%)で、次いでチヌーク(7.98%±0.37%)・イオーマン(7.81%±0.03%)、最も低かったのはウィラメット(0.65%±0.03%)であり、品種間の差は統計的に有意だったという。
この説明の根拠
この本文で確認した範囲: α酸2.5-5.5%等の化学規格を確認/対象系統・地域と穏やかな苦味域を確認
Registration of High Alpha-Acid Male Hop Germplasm USDA 21267M
この本文で確認した範囲: 高α酸系統の育種登録経緯を確認/具体的なα酸割合は未確定という限界を確認
この本文で確認した範囲: 同一条件下15品種の総α酸含量(前駆体)比較
別名: Humulus lupulus(la)
構造化された主張 — 節を開くと、主張ごとの確度・根拠・限界が読めます
組成・含有(1)
範囲: 層: 食品(球果、乾物基準、平均±標準偏差、Tukey検定 p<0.05)。同一圃場・同一条件下で15品種を比較した直接測定値(Table 2)。
注記: 全文既読(full_text_checked)。既存のホップ関連主張(TAS2R応答性・硬質樹脂・高α酸系統登録)とは別に、同一条件下での多品種横断比較という点を追加するもの。
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organism-humulus-lupulus —has_composition→ "同一栽培条件下(マルケ州、中部イタリア)で栽培した国際品種15種の毬花を比較したところ、苦味呈味化合物の前駆体である総α酸含量(乾物基準)は品種間で大きく異なり、最高はNugget 10.61%(±0.20%)、次いでChinook 7.98%(±0.37%)・Yeoman 7.81%(±0.03%)で、最低はWillamette 0.65%(±0.03%)だった(品種間で統計的有意差あり)。"安全・規制(2)
範囲: チェコ・ジャテツ地方(ルドニー・ラコヴニーク・ホムトフ・クラドノ・プルゼニ北・ロキツァニ各郡)
注記: 登録手続きの公示(2006年官報)に基づく事実記録。個別ロットの実測値を保証する主張ではない。α酸2.5–5.5%は高α酸品種と比べて低い部類であり、ここでの'苦味を守る制度'は特定の穏やかな苦味プロファイルの保護であって、苦味の強さの保護ではない。
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organism-humulus-lupulus —is_registered_as_eu_geographical_indication→ "'Žatecký chmel'(ザーツ産ホップ)としてEU原産地名称保護(PDO)の公示対象。対象クローンはLučan(1941)・Blato(1952)・Osvaldův klon 31/72/114(1952)・Siřem(1969)・Zlatan(1976)・Podlešák(1989)・Blšanka(1993)に限定され、仕様書はα酸含量2.5–5.5%、β酸/α酸比0.60–0.80という化学規格を含む。"範囲: Humulus lupulus(USDA-ARS育種系統、雄株)
注記: 抄録は'高いα酸含量'を持つ系統として登録されたと記すのみで、具体的なα酸%値は原文で確認できていない。複数の二次情報はα酸53.2%v/v・β酸18.1%v/vという数値を伝えるが、出版社サイトが403で全文未到達のため本claimには含めていない。
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organism-humulus-lupulus —has_cultivar→ "苦味価の指標であるα酸含量そのものを高めることを目的として登録・公開されたUSDA 21267M系統(Reg. No. GP-37, PI 559093)。1973年の'Comet'とUSDA-ARS系統21110Mの交配に由来し、2011年12月6日に公開された。"