雑味
概念 / concept-zatsumi
雑味 (zatsumi)
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苦味を読む
雑味とは、清酒の官能評価で慣用的に使われてきた語である。酒類総合研究所の宇都宮ほか(2006)は、清酒の香味品質評価用語体系を策定するにあたり、雑味を『苦味,うま味,渋味及びその他口あたりが不快な味』という複合的感覚及び主観的感覚が強い語と操作的に定義した。単一の基本味や単一の化合物に還元される語ではない。
この用語体系は、清酒の香味を表す86の標準用語を定めたものである。宇都宮ほか(2006)は、雑味について『現在一般的に使用されている用語だが、複合的感覚及び主観的感覚が強いため』という理由を明示したうえで、この86用語による標準用語体系からは除外するという制度的判断を行った。慣用語でありながら標準語彙から外れているという位置づけである。
雑味の操作的定義には、苦味・うま味・渋味・その他口あたりが不快な味という構成要素が明記されている。すなわち苦味は、雑味という複合的感覚を構成する要素の一つとして、宇都宮ほか(2006)の用語体系のなかに明示的に位置づけられている。
清酒の雑味をめぐっては『タンパク質レベルが高い原料米で造った清酒には雑味が多い』という経験則が、業界で漠然と語られてきたとされる。橋爪(2008)は、原料米タンパク質に由来する苦味ペプチド(グルテリン由来)の生成機構の研究を踏まえ、この経験則の理由の一端をタンパク質レベルでとらえることができたと考察している。ただしこれは統計的に因果を確立した実験結果ではなく、著者自身の考察部分における言明である点に留意が必要である。
この説明の根拠
この本文で確認した範囲: 苦味・うま味・渋味等を含む操作的定義を確認した/86標準用語からの除外という制度的判断を確認した/苦味が雑味の構成要素であることの明記を確認した
原料米タンパク質に由来する清酒の苦味ペプチド (Bitter-Tasting Sake Peptides Derived from the Rice Protein)
この本文で確認した範囲: 苦味ペプチド生成と雑味経験則をめぐる考察を確認した
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感覚(3)
範囲: 『雑味』は,現在一般的に使用されている用語だが,『苦味,うま味,渋味及びその他口あたりが不快な味』という複合的感覚及び主観的感覚が強いため,この用語体系からは除外した。
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concept-zatsumi —is_excluded_from→ "宇都宮ほか(2006)清酒香味品質評価用語体系の標準用語(第1表の86用語)"データを表示
concept-zatsumi —is_defined_as→ "苦味,うま味,渋味及びその他口あたりが不快な味という複合的感覚及び主観的感覚(宇都宮ほか2006の用語体系における操作的定義)"注記: 宇都宮ほか(2006)の操作的定義(苦味・うま味・渋味及びその他口あたりが不快な味)に基づく、雑味と苦味の関係の明示的な接続。
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concept-zatsumi —includes→ sensation-bitter文化(1)
範囲: 『タンパク質レベルが高い原料米で造った清酒には雑味が多い』という,これまで漠然と捉えられていた経験則の理由の一端を,タンパク質レベル(グルテリン由来苦味ペプチドの生成)でとらえることができたと著者は考察している。
注記: 橋爪(2008)おわりに(p.579)の記述。著者自身の解釈的まとめであり、業界で語られてきた経験則を苦味ペプチドの生成機構で説明づける言説として扱う。因果を統計的に確立した実験ではなく、考察部分の言明である点に留意。
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concept-zatsumi —is_associated_with→ compound-class-sake-glutelin-peptides