キュウリ

食材 / ingredient-cucumber

cucumber / Cucumis sativus

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黒い小皿に、緑の皮と淡い緑白色の果肉を持つキュウリの斜め切り数切れが盛られている。表面はやや光沢がある。

皮付きのまま輪切りにしたキュウリ果実の断面。

加工後写っているもの: Cucumis sativus部位・状態: 果実の輪切り(皮つき、種子部を含む断面)

写真: DaderotCC0 1.0原画像台帳の原画像

写真の範囲と来歴

被写体の確認: 原典の記載による同定。説明文は"Cucumbers - Massachusetts, USA"のみ。切片は和え物のように見え軟白栽培写真ではないが果実の断面が明瞭。 画像を開き、皿の上に緑の皮と白緑色の果肉のキュウリ切片が複数枚重なっているのを確認した。調味・和え物風の見た目。

掲載画像: Wikimedia Commons の原本を長辺2400pxへ縮小。切り抜き・色調変更なし。 表示用には幅1200px上限のWebPを配信し、台帳の原画像は上のリンクから確認できます。

このページの内容(5 節)
  1. 説明
  2. この説明の根拠(2)
  3. 別名
  4. 関連をたどる
  5. 機構・受容体(2)

苦味を読む

キュウリは、野生に近い系統や未熟な果実には強い苦味があるが、栽培化された品種の多くは果実だけが苦くない。この違いを生む中心にあるのが、苦味成分ククルビタシンCの生合成経路を制御するBt(Bitter Fruit)遺伝子とBl(Bitter Leaf)遺伝子である。ある研究は、この経路にあたる9個の遺伝子と4段階の触媒反応を同定したうえで、果実側の苦味をつかさどるBtのプロモーター領域に生じた変異が栽培化の過程で選択・固定されたと報告する。この知見は抄録段階での確認にとどまる。同じ経路を制御するBlは葉では発現を保つため、株全体としては葉の苦味を食害忌避として残しながら、果実の苦味だけを選択的に消したとする解説記事がある。栽培化(育種)という観点がここに関わっている。

栽培化によって果実の苦味が失われたといっても、それは常に一定というわけではないらしい。解説記事によれば、Btのプロモーター内にある特定の一塩基多型(SNP)がG型のまま栽培化された品種は、低温などの栽培ストレスを受けると果実が苦味化することがあるという。一方、このSNPがA型に変異した系統では、低温下でも苦味化しないと報告される。栽培環境という観点が、いったん抑えられたはずの苦味を呼び戻しうることを示す事例であり、遺伝的な脱苦味は必ずしも後戻りしない一方通行の性質ではないことがうかがえる。

この説明の根拠

  1. Biosynthesis, regulation, and domestication of bitterness in cucumber

    Shang Y; Ma Y; Zhou Y; Zhang H; Duan L; Chen H; Zeng J; Zhou Q; Wang S; Gu W; Liu M; Ren J; Gu X; Zhang S; Wang Y; Yasukawa K; Bouwmeester HJ; Qi X; Zhang Z; Lucas WJ; Huang S / 2014 / 学術論文 / 抄録確認

    この本文で確認した範囲: 抄録段階の確認である旨を明示して使用

  2. Bitter but tasty cucumber

    Chen X-Y / 2015 / 学術論文 / 全文確認

    この本文で確認した範囲: Bt/Bl発現差の解説として全文で使用/低温ストレスでの苦味化再現を紹介

別名: Cucumis sativus(la)

関連をたどる

キュウリ →脱苦味に最も関わったと考え…→ ククルビタシンC →感覚特性→ 苦味

構造化された主張 — 節を開くと、主張ごとの確度・根拠・限界が読めます

機構・受容体(2)

キュウリの脱苦味に最も関わったと考えられる経路: ククルビタシンC支持あり

範囲: キュウリ Cucumis sativus

注記: 根拠は Shang et al. 2014 Science(抄録)と、その解説記事 Chen 2015(全文)。ククルビタシンC生合成経路9遺伝子・4触媒段階の同定と、Bt/Blによる組織別制御は原著の中心的知見。

ククルビタシンC生合成経路の9遺伝子・4触媒段階を同定し、葉と果実でこの経路を制御する転写因子Bl(Bitter Leaf)とBt(Bitter Fruit)を発見。栽培化の過程でBtに課された選択が非苦味系統を導いたとするゲノム的痕跡を報告。
限界: evidence_type の統制語彙に分子遺伝学に相当する語がないため cell_or_tissue_experiment を使用。全文未到達で抄録段階の確認。
出典: Biosynthesis, regulation, and domestication of bitterness in cucumber(Shang Y; Ma Y; Zhou Y; Zhang H; Duan L; Chen H; Zeng J; Zhou Q; Wang S; Gu W; Liu M; Ren J; Gu X; Zhang S; Wang Y; Yasukawa K; Bouwmeester HJ; Qi X; Zhang Z; Lucas WJ; Huang S, 2014)・抄録確認
Btプロモーター領域の変異が栽培化の過程で選択・固定され、果実でのBt発現を下げた一方、Blは葉での発現を保ち植物全体としては食害忌避のための苦味を維持しつつ果実だけを非苦味化したと解説。
限界: 解説記事であり独自の実験データは持たない。
出典: Bitter but tasty cucumber(Chen X-Y, 2015)・全文確認
データを表示ingredient-cucumber —has_debittering_most_likely_due_to→ compound-cucurbitacin-c
claim: clm-cucumber-bt-domestication-debitters / type: mechanism / 更新: 2026-09-02
キュウリの知覚苦味に影響する要因: 低温・乾燥などの栽培ストレス。Btプロモーター内の特定の一塩基多型がG型のままの非苦味栽培品種は、低温ストレス下で果実が苦味化することがあると報告される。この多型がA型に変異した系統は低温下でも苦味化しない。支持あり

範囲: キュウリ栽培品種

注記: Chen 2015(Shang et al. 2014の知見を解説記事として要約)による。栽培化によるBt発現低下は不可逆的な喪失ではなく、環境条件で表現が変わりうる条件付きの抑制であることを示す一次研究の要約。

「一部の栽培品種は低温などのストレス下で苦味化することがある」とし、Btプロモーター内の特定の一塩基多型(G/A)がこの応答を左右する。G型のまま栽培化された非苦味品種は低温ストレスで苦味化しうるが、Aへ変異した系統は低温下でも苦味化しないと報告。
限界: 元の一次データ(Shang et al. 2014本体)は抄録のみ確認で、SNPの詳細な実験条件は本解説記事の記述に依拠する。
出典: Bitter but tasty cucumber(Chen X-Y, 2015)・全文確認
データを表示ingredient-cucumber —has_perceived_bitterness_affected_by→ "低温・乾燥などの栽培ストレス。Btプロモーター内の特定の一塩基多型がG型のままの非苦味栽培品種は、低温ストレス下で果実が苦味化することがあると報告される。この多型がA型に変異した系統は低温下でも苦味化しない。"
claim: clm-cucumber-cold-stress-reactivates-bitterness / type: mechanism / 更新: 2026-09-02

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