温湯脱渋果の渋戻りについて、園芸学会誌の古典的研究は、タンニンの化学的な縮合・重合が可逆的に解けるのではなく、タンニン細胞の内容物がゲル化して固まったものが加熱で溶ける現象だと、顕微鏡観察と溶解性試験から結論づけた。一方、県の食品加工研究報告は、渋戻りを縮重合して不溶化したタンニンの重合が加熱でほどけて可溶化する現象として説明している。両者は同じ現象を異なる語り方で述べているが、これは温湯脱渋とアルコール脱渋・炭酸ガス脱渋という方法の違いによる実際の機構の違いなのか、それとも学術論文と応用研究報告という記述の粒度の違いにすぎないのだろうか?
由来: 編集部が立てた問い
注記: 園芸学会誌の古典的研究と県の応用研究報告を読み比べる中で、同じ現象への機構説明の語り方の違いに気づいたことから編集部が抽出。
仮説は事実主張ではありません。面白さを探索の入口として保存し、これから資料・聞き書き・観察で確かめます。
