石臼挽き

加工・条件 / process-matcha-milling

matcha milling

このページの内容(4 節)
  1. 説明
  2. この説明の根拠(4)
  3. 関連をたどる
  4. 加工・調理でどう変わる(3)

苦味を読む

仕上げた碾茶を微粉末状に挽く工程が抹茶の製粉である。裏千家の解説では「仕上碾茶を石臼で挽き、抹茶になります」とされ、伝統的には茶臼(石臼)による製粉が説明される。一方、澤村ら(2019)の研究では、同等の碾茶を電動回転式花崗岩製の茶臼・セラミックボール衝突式のボールミル・超高速空気衝突式のジェットミルでそれぞれ粉砕して比較しており、加工食品用途(抹茶生産量の約95%を占めるとされる)では茶臼以外の装置が用いられる場合が多いことを示している。

静岡県の実証試験(2016年)では、官能評価・成分分析に用いた「抹茶」が伝統的な石臼ではなく水冷式金属臼製粉機でてん茶を粉末化したものだったと注記されている。抹茶の製粉が必ずしも石臼挽きに限られるわけではないことを示す限定情報として扱う。

京都府茶業研究所による抹茶審査の滋味用語解説(2022年)は、挽臼の単位時間あたり処理量が標準的条件より少ない「過粉砕」の状態を、苦味を伴う品質欠陥として位置づけている。挽臼内部に茶葉が滞留し加熱される時間が延びることで、苦味を伴う「火入れ味(焦げ味)」が生じるとされる。この用語表は苦味を抹茶特有の望ましい特性としてではなく、過粉砕・変質による欠陥として扱っている点が注目される。ただし化学分析や統制された官能パネルによる検証データではなく、審査実務者の観察に基づく記述である。

この説明の根拠

  1. 抹茶のできるまで

    一般財団法人今日庵 裏千家 / / 資料 / 全文確認

    この本文で確認した範囲: 裏千家サイトの石臼挽きの説明を、この段落の根拠として使用

  2. 粒度と食感からみた抹茶のおいしさ (The Mouthfeel of Matcha from the Viewpoint of Particle Size and a Texture)

    Sawamura S / 2019 / 学術論文 / 全文確認

    この本文で確認した範囲: 澤村ら2019の粉砕装置比較を、この段落の根拠として使用

  3. てん茶・抹茶生産のための被覆方法と品種適性 (成果情報)

    静岡県農林技術研究所 茶業研究センター 栽培育種科(小柳津勤; 片井秀幸; 池田早希; 中野敬之; 大石哲也) / 2016 / 公的資料 / 全文確認

    この本文で確認した範囲: 静岡県試験の金属臼使用の注記を、この段落の根拠として使用

  4. 抹茶の審査について (Sensory Evaluation of Matcha)

    村上宏亮 / 2022 / 学術論文 / 全文確認

    この本文で確認した範囲: 過粉砕による苦味発生の記述を、この段落の根拠として使用

関連をたどる

抹茶 →で加工される→ 石臼挽き

構造化された主張 — 節を開くと、主張ごとの確度・根拠・限界が読めます

加工・調理でどう変わる(3)

抹茶石臼挽きで加工される支持あり

注記: 仕上碾茶を石臼等で微粉末状に挽く工程を経て抹茶になる。ただし研究・加工現場では茶臼以外の装置(金属臼・ボールミル・ジェットミル)も用いられる。

「仕上碾茶を石臼で挽き、抹茶になります」と明記。
出典: 抹茶のできるまで(一般財団法人今日庵 裏千家)・全文確認
同等の碾茶を茶臼(電動回転式花崗岩製)・ボールミル(セラミックボール衝突式)・ジェットミル(超高速空気衝突式)でそれぞれ粉砕して比較しており、抹茶の製粉に複数の装置が併存することを示す。
限界: 加工食品用抹茶は茶臼以外の装置で粉砕される場合が多いと明記(生産量の約95%が加工食品用途、桑原2015を引用)。
限定: 「抹茶は水冷式金属臼製粉機(A社)でてん茶を粉末化した」と注記されており、本試験で官能評価・成分分析に用いた『抹茶』は伝統的な石臼ではなく水冷式金属臼で製粉されたものだった。
限界: 『抹茶=必ず石臼挽き』と一般化しないための限定情報。研究・産業現場では金属臼も抹茶製粉に用いられる。
出典: てん茶・抹茶生産のための被覆方法と品種適性 (成果情報)(静岡県農林技術研究所 茶業研究センター 栽培育種科(小柳津勤; 片井秀幸; 池田早希; 中野敬之; 大石哲也), 2016)・全文確認
データを表示ingredient-matcha —is_processed_by→ process-matcha-milling
claim: clm-matcha-milling / type: processing / 更新: 2026-09-02
石臼挽きの知覚苦味と関連する要因: 挽臼の単位時間あたり処理量が標準的条件より少ない状態(過粉砕)。挽臼内部に茶葉が滞留し加熱される時間が延びることで、苦味を伴う火入れ味(焦げ味)が生じるとされる。支持あり

範囲: 京都府茶業研究所の抹茶審査における滋味の用語解説(表6)

注記: 用語表は『苦味』を抹茶特有の望ましい特性ではなく、過粉砕・変質による品質欠陥として位置づける。

過粉砕(挽臼内滞留による加熱時間延長)が苦味を伴う焦げ味の原因とされることを記載
限界: 化学分析や統制官能パネルでの検証データではなく、審査実務者の観察に基づく記述。
出典: 抹茶の審査について (Sensory Evaluation of Matcha)(村上宏亮, 2022)・全文確認
データを表示process-matcha-milling —has_perceived_bitterness_associated_with→ "挽臼の単位時間あたり処理量が標準的条件より少ない状態(過粉砕)。挽臼内部に茶葉が滞留し加熱される時間が延びることで、苦味を伴う火入れ味(焦げ味)が生じるとされる。"
claim: clm-matcha-overmilling-bitterness / type: processing / 更新: 2026-09-02
石臼挽きの風味に影響する要因: 挽臼の温度。標準的には粉砕中の挽臼は50℃前後に温まるが、60℃まで加温して粉砕した抹茶は、標準条件と比べ滋味の香りが薄く、味も淡白で品質が劣ると報告されている。予備的

範囲: 村上(2022)論文が脚注として引用する京都府の未特定の試験研究成績書

注記: 本claimの一次出典は村上(2022)論文が脚注†1として引用する試験研究成績書であり、当方はその原資料自体を確認していない。孫引きとしてpreliminary扱いとする。

挽臼加温条件(60℃)と標準条件(50℃前後)の抹茶品質比較結果を報告(原資料未確認の孫引き)
限界: 原資料(引用元の試験研究成績書)を直接確認していない。試料数・パネル詳細不明。
出典: 抹茶の審査について (Sensory Evaluation of Matcha)(村上宏亮, 2022)・needs_verification
データを表示process-matcha-milling —has_flavor_affected_by→ "挽臼の温度。標準的には粉砕中の挽臼は50℃前後に温まるが、60℃まで加温して粉砕した抹茶は、標準条件と比べ滋味の香りが薄く、味も淡白で品質が劣ると報告されている。"
claim: clm-matcha-mill-temperature-quality / type: processing / 更新: 2026-09-02

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