ダークチョコレート
食材 / ingredient-dark-chocolate
dark chocolate (high-cacao)
このページの内容(7 節)
苦味を読む
ハイカカオのダークチョコレートは、カカオ分(カカオ豆由来固形分の割合。パッケージに%で表示される)を高めた板チョコレートである。ロースト後のカカオニブやカカオマスを主原料とし、パッケージのカカオ分表示が官能上の苦味・収斂味の強度と関係することが官能研究で報告されている。
ただしその関係は単純な比例関係ではない。単一起源(オリジン)カカオ豆によるチョコレート5種(カカオ分66.8〜80.1%)と非オリジン(ブレンド)チョコレート6種(カカオ分54.5〜80.0%)を、時間的優勢感覚(TDS)法で比較した研究では、非オリジン群はカカオ分が上がるほど苦味が優勢になる時間の割合が明確に上昇した一方、オリジン群では試食時間の約75%にわたり苦味がカカオ分によらず優勢属性であり続け、カカオ分との関係は比較的小さいかほぼ見られなかった。豆の産地・銘柄によって、カカオ分表示と苦味優勢の結びつきの強さが非対称だったことになる。
脂肪含量も苦味の感じ方を左右する。カカオ分70%の再構成ダークチョコレート(カカオパウダーとカカオバターから調製)を総脂肪含量30・35・40%(w/w)の3水準で作り、通常のチョコレート消費者108名が評価した研究では、脂肪含量が上がるほど苦味・カカオ風味・収斂の知覚強度が有意に低下し、甘味の知覚は有意に増加した(p<.05)。一方、総合的な嗜好度には脂肪含量による有意差はみられなかった(p>.05)。
この脂肪含量の実験は乳成分や乳化剤を含まない二成分の再構成チョコレートを用いたものであり、一般的な市販の板チョコレートにそのまま当てはめるには注意が要る。いずれの知見も抄録段階の確認であり、パネルの詳細な統計は本文でしか確認できない。
この説明の根拠
この本文で確認した範囲: カカオ分表示と苦味の関係の枠組みを確認/産地による苦味優勢の非対称な相関を確認
この本文で確認した範囲: 脂肪含量と苦味知覚の変化を確認/二成分モデルという適用範囲の限界
別名: dark chocolate(en)
関連をたどる
ダークチョコレート →と異なる→ ミルクチョコレート
構造化された主張 — 節を開くと、主張ごとの確度・根拠・限界が読めます
感覚(3)
範囲: 5種オリジン(66.8-80.1%cc)+6種非オリジン(54.5-80.0%cc)ダークチョコレートのTDSパネル評価
注記: 『カカオ分が高いほど必ず苦く感じる』という単純な単調関係を主張する資料ではない。オリジンチョコレートでは産地・栽培条件由来の要因がカカオ分表示以上に苦味優勢を左右する、という非対称性の指摘が主眼。
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ingredient-dark-chocolate —has_bitterness_correlated_with→ "カカオ分(%表示)。Oberrauterら(2018)はTDS(時間的優勢感覚)法を用い、単一起源(オリジン)カカオ豆によるダークチョコレート5種(カカオ分66.8〜80.1%)と非オリジン(ブレンド)チョコレート6種(カカオ分54.5〜80.0%)を比較した。非オリジン群ではカカオ分が上がるほど苦味の優勢率(DR%)が明確に上昇したのに対し、オリジン群では試食時間の約75%にわたり苦味がカカオ分によらず優勢属性であり続け、カカオ分との関係は『比較的小さいか、ほぼ見られない』とされた。すなわちカカオ分と苦味優勢の関係の強さは、豆の産地・銘柄によって非対称だった。"範囲: カカオ分70%の再構成(カカオパウダー+カカオバター)二成分チョコレート、通常のチョコレート消費者108名の官能評価
注記: 乳成分や乳化剤(レシチン等)を含む一般的な市販チョコレートではなく、カカオ分と脂肪分を意図的に操作した二成分再構成チョコレートでの結果。市販品全般への外挿には注意が必要。
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ingredient-dark-chocolate —has_perceived_bitterness_affected_by→ "総脂肪含量。Brownら(2023)は、カカオ分70%の再構成ダークチョコレート(カカオパウダーとカカオバターから調製した二成分チョコレート)を総脂肪含量30%・35%・40%(w/w)の3水準で作り、通常のチョコレート消費者108名の官能・受容性データを収集した。脂肪含量が上がるほど、知覚される苦味・カカオ風味・収斂(渋みに伴う乾いた口当たり)の強度が有意に低下し、甘味の知覚は有意に増加した(いずれもp<.05)。一方、脂肪含量の違いは総合的な嗜好度(liking)には有意な影響を与えなかった(p>.05)。"範囲: ヴァローナ(差別化銘柄、ビーントゥバー/クーベルチュール)公式テイスティング方法の解説
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ingredient-dark-chocolate —has_defining_sensory_theme→ "チョコレートを口中で転がした後、まず酸味を感じ、少し長めに待つと苦味を感じられる"加工・調理でどう変わる(1)
範囲: ヴァローナ グアナラ70%(差別化銘柄、クーベルチュール、カカオ分70%)の製品説明
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ingredient-dark-chocolate —is_presented_as→ "深い苦味と香りの頂点。力強くもエレガントな苦さの極みと持続性のある香り"安全・規制(2)
範囲: 米国 21 CFR 163.123
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ingredient-dark-chocolate —is_defined_in_regulation_as→ "チョコレート液(chocolate liquor)を重量比35%以上含む甘味チョコレートを指す名称として「セミスイートチョコレート」または「ビタースイートチョコレート」を用いると規定される"範囲: 米国連邦規則(21 CFR Part 163)におけるチョコレート類の命名
注記: チョコレート液35%以上の区分にのみ「ビター」を含む名称(セミスイート/ビタースイートチョコレート)が規定として与えられ、10%以上のミルクチョコレート区分にはそのような名称が与えられていないという、規格上の命名パターンの違いを記録する。H10再定式化(大量流通品か差別化銘柄かという製品の位置づけ)の判定材料の一つ。
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ingredient-dark-chocolate —differs_from→ ingredient-milk-chocolate