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甘夏の下処理帳
甘夏(図鑑の項目)の下処理を方法ごとに並べ、苦味が動いたかどうかを根拠つきで判定します。 アク・えぐみ・渋味は別の目的として注記し、毒性や安全のための理由は書きません。
このページの内容(3 節)
判定表
| 方法 | 条件 | 判定 | 分かったこと |
|---|---|---|---|
| 冷凍 | 果実を凍結する。 | 増える食品 | 凍結した果実は「極めて苦い」と評価された。すりつぶしたときのナリンギンの総量は生果とほぼ同じ(67.3・69.9 mg%)だったが、手搾りで出る量は生果23.7、凍結果73.0 mg%と大きく違い、苦味はこの出る量と対応した。狙う相手: ナリンギン |
冷凍
増える食品
凍結した果実は「極めて苦い」と評価された。すりつぶしたときのナリンギンの総量は生果とほぼ同じ(67.3・69.9 mg%)だったが、手搾りで出る量は生果23.7、凍結果73.0 mg%と大きく違い、苦味はこの出る量と対応した。狙う相手: ナリンギン
条件・出典
果実を凍結する。
根拠は下の「根拠: 増える」の節に。
根拠: 増える
冷凍 — 果実を凍結する。
甘夏の知覚苦味に影響する要因: 川野系ナツダイダイ(甘夏)の果肉の苦味の強さは、果肉を完全にすりつぶして出るナリンギンの総量とは対応せず、手搾り(圧搾)で出るナリンギンの量と対応した。生果と凍結果の完全磨砕のナリンギンは67.3・69.9 mg%(mg%=100 g あたりの mg)でほぼ同じだったが、圧搾では生果23.7・凍結果73.0 mg%と大きく違い、苦味は生果が通常、凍結果が「極めて苦い」であった。著者は、苦味を決めるのは歯でかんだときに出るナリンギンで、生果ではナリンギンを多く含むじょうのう膜(とくに砂じょうの柄)からの溶出が少ないが、凍結で膜がもろくなると膜から多量に溶け出して強い苦味になる、と考えた。支持あり
範囲: 川野系ナツダイダイ(17年生の1樹、1月13日に採取して4℃で保存した生果と凍結果)の果肉。生果と凍結果の果肉を完全磨砕・圧搾・抽出で調製した果汁のナリンギン(改変Davis法)と、12名のパネルによる果肉の苦味の官能検査を比べた
注記: 苦味を官能で測り、ナリンギンと突き合わせた実験である。凍結の影響を調べた研究で、薄皮(じょうのう膜)をむいた果肉や調理の影響を調べたものではない。「かむと膜から出る」は著者の解釈で、膜からの溶出を直接測った実験ではない(砂じょうを水洗した凍結果の砂じょうも全員が苦く食べられないと判定した、というデータが解釈を支える)。本報の試料は川野系(甘夏にあたる)であり、はっさく・夏みかんに同じとはいえない。緒言は、ナツダイダイ・ハッサクが冬の寒害で苦味を生じることを述べる。
Table 4は、完全磨砕(生果67.3、凍結果69.9 mg%)、圧搾(23.7、73.0)、軽圧搾(15.2、75.6)、砂じょう内の果汁(10.0、48.1)を示す。Table 2では、圧搾で測ったナリンギンが生果7試料で約20〜27 mg%、凍結果7試料で70〜78 mg%で、苦味は生果が通常、凍結果が極めて苦いであった。Table 3は、水洗した凍結果の砂じょうも、パネル12名全員が極めて苦いと判定したことを示す。摘要は、凍結で果肉の苦味が増すのは、砂じょう膜がもろくなって膜のナリンギンがすでに砂じょう内に溶け出してジュースがかなり苦くなっている上に、歯でのそしゃくで砂じょう膜(特に柄)から多量のナリンギンが溶出するためと思われるとする。
限界: パネルは12名。凍結果が試料で、通常の果肉の調理ではない。解釈は著者の推論。
出典: カンキツの苦味に関する研究(間苧谷徹; 長谷嘉臣; 松本亮司, 1979)・全文確認
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ingredient-amanatsu —has_perceived_bitterness_affected_by→ "川野系ナツダイダイ(甘夏)の果肉の苦味の強さは、果肉を完全にすりつぶして出るナリンギンの総量とは対応せず、手搾り(圧搾)で出るナリンギンの量と対応した。生果と凍結果の完全磨砕のナリンギンは67.3・69.9 mg%(mg%=100 g あたりの mg)でほぼ同じだったが、圧搾では生果23.7・凍結果73.0 mg%と大きく違い、苦味は生果が通常、凍結果が「極めて苦い」であった。著者は、苦味を決めるのは歯でかんだときに出るナリンギンで、生果ではナリンギンを多く含むじょうのう膜(とくに砂じょうの柄)からの溶出が少ないが、凍結で膜がもろくなると膜から多量に溶け出して強い苦味になる、と考えた。"claim: clm-hnprep-amanatsu-chewing-membrane-naringin-bitterness-maotani-1979 / type: mechanism / 更新: 2026-10-13
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