NIGAMI LAB 図鑑 干し柿 English
食材
干し柿 Hoshigaki (dried persimmon)
干し柿は、柿の果実を干して作る乾燥果実の総称。渋柿を原料とする場合、乾燥工程中に進む自然な脱渋(はく皮乾燥・干し柿による脱渋)を利用する。市田柿・あんぽ柿・ころ柿など地域ごとに製法・呼称が分かれる。
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食材 / ingredient-hoshigaki
このページの内容(10 節) 説明 この説明の根拠(6) 主題ハブ 別名 関連をたどる 関連項目(10) 仮説採集箱(1) 組成・含有(4) 感覚(2) 加工・調理でどう変わる(1) このページの内容
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干し柿は柿の果実を干して作る乾燥果実の総称で、地域ごとに製法や呼称が分かれる。地理的表示(GI)保護制度の登録産品を見ると、市田柿・能登志賀ころ柿・伊達のあんぽ柿はいずれも明細書上「干柿」と明記されており、地域固有の名称を持つ産品群が共通して干し柿という大きな分類に属することがわかる。
渋柿を原料とする干し柿は、果皮をむいて乾燥させる過程で自然に脱渋が進む性質を利用した加工品である。製造現場の記述には、皮をむいた柿を硫黄で燻蒸したのち天日で乾燥させるという工程が見える。ただし山田ら(2012)は、渋柿品種の多くは干し柿にすれば食用にできる一方で、脱渋処理をしても容易には脱渋しない品種があるとも述べており、渋柿から干し柿への加工が一様に容易とは限らないことを示している。
香川県産の渋柿「横野」を皮むきし、夜間と雨天時は室内へ取り込みながら屋上で天日乾燥した実験では、果肉の可溶性タンニン が開始時の約1.5%から7日目の0.17%へ低下した。測定は4果を細切して混ぜた試料によるもので、品種や気象条件の異なる干し柿に同じ数値を当てはめることはできない。
同じ天日乾燥では、7日目にいくらか渋味 が残ったが、10日目にはほぼ消失して感じられなかった。果実重量の0.2%に当たる硫黄を使ったくん蒸区と無処理区では、脱渋速度にほとんど差が認められなかった。ただし、官能テストの評価者数や尺度は記載されず、有意差検定も示されない。これは苦味 ではなく渋味の観察である。
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苦味・渋味・えぐみ → それぞれ何が違い、どう記録するか
主題ハブは、図鑑の主張データを一つの問いで束ねた読み物です。項目からハブへ、ハブから隣の項目へ渡れます。
別名: 干柿(ja)
仮説採集箱(1) 市田柿・能登志賀ころ柿・伊達のあんぽ柿のようなGI登録干し柿そのものは、貯蔵中や二次加工時に渋戻りを起こしうるのか? 編集仮説
今回の調査で確認した渋戻りの実験データは、脱渋した柿を裏ごし・ペースト化してから加熱する加工条件を対象としている。市田柿・能登志賀ころ柿・伊達のあんぽ柿の地理的表示の明細書はいずれも製法上の乾燥・熟成条件を定めているが、これらの完成品や、それを原料とした和菓子等への二次加工の際に渋戻りが生じうるかどうかを直接検討した資料は今回の調査では見つからなかった。地理的表示に登録された干し柿そのものは、貯蔵中や二次加工時に渋戻りを起こしうるのだろうか?
由来: 編集部が立てた問い
注記: 地理的表示に登録された干し柿の明細書と、渋戻り実験の対象食品形態(いずれもペースト状に加工した柿)が異なることに気づき、編集部が抽出。
仮説は事実主張ではありません。面白さを探索の入口として保存し、これから資料・聞き書き・観察で確かめます。
仮説採集箱をすべて見る →
構造化された主張 — 節を開くと、主張ごとの確度・根拠・限界が読めます
組成・含有(4) 注記: GI明細書上「干柿」と明記される。
データを表示 ingredient-ichida-gaki —is_a_type_of→ ingredient-hoshigakiclaim: clm-w40c-ichidagaki-hoshigaki-type / type: taxonomy / 更新: 2026-09-02
注記: GI明細書上「干柿」と明記される。
データを表示 ingredient-noto-shika-korogaki —is_a_type_of→ ingredient-hoshigakiclaim: clm-w40c-notoshikakorogaki-hoshigaki-type / type: taxonomy / 更新: 2026-09-02
注記: GI明細書上「干柿」と明記される。
データを表示 ingredient-date-anpogaki —is_a_type_of→ ingredient-hoshigakiclaim: clm-w40c-dateanpogaki-hoshigaki-type / type: taxonomy / 更新: 2026-09-02
干し柿 の組成: 皮をむいた横野柿を屋上で天日乾燥した実験では、果肉の可溶性タンニンが乾燥開始時の約1.5%から7日目の0.17%へ低下した 支持あり
範囲: 真部ら1978、香川県産横野柿、1975年に行った2回の天日乾燥実験のうち主に第2回の結果
注記: 可溶性タンニンは4果を細切・混合して測定。夜間と雨天時は室内へ取り込んだ。乾燥中の減少を渋味強度の数値とみなさない。
皮をむいた横野柿の天日乾燥で、可溶性タンニンは生果の約1.5%から7日目の0.17%へ急減し、その後もわずかに減少する傾向だった。
限界: 1975年の2実験で、本文は主に第2回の結果を示す。4果混合値で独立反復数と統計検定は記載されない。品種・気象条件が限定され、可溶性タンニン値を官能強度へ換算できない。
データを表示 ingredient-hoshigaki —has_composition→ "皮をむいた横野柿を屋上で天日乾燥した実験では、果肉の可溶性タンニンが乾燥開始時の約1.5%から7日目の0.17%へ低下した"claim: clm-hoshigaki-yokono-soluble-tannin / type: composition / 更新: 2026-09-16
感覚(2) 干し柿 は感覚応答として同じ天日乾燥では7日目にいくらか渋味が残ったが、10日目にはほぼ消失し、渋味は感じられなかった を示す支持あり
範囲: 真部ら1978、皮をむいた横野柿の天日乾燥中に行った官能テスト
注記: 官能テストの評価者数、尺度、反復、提示法は本文に記載がない。苦味ではなく渋味の結果である。
乾燥7日目にはいくらか渋味が残ったが、10日目にはほぼ消失し、渋味は感じられなかった。
限界: 官能テストの評価者数、尺度、反復、提示法は本文に記載されない。苦味ではなく渋味を見た結果であり、10日を一般的な完成日数とはしない。
データを表示 ingredient-hoshigaki —has_sensory_response→ "同じ天日乾燥では7日目にいくらか渋味が残ったが、10日目にはほぼ消失し、渋味は感じられなかった"claim: clm-hoshigaki-yokono-astringency-time / type: sensory / 更新: 2026-09-16
干し柿 は感覚応答として皮をむいた横野柿の天日乾燥では、硫黄くん蒸区と無処理区の脱渋速度にほとんど差が認められなかった を示す支持あり
範囲: 真部ら1978、硫黄量は果実重量の0.2%、第1回30分・第2回10分のくん蒸処理と無処理の比較
注記: 有意差検定の記載はなく、「差が認められなかった」という原文範囲に限る。2回の実験でくん蒸時間が異なる。
硫黄くん蒸処理区と無処理区の間で、脱渋速度にほとんど差異は認められなかった。
限界: 2実験でくん蒸時間が異なる。有意差検定や各区の独立試料数は記載されず、無差の証明や他品種・工程への一般化には使えない。
データを表示 ingredient-hoshigaki —has_sensory_response→ "皮をむいた横野柿の天日乾燥では、硫黄くん蒸区と無処理区の脱渋速度にほとんど差が認められなかった"claim: clm-hoshigaki-yokono-sulfur-deastringency / type: sensory / 更新: 2026-09-16
加工・調理でどう変わる(1) 注記: 渋柿を原料とする干し柿は、果皮をむいて乾燥させる過程で脱渋が進行することを利用した加工品である。稲荷・友枝(1992)の干柿製造所の記述、山田ら(2012)の「多くの渋ガキ品種は、干柿にすれば食用とはできるが、脱渋処理をしても容易に脱渋しない」という記述による。
「干柿の製造所では、柿の皮をむいた後...イオウを...燃やしてイオウ燻蒸し、その後天日乾燥し、商品にしている」
「多くの渋ガキ品種は、干柿にすれば食用とはできるが...渋中に軟化(熟柿またはそれに近い状態になる)や果皮・...も容易に脱渋しない」渋ガキ品種の生食用脱渋とは別に、干柿加工が渋ガキの利用経路として位置づけられている。
出典:
カキ新品種'太天' (山田昌彦; 佐藤明彦; 山根弘康; 三谷宣仁; 岩波宏; 白石美樹夫; 平川信之; 上野俊人; 河野淳; 吉岡美加乃; 中島育子, 2012)・
全文確認 データを表示 ingredient-hoshigaki —is_prepared_by→ process-kaki-drying-deastringingclaim: clm-w40c-hoshigaki-drying-process-link / type: processing / 更新: 2026-09-02
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