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食材

干し柿

Hoshigaki (dried persimmon)

干し柿は、柿の果実を干して作る乾燥果実の総称。渋柿を原料とする場合、乾燥工程中に進む自然な脱渋(はく皮乾燥・干し柿による脱渋)を利用する。市田柿・あんぽ柿・ころ柿など地域ごとに製法・呼称が分かれる。

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細い白紐に吊るされた複数の柿の実。手前の個体は表皮が茶褐色に縮み、奥の個体群は橙色が濃く残る。背景はぼけた緑と木製の物干し台

紐で吊るされ乾燥途中の柿。表面の色が橙色から飴色へ変わりつつある

加工後写っているもの: Diospyros kaki (hoshigaki, described by uploader via linked Saveur article on hoshigaki)部位・状態: 皮を剥いた柿の実を紐で吊るし乾燥させている途中段階。表面が飴色に変わり始めた個体と、まだ橙色が強く残る個体が混在

写真: coniferconifer from japan/ CC BY 2.0/ 原画像/ 台帳の原画像

写真の範囲と来歴

被写体の確認: 原典の記載による同定。説明欄はSaveur誌のhoshigaki解説記事へのリンクのみで直接「hoshigaki」という語の記載はないが、被写体は柿の吊るし干し工程そのもの。原寸4032x2268 画像を開いて確認。紐で吊るされた柿の実が複数写り、乾燥の進み具合が個体ごとに異なる。ヘタの部分に金具が付いている

掲載画像: Wikimedia Commons の原本を長辺2400pxへ縮小。切り抜き・色調変更なし。 表示用には幅1200px上限のWebPを配信し、台帳の原画像は上のリンクから確認できます。

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食材 / ingredient-hoshigaki

このページの内容(10 節)
  1. 説明
  2. この説明の根拠(6)
  3. 主題ハブ
  4. 別名
  5. 関連をたどる
  6. 関連項目(10)
  7. 仮説採集箱(1)
  8. 組成・含有(4)
  9. 感覚(2)
  10. 加工・調理でどう変わる(1)
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苦味を読む

干し柿は柿の果実を干して作る乾燥果実の総称で、地域ごとに製法や呼称が分かれる。地理的表示(GI)保護制度の登録産品を見ると、市田柿・能登志賀ころ柿・伊達のあんぽ柿はいずれも明細書上「干柿」と明記されており、地域固有の名称を持つ産品群が共通して干し柿という大きな分類に属することがわかる。

渋柿を原料とする干し柿は、果皮をむいて乾燥させる過程で自然に脱渋が進む性質を利用した加工品である。製造現場の記述には、皮をむいた柿を硫黄で燻蒸したのち天日で乾燥させるという工程が見える。ただし山田ら(2012)は、渋柿品種の多くは干し柿にすれば食用にできる一方で、脱渋処理をしても容易には脱渋しない品種があるとも述べており、渋柿から干し柿への加工が一様に容易とは限らないことを示している。

香川県産の渋柿「横野」を皮むきし、夜間と雨天時は室内へ取り込みながら屋上で天日乾燥した実験では、果肉の可溶性タンニンが開始時の約1.5%から7日目の0.17%へ低下した。測定は4果を細切して混ぜた試料によるもので、品種や気象条件の異なる干し柿に同じ数値を当てはめることはできない。

同じ天日乾燥では、7日目にいくらか渋味が残ったが、10日目にはほぼ消失して感じられなかった。果実重量の0.2%に当たる硫黄を使ったくん蒸区と無処理区では、脱渋速度にほとんど差が認められなかった。ただし、官能テストの評価者数や尺度は記載されず、有意差検定も示されない。これは苦味ではなく渋味の観察である。

この説明の根拠

  1. 地理的表示(GI)保護制度 登録産品 第13号 市田柿

    農林水産省 / 2016 / 公的資料 / 全文確認

    この本文で確認した範囲: 市田柿GI明細書の記載を、この段落の根拠として使用

  2. 地理的表示産品情報発信サイト 能登志賀ころ柿(登録番号第20号)

    農林水産省(地理的表示産品情報発信サイト) / 2016 / 公的資料 / 全文確認

    この本文で確認した範囲: 能登志賀ころ柿GI明細書の記載を、この段落の根拠として使用

  3. 地理的表示産品情報発信サイト 伊達のあんぽ柿(登録番号第123号)

    農林水産省(地理的表示産品情報発信サイト) / 2023 / 公的資料 / 全文確認

    この本文で確認した範囲: 伊達のあんぽ柿GI明細書の記載を、この段落の根拠として使用

  4. 柿の脱渋に関する一考察(第2報) タンニンの不溶化及びそれに関与する酵素活性の変動

    稲荷妙子; 友枝幹夫 / 1992 / 学術論文 / 全文確認

    この本文で確認した範囲: 干柿製造工程の硫黄燻蒸の記述を、この段落の根拠として使用

  5. カキ新品種'太天'

    山田昌彦; 佐藤明彦; 山根弘康; 三谷宣仁; 岩波宏; 白石美樹夫; 平川信之; 上野俊人; 河野淳; 吉岡美加乃; 中島育子 / 2012 / 学術論文 / 全文確認

    この本文で確認した範囲: 渋柿品種の脱渋難易についての記述を、この段落の根拠として使用

  6. A Study of the Drying of Japanese Persimmons

    Masatoshi MANABE; Hisayoshi KAMIKAWA; Takayuki TARUTANI / 1978 / 学術論文 / 全文確認

    この本文で確認した範囲: 横野柿、剥皮・屋上天日乾燥・夜間雨天時の室内取り込み、可溶性タンニン約1.5%から0.17%、4果混合、品種・気象限定を支える/7日目に残る渋味、10日目にほぼ消失し感じられない結果、官能人数・尺度未記載、苦味でない限定を支える/果実重量0.2%の硫黄、くん蒸区と無処理区の脱渋速度にほとんど差なし、有意差検定未記載を支える

別名: 干柿(ja)

関連をたどる

市田柿 →の一種である→ 干し柿

能登志賀ころ柿 →の一種である→ 干し柿

伊達のあんぽ柿 →の一種である→ 干し柿

干し柿 →次の方法で調理される→ はく皮乾燥・干し柿による脱渋 →次を持つと記録されている→ 苦味

仮説採集箱(1)

市田柿・能登志賀ころ柿・伊達のあんぽ柿のようなGI登録干し柿そのものは、貯蔵中や二次加工時に渋戻りを起こしうるのか?編集仮説

今回の調査で確認した渋戻りの実験データは、脱渋した柿を裏ごし・ペースト化してから加熱する加工条件を対象としている。市田柿・能登志賀ころ柿・伊達のあんぽ柿の地理的表示の明細書はいずれも製法上の乾燥・熟成条件を定めているが、これらの完成品や、それを原料とした和菓子等への二次加工の際に渋戻りが生じうるかどうかを直接検討した資料は今回の調査では見つからなかった。地理的表示に登録された干し柿そのものは、貯蔵中や二次加工時に渋戻りを起こしうるのだろうか?

由来: 編集部が立てた問い

注記: 地理的表示に登録された干し柿の明細書と、渋戻り実験の対象食品形態(いずれもペースト状に加工した柿)が異なることに気づき、編集部が抽出。

仮説は事実主張ではありません。面白さを探索の入口として保存し、これから資料・聞き書き・観察で確かめます。

仮説採集箱をすべて見る →

構造化された主張 — 節を開くと、主張ごとの確度・根拠・限界が読めます

組成・含有(4)

市田柿は干し柿の一種である支持あり

注記: GI明細書上「干柿」と明記される。

明細書上「干柿」と明記される。
出典: 地理的表示(GI)保護制度 登録産品 第13号 市田柿(農林水産省, 2016)・全文確認
データを表示ingredient-ichida-gaki —is_a_type_of→ ingredient-hoshigaki
claim: clm-w40c-ichidagaki-hoshigaki-type / type: taxonomy / 更新: 2026-09-02
能登志賀ころ柿は干し柿の一種である支持あり

注記: GI明細書上「干柿」と明記される。

明細書上「干柿」と明記される。
出典: 地理的表示産品情報発信サイト 能登志賀ころ柿(登録番号第20号)(農林水産省(地理的表示産品情報発信サイト), 2016)・全文確認
データを表示ingredient-noto-shika-korogaki —is_a_type_of→ ingredient-hoshigaki
claim: clm-w40c-notoshikakorogaki-hoshigaki-type / type: taxonomy / 更新: 2026-09-02
伊達のあんぽ柿は干し柿の一種である支持あり

注記: GI明細書上「干柿」と明記される。

明細書上「干柿」と明記される。
出典: 地理的表示産品情報発信サイト 伊達のあんぽ柿(登録番号第123号)(農林水産省(地理的表示産品情報発信サイト), 2023)・全文確認
データを表示ingredient-date-anpogaki —is_a_type_of→ ingredient-hoshigaki
claim: clm-w40c-dateanpogaki-hoshigaki-type / type: taxonomy / 更新: 2026-09-02
干し柿の組成: 皮をむいた横野柿を屋上で天日乾燥した実験では、果肉の可溶性タンニンが乾燥開始時の約1.5%から7日目の0.17%へ低下した支持あり

範囲: 真部ら1978、香川県産横野柿、1975年に行った2回の天日乾燥実験のうち主に第2回の結果

注記: 可溶性タンニンは4果を細切・混合して測定。夜間と雨天時は室内へ取り込んだ。乾燥中の減少を渋味強度の数値とみなさない。

皮をむいた横野柿の天日乾燥で、可溶性タンニンは生果の約1.5%から7日目の0.17%へ急減し、その後もわずかに減少する傾向だった。
限界: 1975年の2実験で、本文は主に第2回の結果を示す。4果混合値で独立反復数と統計検定は記載されない。品種・気象条件が限定され、可溶性タンニン値を官能強度へ換算できない。
出典: A Study of the Drying of Japanese Persimmons(Masatoshi MANABE; Hisayoshi KAMIKAWA; Takayuki TARUTANI, 1978)・全文確認
データを表示ingredient-hoshigaki —has_composition→ "皮をむいた横野柿を屋上で天日乾燥した実験では、果肉の可溶性タンニンが乾燥開始時の約1.5%から7日目の0.17%へ低下した"
claim: clm-hoshigaki-yokono-soluble-tannin / type: composition / 更新: 2026-09-16

感覚(2)

干し柿は感覚応答として同じ天日乾燥では7日目にいくらか渋味が残ったが、10日目にはほぼ消失し、渋味は感じられなかったを示す支持あり

範囲: 真部ら1978、皮をむいた横野柿の天日乾燥中に行った官能テスト

注記: 官能テストの評価者数、尺度、反復、提示法は本文に記載がない。苦味ではなく渋味の結果である。

乾燥7日目にはいくらか渋味が残ったが、10日目にはほぼ消失し、渋味は感じられなかった。
限界: 官能テストの評価者数、尺度、反復、提示法は本文に記載されない。苦味ではなく渋味を見た結果であり、10日を一般的な完成日数とはしない。
出典: A Study of the Drying of Japanese Persimmons(Masatoshi MANABE; Hisayoshi KAMIKAWA; Takayuki TARUTANI, 1978)・全文確認
データを表示ingredient-hoshigaki —has_sensory_response→ "同じ天日乾燥では7日目にいくらか渋味が残ったが、10日目にはほぼ消失し、渋味は感じられなかった"
claim: clm-hoshigaki-yokono-astringency-time / type: sensory / 更新: 2026-09-16
干し柿は感覚応答として皮をむいた横野柿の天日乾燥では、硫黄くん蒸区と無処理区の脱渋速度にほとんど差が認められなかったを示す支持あり

範囲: 真部ら1978、硫黄量は果実重量の0.2%、第1回30分・第2回10分のくん蒸処理と無処理の比較

注記: 有意差検定の記載はなく、「差が認められなかった」という原文範囲に限る。2回の実験でくん蒸時間が異なる。

硫黄くん蒸処理区と無処理区の間で、脱渋速度にほとんど差異は認められなかった。
限界: 2実験でくん蒸時間が異なる。有意差検定や各区の独立試料数は記載されず、無差の証明や他品種・工程への一般化には使えない。
出典: A Study of the Drying of Japanese Persimmons(Masatoshi MANABE; Hisayoshi KAMIKAWA; Takayuki TARUTANI, 1978)・全文確認
データを表示ingredient-hoshigaki —has_sensory_response→ "皮をむいた横野柿の天日乾燥では、硫黄くん蒸区と無処理区の脱渋速度にほとんど差が認められなかった"
claim: clm-hoshigaki-yokono-sulfur-deastringency / type: sensory / 更新: 2026-09-16

加工・調理でどう変わる(1)

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