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主題ハブ — 2026-10-21

コーヒーは深煎りほど苦いのか

深煎りのコーヒーは苦く、浅煎りは酸っぱい。よく聞く説明である。 では、焙煎度の違うコーヒーを人が飲み比べた研究は何と答えているか。 この頁では、収録した研究を、豆・焙煎の度合いの測り方・淹れ方と濃さ・誰がどの尺度で評価したか、という条件と一緒に並べる。 苦味に関わると言われる成分(クロロゲン酸・カフェイン)の量の研究も添える。 そのうえで、同じ実験の中で確かめられたことと、研究のあいだの違いから考えられる説明の候補と、 この比較だけでは分けられないことを、分けて書く。

このページの内容(10 節)
  1. この頁でわかること
  2. 収録した研究で言える範囲
  3. 苦味の評価の一覧
  4. 研究ごとの条件と結果
  5. 実験の中で確かめられたこと
  6. 結果の違いの説明の候補
  7. 分かっていないこと——この比較だけでは分けられないこと
  8. 研究と行の数え方
  9. 調べた範囲
  10. 図鑑で読む
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この頁でわかること

収録した研究で言える範囲

苦味の評価の一覧

人が苦味を評価した結果と、成分の量を抜き出した。「深い焙煎」と「浅い焙煎」の値は、論文の表や図のまま(図から読んだ値は目測と書いた)。成分の量の行も含む。 「向き」はどちらが苦かったかで書き、論文が差を認めていないものは「ほぼ同じ」とした。研究名を押すと、条件の詳しい表へ移る。

人が苦味を評価した結果だけを抜き出した一覧。値の出所(表の値か図からの目測か)は各行に書いた。研究ごとに尺度も測り方も違うので、行の中で比べ、行どうしは比べない。

研究比べた組・条件測り方深い焙煎浅い焙煎向き・検定
Batali ら 2022濃さ 2% にそろえて
深(Agtron 38)対 中(48)・浅(58)、3 産地 × 3 湯温
0〜100 の線の尺度(10 名)深いほど苦い向き(平均値は記載なし)平均値は記載なし深い焙煎の方が苦い
検定あり・有意
Liang ら 2024湯温ごと(5 時点の平均)
深(Agtron 41.8)対 浅(71.8)、4・22・92 °C
0〜100(14 名、図からの目測、4・22・92 °C の順)約 37・48・62約 30・31・38深い焙煎の方が苦い
検定あり・有意
Shi ら 2024慣行の水出し
深(Agtron 53)対 中(62)・浅(73)
平均 ± 標準偏差(12 名、尺度の幅は記載なし)6.50 ± 0.424.30 ± 0.42(中)・3.00 ± 0.28(浅)深い焙煎の方が苦い
検定あり・有意
Shi ら 2024超高圧の水出し
深(Agtron 53)対 中(62)・浅(73)
平均 ± 標準偏差(12 名、尺度の幅は記載なし)5.50 ± 0.403.35 ± 0.30(中)・2.00 ± 0.10(浅)深い焙煎の方が苦い
検定あり・有意
Seninde 2018水出し 4 豆
深 対 中(4 豆・2 抽出法・2 つの粉水比の主効果の平均)
0〜15(5 名)9.979.51深い焙煎の方が苦い
検定あり・有意
劉ら 2023順位法
ミディアム 対 シナモン・ライト
順位の合計(小さいほど苦い、6 名 × 3 回)26(ミディアム)35(シナモン)・47(ライト)深い焙煎の方が苦い
検定あり・一部の組だけ有意
劉ら 2023時間曲線(TI 法)
ミディアム 対 シナモン・ライト
最大の強さ、0〜100(6 名)最大 37最大 28・28ほぼ同じ
検定あり・有意差なし
Cleve ら 2025いちばん目立つ感覚
深 対 中(どちらも水を 30% 足したもの)
苦味を選んだ人の割合(13 名)最大 69%(14 秒)最大 64%(17.5 秒)深い焙煎の方が苦い
検定あり・一部の組だけ有意
Chen ら 2026言葉の記録
S6〜S8 対 S1〜S5
カッピングの言葉(5 名)焦げた苦味・苦い後味・薬のような苦味苦味の言葉なし深い焙煎の方が苦い
検定の記載なし

研究ごとの条件と結果

研究ごとに、豆・焙煎・淹れ方・評価の条件と、測った結果を並べる。行の単位は「研究×測定結果」で、 同じ研究の中の別の比較は別の行にした。各行の下に、論文での位置と、 その行が「深く焙煎すると苦味が強くなるか」の比較に使えるかを、理由と一緒に書いた。 空欄にせず、「記載なし」(論文に書かれていない)、「読んでいない」、「該当しない」を書き分けている。

Batali ら 2022 官能だけ

Sensory Analysis of Full Immersion Coffee: Cold Brew Is More Floral, and Less Bitter, Sour, and Rubbery Than Hot Brew. Foods 11(16):2440 — doi:10.3390/foods11162440

原文の確認の深さ
全文で確認 — Europe PMC の全文(表 1〜3 と本文)。補足の図 S1 は見ていない 確かめた者: LLM(読み取りの係が抜き出し、別の者が原典で照合。人の確認は無い)、2026-10-21。
試料
アラビカ 3 点(エルサルバドル・エチオピア・スマトラ)
加工・調理
Agtron Gourmet の値で浅 58・中 48・深 38(中と深は平均)。温度・時間・重量減は記載なし
出し方・食べ方
浸け置き。粉 100 g に水 500 g。4 °C(22 °C の水を入れて冷蔵で 24〜36 時間)・22 °C(12〜14 時間)・92 °C(室温で冷めるまで 1〜2 時間)で抽出が止まるまで。どれも濃さ 2% に薄めて 4 °C で出した
誰が・どの尺度で
自宅で評価。訓練 20 名→評価 17 名→全回をこなした 14 名→ばらつきの大きい 4 名を除いて 10 名を解析。0〜100 の線の尺度、3 回。分散分析
測ったもの比べた組・条件深い焙煎浅い焙煎単位向き・検定
苦味の強さ(官能)濃さ 2% にそろえて
深(Agtron 38)対 中(48)・浅(58)、3 産地 × 3 湯温
深いほど苦い向き(平均値は記載なし)平均値は記載なし0〜100 の線の尺度(10 名)深い焙煎の方が苦い
検定あり・有意
焙煎度の主効果は F=178.17 で有意。湯温の主効果は F=6.06。焙煎度ごとの平均は本文にも表にも無い 原典の位置: 3.2 節・表 3
深く焙煎すると苦味が強くなるかの比較に: 使える — 同じ豆・同じ抽出で焙煎度だけを変え、濃さもそろえて人が比べ、検定がある。ただし焙煎度ごとの値は無い

Liang ら 2024 官能だけ

Sensory analysis of the flavor profile of full immersion hot, room temperature, and cold brewed coffee over time. Scientific Reports 14 — doi:10.1038/s41598-024-69867-6

原文の確認の深さ
全文で確認 — Europe PMC の全文と、表 1・図 5 の画像。図 5 の値は目測 確かめた者: LLM(読み取りの係が抜き出し、別の者が原典で照合。人の確認は無い)、2026-10-21。
試料
中米のブレンド 1 点
加工・調理
Agtron Gourmet の値で浅 71.8・深 41.8(著者は深い方を「中深煎りの暗い端」と呼ぶ)。温度・時間は記載なし
出し方・食べ方
浸け置き。粉 100 g に水 500 g、4・22 °C は 0〜24 時間、92 °C は 0〜60 分の 5 時点。濃縮液を水で 2 倍に薄めた(濃さはそろえていない)。約 6 °C で出し、試飲中に約 12 °C まで上がる
誰が・どの尺度で
訓練された 14 名。0〜100 の線の尺度、3 回。分散分析と LSD
測ったもの比べた組・条件深い焙煎浅い焙煎単位向き・検定
苦味の強さ(官能)湯温ごと(5 時点の平均)
深(Agtron 41.8)対 浅(71.8)、4・22・92 °C
約 37・48・62約 30・31・380〜100(14 名、図からの目測、4・22・92 °C の順)深い焙煎の方が苦い
検定あり・有意
どの湯温でも深い方が有意に苦い。焙煎度の主効果 F=45.64、湯温 F=66.62。どれも冷やして出しており、4 °C の深い方(約 37)と 92 °C の浅い方(約 38)はほぼ同じ高さ 原典の位置: 表 1・図 5B
深く焙煎すると苦味が強くなるかの比較に: 限られる — 同じブレンドで焙煎度を変え検定があるが、濃さはそろえておらず、豆は 1 点で深い方も中深煎り。値は 5 時点の平均で、どれも冷やして出した

Shi ら 2024 官能と成分

Comparison of Ultra-High-Pressure and Conventional Cold Brew Coffee at Different Roasting Degrees: Physicochemical Characteristics and Volatile and Non-Volatile Components. Foods 13(19):3119 — doi:10.3390/foods13193119

原文の確認の深さ
全文で確認 — Europe PMC の全文(表 1〜5)。要旨は成分が「増えた」と書くが、表 2 と本文は「減った」 確かめた者: LLM(読み取りの係が抜き出し、別の者が原典で照合。人の確認は無い)、2026-10-21。
試料
エチオピア産アラビカ(同じ販売会社から購入。同じロットか、品種・処理法は記載なし)
加工・調理
浅・中・深が Agtron の色の帯(color value zone)73・62・53 に当たるとだけ書く。尺度の種類と焙煎の条件は記載なし
出し方・食べ方
粉 15 g に水 210 mL。超高圧(300 MPa・20 分)と、慣行の水出し(4 °C・12 時間)。濃さはそろえていない
誰が・どの尺度で
Q アラビカグレーダーの資格のある 12 名。20 ± 3 °C で評価、3 回。尺度の幅は記載なし。平均 ± 標準偏差と有意差の文字(5% 水準)
測ったもの比べた組・条件深い焙煎浅い焙煎単位向き・検定
苦味の強さ(官能)慣行の水出し
深(Agtron 53)対 中(62)・浅(73)
6.50 ± 0.424.30 ± 0.42(中)・3.00 ± 0.28(浅)平均 ± 標準偏差(12 名、尺度の幅は記載なし)深い焙煎の方が苦い
検定あり・有意
3 段とも有意に違う。濃さは深いほど有意に高かった(そろえていない) 原典の位置: 表 5・表 1
深く焙煎すると苦味が強くなるかの比較に: 限られる — 同じ会社から買った豆(同じロットかは記載なし)で 3 段階、検定がある。ただし焙煎の条件と尺度の幅が記載なしで、濃さも深いほど高い
苦味の強さ(官能)超高圧の水出し
深(Agtron 53)対 中(62)・浅(73)
5.50 ± 0.403.35 ± 0.30(中)・2.00 ± 0.10(浅)平均 ± 標準偏差(12 名、尺度の幅は記載なし)深い焙煎の方が苦い
検定あり・有意
3 段とも有意に違う。濃さは 1.10 から 1.28% に上がった(そろえていない) 原典の位置: 表 5(苦味)・表 1(濃さ)
深く焙煎すると苦味が強くなるかの比較に: 限られる — 同上
クロロゲン酸総クロロゲン酸(慣行の水出し)
深 対 中・浅
1.472.02(中)・2.45(浅)mg/mL(抽出液)浅い焙煎が高い
検定あり・有意
カフェインも深いほど有意に少ない(1.24 対 1.35・1.48 mg/mL)。苦味は逆に深いほど強かった 原典の位置: 表 2・3.2 節
深く焙煎すると苦味が強くなるかの比較に: 使えない — 成分の量で、人の苦味ではない

Seninde 2018 官能だけ

Determining the impact of roasting degree, coffee to water ratio and brewing method on the sensory characteristics of cold brew Ugandan coffee. Master's thesis, Kansas State University — 出典

原文の確認の深さ
元の学位論文の全文で確認 — 論文(Food Research International 2020)の元になった修士論文(カンザス州立大学 2018)の PDF 全文で読んだ(表 2-2・付録の表 C-1・図 2-3)。苦味の交互作用の図は文字の説明だけ読んだ。論文本体は出版社の頁に当たれず読んでいない 確かめた者: LLM(読み取りの係が抜き出し、別の者が原典で照合。人の確認は無い)、2026-10-21。
試料
ウガンダ産の生豆 4 点。アラビカ 2(水洗式 AW・乾燥式 AD)、ロブスタ 2(水洗式 RW・乾燥式 RD)。それぞれ単一の産地(4 点とも別の地域・標高)で、デカフェなし
加工・調理
4 点とも同じ焙煎機で中煎りと深煎りの 2 段階を豆の L* で決めた(中 23.43〜24.26・深 21.30〜22.51)。温度・時間は記載なし
出し方・食べ方
水出しを 2 通り(浸け置き 35 °F 設定で 16 時間・点滴 30〜35 °F で 3 時間、挽き目も違う)× 粉 8 g と 12 g(水 100 mL あたり)。合わせて 32 試料。4〜7 °C で出した
誰が・どの尺度で
高度に訓練された評価者 5 名。0〜15 点の尺度(0.5 刻み、両端の意味は記載なし)。3 回の反復。混合モデルの分散分析と対比較
測ったもの比べた組・条件深い焙煎浅い焙煎単位向き・検定
苦味の強さ(官能)水出し 4 豆
深 対 中(4 豆・2 抽出法・2 つの粉水比の主効果の平均)
9.979.510〜15(5 名)深い焙煎の方が苦い
検定あり・有意
主効果は有意だが差は小さい。4 要因の交互作用があり、平均では中の方が苦い組み合わせもある(その個々の差の検定は確かめていない)。後味の苦味も深 10.32・中 9.79 で有意 原典の位置: 表 C-1、52〜56 頁
深く焙煎すると苦味が強くなるかの比較に: 限られる — 同じ 4 豆で 2 段階、訓練された評価者と検定がある。浅煎りは無く、中と深の色の差は小さく、交互作用がある

劉ら 2023 官能と成分

焙煎度がコーヒーの味に及ぼす影響. 十文字学園女子大学紀要 53:17-27 — 出典

原文の確認の深さ
全文で確認 — 機関リポジトリの PDF 全文(12 頁、画像の PDF を目で読んだ。表 1〜4・図 1〜5)。頁には 2022 と印刷、リポジトリの発行日は 2023 年 3 月。要旨は TI 法で「苦味が強くなった」と書くが、本文は「有意な差はみられなかった」 確かめた者: LLM(読み取りの係が抜き出し、別の者が原典で照合。人の確認は無い)、2026-10-21。
試料
エチオピア産アラビカ 1 点(Typica 系、ナチュラル)
加工・調理
ライト・シナモン・ミディアムの 3 段階(浅煎りから中煎りまで、深煎りは無い)。終了温度 212.7・218.0・224.1 °C。色の値は無い
出し方・食べ方
水出し。粉 10 g に蒸留水 180 g、6 °C・24 時間。25 mL を 10 °C で出し、口に 10 秒含んで飲み込み、120 秒まで評価
誰が・どの尺度で
選抜し訓練した学生 6 名。TI 法(0〜100)・TDS 法・TCATA 法・順位法、各 3 回
測ったもの比べた組・条件深い焙煎浅い焙煎単位向き・検定
苦味の強さ(官能)順位法
ミディアム 対 シナモン・ライト
26(ミディアム)35(シナモン)・47(ライト)順位の合計(小さいほど苦い、6 名 × 3 回)深い焙煎の方が苦い
検定あり・一部の組だけ有意
ライトとミディアムのあいだだけ有意(1% 水準) 原典の位置: 表 4、25 頁
深く焙煎すると苦味が強くなるかの比較に: 限られる — 同じ豆で 3 段階の順位。6 名と少なく、深煎りは無い
苦味の強さ(官能)時間曲線(TI 法)
ミディアム 対 シナモン・ライト
最大 37最大 28・28最大の強さ、0〜100(6 名)ほぼ同じ
検定あり・有意差なし
数値は深い方が大きい(曲線の面積も 1780 対 1480・1230)が、本文は試料間に有意な差はみられなかったと書く(要旨の書き方と食い違う)。有意差なしは同じという意味ではない 原典の位置: 表 3、22 頁
深く焙煎すると苦味が強くなるかの比較に: 限られる — 同上。強さの時間曲線では有意差なし
カフェインカフェイン(抽出液)
ミディアム 対 シナモン・ライト
128.29 ± 0.66123.44 ± 0.54・119.37 ± 0.21mg/100 mLほぼ同じ
検定あり・有意差なし
本文は有意差なしと書く。数値は深い方が大きい。有意差なしは同じという意味ではない 原典の位置: 21 頁・図 2
深く焙煎すると苦味が強くなるかの比較に: 使えない — 成分の量で、人の苦味ではない

Cleve ら 2025 官能だけ

Effects of Roasting Level and Milk Addition on In Vivo Aroma Release and Perception of Coffee. Journal of Agricultural and Food Chemistry — doi:10.1021/acs.jafc.4c12852

原文の確認の深さ
全文で確認 — PMC の HTML 全文(2.1・2.2・3.1.1 節)。図 1 の曲線そのものは見ていない 確かめた者: LLM(読み取りの係が抜き出し、別の者が原典で照合。人の確認は無い)、2026-10-21。
試料
エチオピア産アラビカ
加工・調理
焙煎所が中煎りと深煎りに。粉の L*a*b* の値は本文で深煎りの方が L* が高く、逆に見える(原典だけでは取り違えか分からない)
出し方・食べ方
ドリップ機。粉 21.00 g に水 350.0 g。どの試料も抽出液 100 g に水・牛乳・オーツ飲料のどれかを 42.86 g(30%)足し、約 50 °C で出した
誰が・どの尺度で
13 名。TDS 法(そのときいちばん目立つ感覚を選ぶ。強さではない)、3 回。時点ごとの Fisher–Irwin 検定
測ったもの比べた組・条件深い焙煎浅い焙煎単位向き・検定
苦味が目立つか(官能)いちばん目立つ感覚
深 対 中(どちらも水を 30% 足したもの)
最大 69%(14 秒)最大 64%(17.5 秒)苦味を選んだ人の割合(13 名)深い焙煎の方が苦い
検定あり・一部の組だけ有意
どちらも最初に目立つのは苦味。深い方で苦味が有意に多いのは途中の数秒だけ。強さの比較ではない 原典の位置: 3.1.1 節
深く焙煎すると苦味が強くなるかの比較に: 限られる — いちばん目立つ感覚の割合で、苦味の強さではない

Chen ら 2026 成分だけ

From Chemical Transformations to Cup Quality: Integrated Insights into Key Non-Volatile Compounds, Aroma-Active Compounds and Sensory Evolution During Continuous Roasting Stages in Yunnan Arabica Coffee. Foods 15(19):3569 — doi:10.3390/foods15193569

原文の確認の深さ
全文で確認 — Europe PMC の全文、表 1、図 1 の画像、補足の表 S1。図 1 の値は目測 確かめた者: LLM(読み取りの係が抜き出し、別の者が原典で照合。人の確認は無い)、2026-10-21。
試料
雲南省のアラビカ(Catimor)
加工・調理
S1〜S8 の 8 段階(色の値 95.03→21.80、機械と尺度の名前は記載なし)。各段階 3 回の焙煎
出し方・食べ方
カッピング(豆と湯 1:18、90 °C 超)。各試料 5 杯を 50 °C 超・35〜50 °C・20〜35 °C で評価
誰が・どの尺度で
訓練された 5 名の SCA の点数と言葉の記録。苦味の点数の項目は無く、苦味についての検定は無い(成分には検定がある)
測ったもの比べた組・条件深い焙煎浅い焙煎単位向き・検定
苦味の強さ(官能)言葉の記録
S6〜S8 対 S1〜S5
焦げた苦味・苦い後味・薬のような苦味苦味の言葉なしカッピングの言葉(5 名)深い焙煎の方が苦い
検定の記載なし
苦味の点数は無く、検定も無い。強さの数値でなく、深い段階に苦味の言葉が出たという記録 原典の位置: 表 1
深く焙煎すると苦味が強くなるかの比較に: 使えない — 言葉の記録だけで点数も検定も無い
クロロゲン酸総クロロゲン酸(豆)
S8 対 S1
約 0.35約 11.4× 10³ mg/kg(乾物、図からの目測)浅い焙煎が高い
検定の記載なし
段階を追って減った。カフェインは焙煎した段階のあいだで一貫した増減が無い 原典の位置: 3.1 節・図 1
深く焙煎すると苦味が強くなるかの比較に: 使えない — 成分の量で、人の苦味ではない

Lourith ら 2025 成分だけ

Quality characteristics of Coffea arabica cultivated in Thailand in response to roasting levels profiling its functional material applications. Beverage Plant Research 5: e022 — doi:10.48130/bpr-0025-0008

原文の確認の深さ
全文で確認 — 出版社の頁の全文と図 2 の画像。図 2 の値は目測 確かめた者: LLM(読み取りの係が抜き出し、別の者が原典で照合。人の確認は無い)、2026-10-21。
試料
タイ・ドイチャーンのアラビカ
加工・調理
15〜20 分、浅 180 °C・中 200〜220 °C・深 230 °C
出し方・食べ方
粉 8 g に水 24 mL、室温で 30 分振り、濾過して凍結乾燥した抽出物を分析(3 回、一元配置の分散分析)
誰が・どの尺度で
人の評価は無い
測ったもの比べた組・条件深い焙煎浅い焙煎単位向き・検定
クロロゲン酸クロロゲン酸(抽出液)
深(230 °C)対 中・浅
約 50約 365(中)・630(浅)µg/mL(図からの目測)浅い焙煎が高い
検定の記載なし
本文と図に有意差の記号は無い(有意と書くのは総フェノールだけ) 原典の位置: 図 2a
深く焙煎すると苦味が強くなるかの比較に: 使えない — 成分の量で、人の苦味ではない。有意差の記号も無い

実験の中で確かめられたこと

同じ研究の中で、同じ評価者が条件を変えて比べた結果だけを書く。

浅・中・深に焙煎したコーヒー豆と、それぞれの水出しコーヒーのグラスが三つ並ぶ。下の紫の印は、浅が淡く、中が中間、深が濃い。

浅煎り

中煎り

深煎り

同じ販売会社から買ったエチオピア産アラビカの浅・中・深を、4 °C・12 時間の慣行の水出しにした研究。苦味は三段とも有意に違い、深いほど高かった。印の紫の濃淡は順序だけを示し、評点の比や差の大きさではない。液の濃さもそろえておらず深いほど高かったので、焙煎だけを変えた効果とは言えない。同じ生豆のロットかは確かめられていない。熱湯で淹れたコーヒーやエスプレッソには広げて読まない。豆は色を見せるために大きく描いた。紫は実際の色ではない。

出典: Shi ほか 2024(表の「研究ごとの条件と結果」の Shi ら 2024)

説明図: イラスト係(PurpleHeron)

結果の違いの説明の候補

研究のあいだ、または淹れ方のあいだで違う条件のうち、苦味の違いを説明しうるもの。 複数の条件が同時に違うので、どれが効いたかは分からない。ここに書くのは候補で、原因ではない。

分かっていないこと——この比較だけでは分けられないこと

研究と行の数え方

根拠の行の数は、研究の数ではない。表の行・台帳の根拠の行・論文・研究グループを分けて数える。

調べた範囲

この問いのために見た資料と、表に入れた・除いた理由、全文に当たれなかった資料を残す。 Europe PMC・J-STAGE・CiNii で、コーヒーの焙煎度と苦味の官能評価を扱う研究を探し、引用もたどって、研究所の台帳にある資料と合わせた。

資料扱い理由
Sensory Analysis of Full Immersion Coffee: Cold Brew Is More Floral, and Less Bitter, Sour, and Rubbery Than Hot Brew (2022) doi表に入れた焙煎度を変え、濃さをそろえて人が苦味を比べた。全文で読んだ
Sensory analysis of the flavor profile of full immersion hot, room temperature, and cold brewed coffee over time (2024) doi表に入れた焙煎度と湯温を変えて人が苦味を比べた。全文で読んだ
Comparison of Ultra-High-Pressure and Conventional Cold Brew Coffee at Different Roasting Degrees: Physicochemical Characteristics and Volatile and Non-Volatile Components (2024) doi表に入れた3 段階の焙煎度で人の苦味と成分を測った。全文で読んだ
Determining the impact of roasting degree, coffee to water ratio and brewing method on the sensory characteristics of cold brew Ugandan coffee (2018)表に入れた中煎りと深煎りの苦味を訓練された評価者が比べた。修士論文の全文で読んだ(論文版は読んでいない)
焙煎度がコーヒーの味に及ぼす影響 (2023)表に入れた浅煎りから中煎りの 3 段階を人が比べた。全文で読んだ
Effects of Roasting Level and Milk Addition on In Vivo Aroma Release and Perception of Coffee (2025) doi表に入れた中煎りと深煎りで、いちばん目立つ感覚を人が選んだ。全文で読んだ
From Chemical Transformations to Cup Quality: Integrated Insights into Key Non-Volatile Compounds, Aroma-Active Compounds and Sensory Evolution During Continuous Roasting Stages in Yunnan Arabica Coffee (2026) doi表に入れた8 段階の焙煎で成分と言葉の記録。全文で読んだ
Quality characteristics of Coffea arabica cultivated in Thailand in response to roasting levels profiling its functional material applications (2025) doi表に入れた3 段階の焙煎でクロロゲン酸を測った。全文で読んだ
Quantitative studies on the influence of the bean roasting parameters and hot water percolation on the concentrations of bitter compounds in coffee brew (2010) doi表に入れず、文脈の資料として見た苦い成分(キニド類とその分解物)が焙煎の度合いで変わるとする。抄録だけで、官能の方法と数値は抄録に無い
Effect of Roasting on the Formation of Chlorogenic Acid Lactones in Coffee (2005) doi表に入れず、文脈の資料として見たクロロゲン酸ラクトンが浅めの中煎りで最大になるとする。抄録だけで、人の評価は無い
Effects of brew strength, brew yield, and roast on the sensory quality of drip brewed coffee (2020) doi全文に当たれないこの問いに近いが、全文に当たれなかった(題は Batali 2022 と Liang 2024 の参考文献から写した)。抄録に焙煎度どうしの苦味の比較は書かれていない

図鑑で読む

出典台帳

表の各研究の出典は、研究ごとの欄からたどれる。研究所の全体の出典は出典台帳にまとめている。

この頁の引用のしかた

青木大(NIGAMI LAB)(2026). コーヒーは深煎りほど苦いのか — 研究ごとの条件と結果. https://nigamilab.com/topics/coffee-roast-degree/

主張ごとの固定リンクは各カードの #clm-… です。データは CC BY 4.0、配布は データを使う。 データセットの DOI: 10.5281/zenodo.22739101