下処理帳 — 苦味を引く側。この帳面は苦味だけを見る

柚子の皮の下処理帳

柚子の皮(図鑑の項目)の下処理を方法ごとに並べ、苦味が動いたかどうかを根拠つきで判定します。 アク・えぐみ・渋味は別の目的として注記し、毒性や安全のための理由は書きません。

このページの内容(3 節)
  1. 判定表(5)
  2. 言い伝え(未検証)(5)
  3. 関連
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判定表

方法条件判定分かったこと
茹でて煮汁を捨てる刻んだ皮を茹でこぼす(複数回)。未検証食品資料(丸ごと小泉武夫食マガジン)は「茹でて水に浸けることで苦味を抜きます」と書き、再沸騰後1分半〜2分茹でる手順を示す(水温の記載はない)。水浸漬・加熱でナリンギンが63-76%減る一方ノミリンが増える測定(森下1994)もあるが、二成分が逆方向に動くため、この手順が苦味全体を減らすとは単純に言えない。
その他下処理(アルベド除去・茹でこぼし・水さらし)をせずに、または不十分なまま加熱してマーマレード等に加工する。(候補語: insufficient_pretreatment_heating)未検証食品萩原の総説は、柑橘リモノイド一般について、加熱または12〜24時間の貯蔵で無味前駆体(リモニン)が環化し苦味を生じる場合があると書く。柚子の皮そのものを対象にした測定ではない。狙う相手: リモニン
ワタ・種・皮・筋を除く白いワタ(中果皮・アルベド)をスプーン等で削ぎ取り、外果皮(フラベド)を主に使う。未検証食品白いワタだけを除いた場合の苦味を比べた資料は見当たらなかった。桒田は柚子の皮(フラベドおよびアルベドを含むゼリー材料)のナリンギン量を測定し、水さらし等の苦味抜きを行った市販品は自製品よりナリンギンが少ないと報告する。ただしフラベド単体とアルベド単体を分けて比べた値は資料に示されていない。
砂糖・甘味料を加える下処理した皮を砂糖に漬け込む、または加熱してマーマレード・砂糖漬けにする。苦味以外の目的: 保存性・嗜好性未検証食品加熱工程自体はリモニンの環化などにより苦味を新たに生じさせうるとする機構説明(萩原1980)があり、ショ糖には苦味知覚を弱める一般的な知見もあるが、柚子の皮そのものを対象にこの2つの効果を定量的に測定した資料は見当たらなかった。
水さらし茹でこぼした後、さらに水にさらす(複数回水を替える)。未検証食品資料(丸ごと小泉武夫食マガジン)は2〜3回水を替えながら1日水にさらす手順を示す。水浸漬・加熱でナリンギンが63-76%減る一方ノミリンが増える測定(森下1994)もあり、二成分が逆方向に動くため、苦味全体が減るとは単純に言えない。

言い伝え(未検証)

苦味が動いたかどうかを実測した資料が、この研究所の台帳にまだ無い方法です。効くとも効かないとも言いません。

関連

柚子の皮(図鑑) / 主題ハブ 柑橘の苦味/ 下処理帳の入口 / 仮説採集箱(3)