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主題ハブ — 2026-10-21

お茶は焙じる(火入れを強くする)と苦味が減るのか

先に断っておくと、日本のほうじ茶や煎茶の火入れで、焙じの強さを変えて人が苦味だけを比べた研究は、探した範囲では見つからなかった。苦味と渋味をまとめた「苦渋味」を評価した煎茶の研究が一本あったが、一定の向きは無かった。 苦味を独立した項目として評価し、比較に入れた全文の研究は烏龍茶(鉄観音と武夷岩茶)のもので、有意差を検出しなかった報告と、苦味が上がったという報告がある。この頁の骨は、確かめられていないことの方にある。 では、焙じの強さを変えて、人が茶の苦味を比べた研究は何と答えているか。 この頁では、収録した研究を、茶の種類・焙煎の温度と時間・淹れ方・評価した人と尺度、という条件と一緒に並べる。 そのうえで、同じ実験の中で確かめられたことと、研究のあいだの違いから考えられる説明の候補と、 この比較だけでは分けられないことを、分けて書く。 ここで扱うのは味の感じ方の研究で、お茶の選び方や淹れ方の助言、健康についての話ではない。湯の温度や水出しといった淹れ方の違いは、緑茶の湯温の頁で扱う。

このページの内容(10 節)
  1. この頁でわかること
  2. 収録した研究で言える範囲
  3. 苦味の評価の一覧
  4. 研究ごとの条件と結果
  5. 実験の中で確かめられたこと
  6. 結果の違いの説明の候補
  7. 分かっていないこと——この比較だけでは分けられないこと
  8. 研究と行の数え方
  9. 調べた範囲
  10. 図鑑で読む
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この頁でわかること

収録した研究で言える範囲

苦味の評価の一覧

人の苦味の評価の結果だけを抜き出した。値はどれも論文の図から目で読んだもので、表の数値ではない。 点数の範囲が同じでも、尺度の説明・評価者・淹れ方・焙煎が違うので、値どうしを研究をまたいで比べない。「向き」はどちらが苦かったかで書き、数値を採用していない行は本文の記述と図の向きによる。苦渋味の行は苦味だけの評価ではないので、研究ごとの詳しい表に置いた。差が有意かどうかは「向き・検定」の欄の検定の段で見る。研究名を押すと、条件の詳しい表へ移る。 渋味と成分の行は、研究ごとの詳しい表にある。

人が苦味を評価した結果だけを抜き出した一覧。値の出所(表の値か図からの目測か)は各行に書いた。研究ごとに尺度も測り方も違うので、行の中で比べ、行どうしは比べない。

研究比べた組・条件測り方強く焙じた茶比べた相手向き・検定
Cao ら 2021105 ℃で 5 時間 対 1 時間
同じ生葉・同じ工程の鉄観音で、最後の焙煎だけを変えた。茶 5.0 g に沸騰した湯 110 mL、3 煎。105 ℃で 1・3・5 時間
評点の平均(10 点尺度、図の軸は 0〜5)、図からの目測約 2.3〜2.4約 2.7比べた相手の方が苦い
検定あり・有意差なし
Cao ら 20215 時間のあと 130 ℃で 1 時間足した 対 5 時間
同じ生葉・同じ工程の鉄観音で、最後の焙煎だけを変えた。茶 5.0 g に沸騰した湯 110 mL、3 煎。105 ℃ 5 時間の茶に、さらに 130 ℃で 1 時間(香りを強める焙煎)
評点の平均(10 点尺度、図の軸は 0〜5)、図からの目測約 2.3〜2.4約 2.3〜2.4ほぼ同じ
検定あり・有意差なし
Gao ら 2022深く焙煎(2 回)対 焙煎なし
同じ鉄観音を、焙煎なし(BT0)→ 12 日置いて 107 ℃ 210 分で中焙(BT1)→ 22 日置いて 115 ℃ 150 分で深焙(BT2)。中焙の評点は約 2.6〜2.7
評点(0〜10 点尺度)、レーダー図からの目測(読み取りの幅は ±0.5 ほど。標準偏差などではない)約 3.0約 2.3〜2.4強く焙じた茶の方が苦い
検定あり・有意差の報告はあるが、どの組の差かは不明
Feng ら 20264 回目の焙煎まで 対 3 回目まで
武夷岩茶の肉桂。110〜115 ℃ 1 時間のあと、同じ温度で 16 時間の焙煎を約 45 日おきに繰り返した(3 回目まで 対 4 回目まで)
評点(0〜10 点尺度、訓練した 7 名)。レーダー図の線が重なり、正確な値は取れない数値は採用しない(図では外側)数値は採用しない強く焙じた茶の方が苦い
検定あり・有意差の報告はあるが、どの組の差かは不明

研究ごとの条件と結果

研究ごとに、茶・焙煎・淹れ方・評価した人の条件と、測った結果を並べる。行の単位は「研究×測定結果」で、 同じ研究の中の別の比較は別の行にした。各行の下に、論文での位置と、 その行が「茶葉を焙じる・火入れを強くすることで、人が感じる茶の苦味が変わるか」の比較に使えるかを、理由と一緒に書いた。 渋味や成分だけの行も、苦味の比較に使えないことが分かるように残した。 空欄にせず、「記載なし」(論文に書かれていない)、「読んでいない」、「該当しない」を書き分けている。

Cao ら 2021 官能と成分

Sensory and chemical characteristics of Tieguanyin oolong tea after roasting. Food Chemistry: X 12:100178 — doi:10.1016/j.fochx.2021.100178

原文の確認の深さ
全文で確認 — PMC の全文(方法 2.1〜2.3・2.7 節、結果 3.1・3.2.2 節、図 1、表 1)。図 1A の値は頁画像で目測 確かめた者: LLM(読み取りの係が抜き出し、別の者が原典で照合。人の確認は無い)、2026-10-21。
試料
安渓の有機茶園の鉄観音。同じ生葉を、萎凋・做青・殺青・揉捻まで同じ工程で作った
加工・調理
最後の焙煎だけを変えた: 105 ℃で 1・3・5 時間、5 時間の茶にさらに 130 ℃で 1 時間(香りを強める焙煎)
出し方・食べ方
茶 5.0 g に沸騰した湯 110 mL、蓋碗で 3 煎続けて、室温(GB/T 23776-2018)。各煎の時間は記載なし
誰が・どの尺度で
茶の品質評価の資格を持つ 9 名(男 5・女 4)、別の日に 3 回。苦味・渋味・甘い余韻と香り 3 項目を 10 点尺度で評価(図の軸は 0〜5)。一元配置分散分析と Duncan、2 群は t 検定
測ったもの比べた組・条件強く焙じた茶比べた相手単位向き・検定
苦味の強さ(官能)105 ℃で 5 時間 対 1 時間
同じ生葉・同じ工程の鉄観音で、最後の焙煎だけを変えた。茶 5.0 g に沸騰した湯 110 mL、3 煎。105 ℃で 1・3・5 時間
約 2.3〜2.4約 2.7評点の平均(10 点尺度、図の軸は 0〜5)、図からの目測比べた相手の方が苦い
検定あり・有意差なし
1・3・5 時間とも同じ文字 a(一元配置分散分析と Duncan、p<0.05 で有意差は検出されず)。要旨と Highlights は「焙煎で苦味と渋味が弱まる」と書くが、本文 3.1 節は苦味は焙煎時間を延ばしても安定していたとする 原典の位置: 図 1A、本文 3.1 節
茶葉を焙じる・火入れを強くすることで、人が感じる茶の苦味が変わるかの比較に: 限られる — 焙煎の時間だけを変えて 9 名が苦味を評価したが、烏龍茶で、値は図からの目測
苦味の強さ(官能)5 時間のあと 130 ℃で 1 時間足した 対 5 時間
同じ生葉・同じ工程の鉄観音で、最後の焙煎だけを変えた。茶 5.0 g に沸騰した湯 110 mL、3 煎。105 ℃ 5 時間の茶に、さらに 130 ℃で 1 時間(香りを強める焙煎)
約 2.3〜2.4約 2.3〜2.4評点の平均(10 点尺度、図の軸は 0〜5)、図からの目測ほぼ同じ
検定あり・有意差なし
t 検定で ns。図では同じ高さに見える(同じであることを確かめた検定ではない) 原典の位置: 図 1A
茶葉を焙じる・火入れを強くすることで、人が感じる茶の苦味が変わるかの比較に: 限られる — 高い温度の焙煎を足したかどうかの比較で、烏龍茶。値は図からの目測
渋味(官能)105 ℃で 5 時間 対 1 時間(渋味)
同じ生葉・同じ工程の鉄観音で、最後の焙煎だけを変えた。茶 5.0 g に沸騰した湯 110 mL、3 煎
約 2.3約 3.0評点の平均(10 点尺度、図の軸は 0〜5)、図からの目測比べた相手が高い
検定あり・有意
5 時間は文字 b、1 時間は文字 a(p<0.05)。渋味で、苦味ではない 原典の位置: 図 1A、本文 3.1 節
茶葉を焙じる・火入れを強くすることで、人が感じる茶の苦味が変わるかの比較に: 使えない — 渋味で、苦味ではない
カフェイン105 ℃で 5 時間 対 1 時間(カフェイン)
同じ茶の成分(3 反復)
25.224.6mg/g強く焙じた茶が高い
検定あり・有意差なし
表 1 で同じ文字 a(有意差は検出されず)。著者は、苦味の鍵とする EGCG とカフェインがほぼ変わらず、苦味の結果と合うと書く 原典の位置: 表 1、本文 3.2.2 節
茶葉を焙じる・火入れを強くすることで、人が感じる茶の苦味が変わるかの比較に: 使えない — 成分の量で、苦味の評価ではない

Gao ら 2022 官能と成分

Effects of the Baking Process on the Chemical Composition, Sensory Quality, and Bioactivity of Tieguanyin Oolong Tea. Frontiers in Nutrition 9:881865 — doi:10.3389/fnut.2022.881865

原文の確認の深さ
全文で確認 — PMC の全文(材料と方法、結果、図 1、表 1・2)。図 1D のレーダー図の値は頁画像を拡大して目測 確かめた者: LLM(読み取りの係が抜き出し、別の者が原典で照合。人の確認は無い)、2026-10-21。
試料
福建の茶業会社の鉄観音。焙煎なし(BT0)の茶から段階的に焙煎
加工・調理
焙煎なしの茶を 12 日置いて 107 ℃ 210 分で中焙(BT1)、さらに 22 日置いて 115 ℃ 150 分で深焙(BT2)
出し方・食べ方
官能の淹れ方は GB/T 23776-2018 とだけ書かれ、茶の量・湯の量・温度・時間は記載なし
誰が・どの尺度で
資格を持つ 7 名(男 3・女 4)、別の日に 3 回、順序は無作為。0〜10 点尺度。一元配置分散分析と Dunnett(両側、P<0.05)
測ったもの比べた組・条件強く焙じた茶比べた相手単位向き・検定
苦味の強さ(官能)深く焙煎(2 回)対 焙煎なし
同じ鉄観音を、焙煎なし(BT0)→ 12 日置いて 107 ℃ 210 分で中焙(BT1)→ 22 日置いて 115 ℃ 150 分で深焙(BT2)。中焙の評点は約 2.6〜2.7
約 3.0約 2.3〜2.4評点(0〜10 点尺度)、レーダー図からの目測(読み取りの幅は ±0.5 ほど。標準偏差などではない)強く焙じた茶の方が苦い
検定あり・有意差の報告はあるが、どの組の差かは不明
図 1D の苦味の軸に *(一元配置分散分析と Dunnett、P<0.05)があるが、どの組の差かは原典から特定できない。本文は、焙煎でカテキンは減ったが苦味と渋味は弱まらず強まったとし、5-HMF などのメイラード反応の生成物を候補に挙げる 原典の位置: 図 1D、結果の節(焙煎と不揮発成分・味)
茶葉を焙じる・火入れを強くすることで、人が感じる茶の苦味が変わるかの比較に: 限られる — 同じ茶で焙煎の有無と強さを比べ、7 名が苦味を評価したが、烏龍茶で、値はレーダー図の目測、どの組の差かは特定できない
カテキン類・タンニン深く焙煎(2 回)対 焙煎なし(単量体カテキンの合計)
同じ茶の成分
80.7498.09mg/g比べた相手が高い
検定あり・有意
表 2 の文字は焙煎なし a・中焙(90.83)b・深焙 c(一元配置分散分析と Dunnett)。本文は中焙で 7.4%、深焙で 17.4% 減ったと書く(表の値から計算すると深焙は約 17.7%) 原典の位置: 表 2
茶葉を焙じる・火入れを強くすることで、人が感じる茶の苦味が変わるかの比較に: 使えない — 成分の量で、苦味の評価ではない
カフェイン深く焙煎(2 回)対 焙煎なし(カフェイン)
同じ茶の成分
16.5416.73mg/g比べた相手が高い
検定あり・有意差なし
中焙(17.05)だけが文字 a で高く、深焙と焙煎なしはどちらも文字 b(有意差は検出されず) 原典の位置: 表 2
茶葉を焙じる・火入れを強くすることで、人が感じる茶の苦味が変わるかの比較に: 使えない — 成分の量で、苦味の評価ではない

Feng ら 2026 官能だけ

Roasting-driven flavor reconstruction in Wuyi Rougui tea: a dual mechanism of pectin-mediated thickening and metabolite remodeling. Frontiers in Plant Science 17:1938406 — doi:10.3389/fpls.2026.1938406

原文の確認の深さ
全文で確認 — PMC の全文(方法 2.1・2.2 節、結果 3.1 節、図 1、表 1)。図 1C の苦味は線が重なり正確な値は取れない(4 回目までの線が外側にあることは読める) 確かめた者: LLM(読み取りの係が抜き出し、別の者が原典で照合。人の確認は無い)、2026-10-21。
試料
武夷山の肉桂(武夷岩茶)。萎凋・做青・炒青・揉捻・乾燥まで済ませた茶
加工・調理
110〜115 ℃で 1 時間のあと、同じ温度で 16 時間の焙煎を約 45 日おきに 3 回重ねた(計約 49 時間)
出し方・食べ方
茶 5 g を 110 mL の蓋碗で沸騰した湯、2・3・5 分の 3 煎(GB/T 23776-2018)
誰が・どの尺度で
上級の茶鑑定資格を持つ 7 名(女 4・男 3)、1 か月の訓練、0〜10 点尺度の QDA(1 人 3 反復とも、各セッション 5 回の独立評価とも書かれている)。一元配置分散分析と Tukey
測ったもの比べた組・条件強く焙じた茶比べた相手単位向き・検定
苦味の強さ(官能)4 回目の焙煎まで 対 3 回目まで
武夷岩茶の肉桂。110〜115 ℃ 1 時間のあと、同じ温度で 16 時間の焙煎を約 45 日おきに繰り返した(3 回目まで 対 4 回目まで)
数値は採用しない(図では外側)数値は採用しない評点(0〜10 点尺度、訓練した 7 名)。レーダー図の線が重なり、正確な値は取れない強く焙じた茶の方が苦い
検定あり・有意差の報告はあるが、どの組の差かは不明
向きは本文 3.1 節の記述(4 回目まで焙煎すると厚みと強さが増したが、苦味と酸味も上がった)で、図でも 4 回目までの線が外側にあり合う。全属性が焙煎の段階で有意に変わったとあるが、苦味の組ごとの検定の結果は読めない 原典の位置: 図 1C、本文 3.1 節
茶葉を焙じる・火入れを強くすることで、人が感じる茶の苦味が変わるかの比較に: 限られる — 焙煎を重ねて苦味が上がったという本文の記述と図の向きだけで、数値は採用していない。岩茶の長い焙煎で、烏龍茶

中川ら 1979 官能だけ

緑茶の香味特性とし好度との関係. 茶業研究報告 49:42-46 — doi:10.5979/cha.1979.42

原文の確認の深さ
全文で確認 — J-STAGE の全文 5 頁。図 1 と表 5 は頁画像で確認 確かめた者: LLM(読み取りの係が抜き出し、別の者が原典で照合。人の確認は無い)、2026-10-21。
試料
上級煎茶と下級煎茶(産地・品種は記載なし)を、火入れ度 強・中・弱に調製(試料グループ 4)
加工・調理
火入れ度を強・中・弱に変えた(専門家の感覚で決めた段階で、温度・時間は記載なし)
出し方・食べ方
茶 18 g を熱湯 1080 mL で 4 分浸出。約 30 mL を白い玉露茶わんに入れ、1 回に 4 種を評価、順番を変えて 2 回
誰が・どの尺度で
茶業試験場の製茶部の職員 10 数名(専門家)と静岡女子大学の学生約 30 名(一般消費者)。苦渋味など 5 項目を図 1 の区分尺度(苦渋味は 1 不足〜3 適度〜5 強すぎる)で評価。火入れ度の比較の検定は記載なし
測ったもの比べた組・条件強く焙じた茶比べた相手単位向き・検定
苦渋味(苦味と渋味をまとめた項目、官能)火入れ強 対 弱(上級煎茶、学生)
上級煎茶を火入れ度 強・中・弱に調製し、18 g を熱湯 1080 mL で 4 分。中の評点は 3.33
4.063.56苦渋味の評点の平均(1 不足・2 やや不足・3 適度・4 やや強すぎる・5 強すぎる)。苦味と渋味をまとめた項目強く焙じた茶が高い
検定の記載なし
検定の記載なし。強・中・弱の順には並ばない組がある。著者は、火入れが強いほど変質味が強い以外に一定の傾向は無かったとし、火入れ度は専門家の感覚で決めたもので、差をもっと大きくしないと違いが分かりにくいのではないかと書く 原典の位置: 表 5(p.45)、本文 3 節 4)
茶葉を焙じる・火入れを強くすることで、人が感じる茶の苦味が変わるかの比較に: 限られる — 日本の煎茶の火入れの強さを人が比べたが、苦味と渋味をまとめた項目で、強さでなく「ちょうどよさ」の尺度。検定の記載なし
苦渋味(苦味と渋味をまとめた項目、官能)火入れ強 対 弱(上級煎茶、茶業試験場の職員)
上級煎茶を火入れ度 強・中・弱に調製し、18 g を熱湯 1080 mL で 4 分。中の評点は 3.00
3.233.22苦渋味の評点の平均(1 不足・2 やや不足・3 適度・4 やや強すぎる・5 強すぎる)。苦味と渋味をまとめた項目強く焙じた茶が高い
検定の記載なし
強と弱の差は 0.01。検定の記載なし。強・中・弱の順には並ばない組がある。著者は、火入れが強いほど変質味が強い以外に一定の傾向は無かったとし、火入れ度は専門家の感覚で決めたもので、差をもっと大きくしないと違いが分かりにくいのではないかと書く 原典の位置: 表 5(p.45)、本文 3 節 4)
茶葉を焙じる・火入れを強くすることで、人が感じる茶の苦味が変わるかの比較に: 限られる — 日本の煎茶の火入れの強さを人が比べたが、苦味と渋味をまとめた項目で、強さでなく「ちょうどよさ」の尺度。検定の記載なし
苦渋味(苦味と渋味をまとめた項目、官能)火入れ強 対 弱(下級煎茶、学生)
下級煎茶を火入れ度 強・中・弱に調製し、18 g を熱湯 1080 mL で 4 分。中の評点は 3.42
3.143.02苦渋味の評点の平均(1 不足・2 やや不足・3 適度・4 やや強すぎる・5 強すぎる)。苦味と渋味をまとめた項目強く焙じた茶が高い
検定の記載なし
検定の記載なし。強・中・弱の順には並ばない組がある。著者は、火入れが強いほど変質味が強い以外に一定の傾向は無かったとし、火入れ度は専門家の感覚で決めたもので、差をもっと大きくしないと違いが分かりにくいのではないかと書く 原典の位置: 表 5(p.45)、本文 3 節 4)
茶葉を焙じる・火入れを強くすることで、人が感じる茶の苦味が変わるかの比較に: 限られる — 日本の煎茶の火入れの強さを人が比べたが、苦味と渋味をまとめた項目で、強さでなく「ちょうどよさ」の尺度。検定の記載なし
苦渋味(苦味と渋味をまとめた項目、官能)火入れ強 対 弱(下級煎茶、茶業試験場の職員)
下級煎茶を火入れ度 強・中・弱に調製し、18 g を熱湯 1080 mL で 4 分。中の評点は 2.44
3.302.78苦渋味の評点の平均(1 不足・2 やや不足・3 適度・4 やや強すぎる・5 強すぎる)。苦味と渋味をまとめた項目強く焙じた茶が高い
検定の記載なし
検定の記載なし。強・中・弱の順には並ばない組がある。著者は、火入れが強いほど変質味が強い以外に一定の傾向は無かったとし、火入れ度は専門家の感覚で決めたもので、差をもっと大きくしないと違いが分かりにくいのではないかと書く 原典の位置: 表 5(p.45)、本文 3 節 4)
茶葉を焙じる・火入れを強くすることで、人が感じる茶の苦味が変わるかの比較に: 限られる — 日本の煎茶の火入れの強さを人が比べたが、苦味と渋味をまとめた項目で、強さでなく「ちょうどよさ」の尺度。検定の記載なし

実験の中で確かめられたこと

同じ研究の中の比較で観察された結果だけを書く。人の評価と成分の測定は分けて書く。

結果の違いの説明の候補

研究のあいだで違う条件のうち、苦味の結果の違いを説明しうるもの。 複数の条件が同時に違うので、どれが効いたかは分からない。ここに書くのは候補で、原因ではない。

分かっていないこと——この比較だけでは分けられないこと

研究と行の数え方

根拠の行の数は、研究の数ではない。表の行・台帳の根拠の行・論文・研究グループを分けて数える。

調べた範囲

この問いのために見た資料と、表に入れた・除いた理由を残す。 J-STAGE と Europe PMC で、茶(ほうじ茶・番茶・煎茶・烏龍茶など)の焙じ・焙煎・火入れの強さを変えて苦味を評価した研究を探し、研究所の台帳にある資料と合わせた(CiNii や学会の講演要旨は探していない)。 県の茶業試験場の成果資料は、査読のある論文としては扱わず、資料の種類を書き分けた。保存した要旨の要約で苦味の低下を報告している研究があるが、原文の要旨と全文の照合はしていない。 ここに書いた探し方は記録で、探し漏れが無いことを示すものではない。

資料扱い理由
Sensory and chemical characteristics of Tieguanyin oolong tea after roasting (2021) doi表に入れた同じ鉄観音の焙煎の時間と、高い温度の焙煎を足すかを変え、9 名が苦味を評価した。全文で読んだ
Effects of the Baking Process on the Chemical Composition, Sensory Quality, and Bioactivity of Tieguanyin Oolong Tea (2022) doi表に入れた同じ鉄観音の焙煎なし・中焙・深焙を 7 名が評価した。Cao ら 2021 と同じ研究所で著者が重なる。全文で読んだ
Roasting-driven flavor reconstruction in Wuyi Rougui tea: a dual mechanism of pectin-mediated thickening and metabolite remodeling (2026) doi表に入れた武夷岩茶の焙煎を重ね、7 名が評価した。苦味の正確な値は図から取れないので採用せず、本文の記述と図の向きだけを使った。全文で読んだ
緑茶の香味特性とし好度との関係 (1979) doi表に入れた煎茶の火入れ度を強・中・弱に変え、茶業試験場の職員と学生が苦渋味(苦味と渋味をまとめた項目)を評価した。苦味だけの評価ではない。全文で読んだ
焙焼,釜炒り操作による茶香気の形成 (1999) doi表に入れず、文脈の資料として見たほうじ茶・釜炒り茶の香りの研究。表の「苦い香り」は香りの記述で、苦味の味を評価していない
Effects of Roasting Condition on the Qualities of Roasted Green Tea (Hojicha) (1969) doi表に入れず、文脈の資料として見たほうじ茶の焙焼の温度と時間を変えたが、4 名が順位をつけたのは色沢と香味で、苦味の項目は無い
火入れ条件が茶の品質に及ぼす影響 (1970) doi表に入れず、文脈の資料として見た煎茶の火入れの温度を変え、品質の判定・識別・味の好みを評価した。苦味の項目は無い
焙煎程度とほうじ茶の品質表に入れず、文脈の資料として見た高知県の茶業試験場の成果資料(分類は参考)。査読のある論文としては扱わない(査読の手続きは資料に書かれていない)。ほうじ茶の焙煎の程度とカテキン・カフェインなどの成分で、人の評価が無い
土佐茶の深蒸し茶の火入れ方法および普通蒸し茶とのブレンド割合表に入れず、文脈の資料として見た高知県の茶業試験場の成果資料(分類は参考)。査読のある論文としては扱わない。火入れの試験は 5 名の合議で水色・香気・滋味を各 20 点で評価し合計していて、苦味だけの項目は無い
県内産荒茶の仕上げ加工技術表に入れず、文脈の資料として見た高知県の茶業試験場の成果資料(分類は普及)。査読のある論文としては扱わない。火入れの官能は火香・焦げ臭・甘さで、苦味の項目は無い
金沢の伝統食品「棒茶」の香気成分 (2015)表に入れず、文脈の資料として見た学会誌の特集の解説記事。棒茶の香気成分の分析で、人の苦味の評価は無い
Metabolomics and electronic-tongue analysis reveal differences in color and taste quality of large-leaf yellow tea under different roasting methods (2024) doi表に入れず、文脈の資料として見た焙煎の方式(炭火・電気・ドラム)を比べた黄茶の研究で、苦味は電子舌の値。人の評価ではなく、強さの比較でもない
Phenylpropanoid volatile synthesis during sequential roasting of Lu’an Guapian green tea: Differential activities of gallocatechin isomers in aromatic amino acid pyrolysis and Maillard reactions (2026) doi表に入れず、文脈の資料として見た焙煎の段階を比べ、本文 3.1 節は官能評価で苦味と渋味が下がったと書く。ただし補表にあるのは滋味の評価語と品質の得点で、苦味だけの得点と検定が無いので比較の行にしなかった
Effect of roasting intensity on sensory quality and chemical composition of Zijuan oolong tea (2026) doi除いた焙煎の温度を変え、滋味の評価語と品質の得点はあるが、苦味だけの得点と検定は無い
Insights into "Yin Rhyme": Analysis of nonvolatile components in Tieguanyin oolong tea during the manufacturing process (2024) doi除いた人の評価は鉄観音と金観音の品種の比較で、焙煎の強さを変えていない
Optimization of brewing conditions for Tieguanyin oolong tea by quadratic orthogonal regression design (2022) doi除いた淹れ方の比較で、焙煎は比べていない
Effects of roasting conditions on quality and yields of barley tea (1989)除いた麦茶で、茶ではない。要旨までで、苦味の語は無い
Multidimensional exploration of the bitterness amelioration effect of roasting on Wuyi Rock tea (2024) doi全文に当たれない要旨は焙煎で苦味が下がると書く。全文は出版社の頁が開けず、別の置き場は確認画面で、2026-10-21 には当たれなかった。保存した要旨の要約とは合うが、原文の要旨との照合はしていない
Metabolite analysis and sensory evaluation reveal the effect of roasting on the characteristic flavor of large-leaf yellow tea (2023) doi全文に当たれない要旨は焙煎で苦味と渋味が弱まると書く。2026-10-21 には全文に当たれなかった。保存した要旨の要約とは合うが、原文の要旨との照合はしていない
Investigation of the effect of over-fired drying on the taste and aroma of Lu'an Guapian tea using metabolomics and sensory histology techniques (2024) doi全文に当たれない要旨は、焙煎の強さではなく乾かし方(過火乾燥)を比べ、苦味と渋味が弱かったと書く。2026-10-21 には全文に当たれなかった。保存した要旨の要約とは合うが、原文の要旨との照合はしていない
Effects of roasting treatment on non-volatile compounds and taste of green tea (2018) doi全文に当たれない要旨は苦味と渋味が下がったと書く。2026-10-21 には全文に当たれなかった。保存した要旨の要約とは合うが、原文の要旨との照合はしていない
Effects of baking degree of Longjing green tea on flavor attributes, antioxidant activity and advanced glycation end products (2026) doi全文に当たれない要旨は苦味がいったん強まってから弱まると書く。2026-10-21 には全文に当たれなかった。保存した要旨の要約とは合うが、原文の要旨との照合はしていない

図鑑で読む

出典台帳

表の各研究の出典は、研究ごとの欄からたどれる。研究所の全体の出典は出典台帳にまとめている。

この頁の引用のしかた

青木大(NIGAMI LAB)(2026). お茶は焙じると苦味が減るのか — 研究ごとの条件と結果. https://nigamilab.com/topics/tea-roasting-bitterness/

主張ごとの固定リンクは各カードの #clm-… です。データは CC BY 4.0、配布は データを使う。 データセットの DOI: 10.5281/zenodo.22739101