化合物
ルパニン
lupanine
ルパニンは、ルピナス種子の主要キノリジジンアルカロイド。Lupinus mutabilis 種子では総QAの47–58%を占めると報告される。
模式図 — 写真ではなく、根拠をもとに苦味研究所が組んだ説明図

模式図(苦味研究所作成)· CC BY 4.0
ルパニン — ルピナスの苦味アルカロイドと、「甘い」品種の遺伝
ルピナス種子の主要なキノリジジンアルカロイドであるルパニンの組成(Lupinus mutabilis で総 QA の 47〜58%、スパルテイン 7.4〜16%、13α-ヒドロキシルパニン 7〜15%)と、アルカロイドの少ない「甘い」品種を生む劣性遺伝子座(1:3 のメンデル分離、L. albus の pauper の原因遺伝子はアセチルトランスフェラーゼ AT で酵素活性は野生型比 0.6%、種子アルカロイドは 0.02〜0.05%、L. angustifolius の変異体では 3.07% から 0.028% へ)を並べた図。
根拠: ev-lupanine-share · ev-lupin-mendelian-loci-frick · ev-lupin-albus-pauper-at-gene · ev-lupin-angustifolius-atko
化合物 / compound-lupanine
↑苦味を読む
ルパニンは、ルピナス(ハウチワマメ属)種子に含まれる主要なキノリジジンアルカロイド(QA)である。欧州食品安全機関(EFSA)による2019年のリスク評価の組成表によれば、Lupinus mutabilis(アンデス原産の種)の種子ではルパニンが全QAの47~58%を占め、次いでスパルテイン(7.4~16%)、13α-ヒドロキシルパニン(7~15%)が続く。ただし元データの品種は「Not stated」と記されている。
ヨーロッパやオーストラリアで穀物化されたLupinus angustifolius・L. luteus・L. albusの3種では、水処理による脱苦味を必要とせず直接食用できる低アルカロイド系統が、互いに独立して分離する複数の劣性遺伝子座によって遺伝的に固定されている。これらの遺伝子座(L. angustifoliusのiucundus等、L. luteusのamoenus等、L. albusのpauper等)は1:3のメンデル分離を示し、1920年代末から1930年代初頭にかけてドイツで野生集団から最初に見出されたとする2017年のレビューがある。伝統的に水処理による脱苦味を要するアンデス産のL. mutabilisとは対照的な穀物化の経路である。
L. albusの主要な甘味遺伝子座pauperの原因遺伝子は、18番染色体上のアセチルトランスフェラーゼ遺伝子AT(Lalb_Chr18g0051511)であることが、26カ国由来227点の集団解析と機能検証で示されている。原因となるSNPによるアミノ酸置換(Asp35Glu)で酵素活性が野生型比0.6%まで低下し、この「甘味」系統の種子アルカロイド含量は乾重量比0.02~0.05%にとどまるという。同じ論文では別種L. angustifoliusのATオルソログ機能欠失変異体でも、種子アルカロイド含量が野生型比3.07%から0.028%へ約110分の1に低減したことが報告されている。
この説明の根拠
この本文で確認した範囲: EFSA2019のQA組成表を、この段落の根拠として使用
Quinolizidine Alkaloid Biosynthesis in Lupins and Prospects for Grain Quality Improvement
この本文で確認した範囲: 2017年レビューの遺伝子座整理を、この段落の根拠として使用
The causal mutation leading to sweetness in modern white lupin cultivars
この本文で確認した範囲: AT遺伝子の集団解析と機能検証結果を、この段落の根拠として使用/ATKO変異体でのアルカロイド低減結果を、この段落の根拠として使用
構造化された主張 — 節を開くと、主張ごとの確度・根拠・限界が読めます
組成・含有(1)
範囲: EFSA 2019 の種別QA組成表
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compound-lupanine —is_the_major_quinolizidine_alkaloid_of→ organism-lupinus-mutabilis機構・受容体(3)
範囲: Lupinus angustifolius / L. luteus / L. albus
注記: 既存 organism-lupinus-mutabilis(アンデス産、水処理による脱苦味を伝統的に必要とする)とは別種。ヨーロッパ・オーストラリアで穀物化されたこの3種は、水処理なしに直接食用可能な低アルカロイド系統を遺伝的に固定した点が対照的。
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compound-lupanine —has_biosynthesis_controlled_by→ "Lupinus angustifolius の iucundus・esculentus・depressus・tantalus、L. luteus の amoenus・dulcis・liber、L. albus の pauper・mitis・reductus・exiguus・nutricius など、互いに独立して分離する複数の劣性遺伝子座(1:3のメンデル分離)。1920年代末から1930年代初頭にかけて、ドイツで野生集団から最初に見出された。"範囲: Lupinus albus(227点、26カ国由来の野生型・在来種・育種系統・品種)
注記: 同論文はナロウリーフルピン(L. angustifolius)のATオルソログ機能欠失変異体(ATKO)でも種子アルカロイド含量が野生型比3.07%から0.028%へ約110分の1に低減したと報告し、同じ酵素機構が別種でも成立することを示す。
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compound-lupanine —has_biosynthesis_controlled_by→ "Lupinus albus の主要な甘味遺伝子座 pauper の原因遺伝子は、18番染色体上のアセチルトランスフェラーゼ遺伝子AT(Lalb_Chr18g0051511)。SNP_2によるAsp35Glu置換で酵素活性が野生型比0.6%まで低下する。'甘味'系統の種子アルカロイド含量は乾重量比0.02–0.05%。"範囲: 層: 文献(レビューが既報のGC-MS分析結果を引用して記す推測的な記述)。
注記: レビュー原文は'might be contributing'とヘッジ表現。断定に書き換えない。
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compound-lupanine —contributes_to→ sensation-bitter