加工・条件
周産期風味曝露
perinatal flavor exposure
周産期風味曝露は、妊娠中の羊水または授乳中の母乳を介した乳児への風味曝露。
加工・条件 / process-perinatal-flavor-exposure
このページの内容(5 節)
苦味を読む
周産期風味曝露とは、妊娠中に母親が食べたものの風味が羊水を介して、あるいは授乳中の母乳を介して乳児に伝わり、その後の味の受け入れ方に関わるという考え方を指す。2001年の研究は、母子47組を対象に、妊娠末期か授乳開始後2か月間のどちらかでニンジンジュース300 mLを週4日・3週間与える群と、水を与える対照群を比較した。出生前にニンジンの風味に曝露した乳児(対応のあるt(14) = 2.88, P = .01)や、母乳を介して曝露した乳児(対応のあるt(16) = 2.41, P = .03)は、プレーンなシリアルに比べてニンジン風味のシリアルへの否定的な表情が少なかったが、曝露のなかった対照群ではその差が見られなかった。
ただし、この結果をそのまま苦味へ広げることはできない。論文はニンジンを苦い食品として特徴づけておらず、シリアルの摂取量(F(2,43) = 1.09, P = .34)や食べた時間(F(2,43) = 0.88, P = .42)についての群と風味の交互作用も有意ではなかった。効果は表情と母親自身の評定によって示されたもので、実際に食べた量の変化ではない。ここから苦い食品の受け入れやすさに話を広げることは、論文の外側にある推論である。
苦味の有無を明示して比較した縦断研究もある。妊娠32週・36週の胎児にケール(苦味)またはニンジン(苦味なし)の風味刺激を単回与え、36週から出産までは反復摂取させたうえで、出生後3週・3歳まで表情反応を追跡した研究では、全測定時点を通してケール風味の方がニンジン風味より陰性表情(cry-face gestalt)を有意に多く引き起こす傾向がみられた(p<0.001)。胎児への割り付けはケール刺激14例・ニンジン刺激20例で、3歳時点まで追跡できた参加者は12名に減っている。
同じ追跡対象を3歳時点で調べた別の分析では、妊娠後期にケールを反復摂取した母親の子どもたちに、ケールとニンジン両方の匂いを提示したところ、同じ子どもの中で胎児期に反復曝露されていた方の匂いへの陰性表情は、曝露されていなかった方の匂いへの陰性表情より有意に少なかった(p<0.001)。これは同一個体内での比較であり、著者らはこの結果を、胎児期の化学感覚記憶が出生後年単位で持続する証拠と解釈している。3歳時点まで追跡できた参加者は12名だった。
この説明の根拠
Prenatal and postnatal flavor learning by human infants
この本文で確認した範囲: 曝露群での否定的表情低下という結果の数値を確認/非有意な交互作用と苦味への拡張が推論である点を確認
この本文で確認した範囲: 苦味ケールと非苦味ニンジンで陰性表情の発生率が異なる/3歳時点、被験者内比較で曝露した匂いへの陰性表情が減少
構造化された主張 — 節を開くと、主張ごとの確度・根拠・限界が読めます
感覚(3)
範囲: 無作為化3群デザイン、完了した母子47組。妊娠末期または授乳開始2か月間に、ニンジンジュース 300 mL を週4日・3週間(Mennella 2001)
注記: 対象はキャロット風味で苦味ではない(本文に bitter への言及なし)。摂取量・授乳時間の群×風味交互作用は非有意。風味学習一般の基盤として獲得嗜好系統に接続する文脈資料的な位置づけ。
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process-perinatal-flavor-exposure —increases→ "離乳期における曝露風味への乳児の受容: 出生前または出生後に曝露された群では、プレーンなシリアルに比べニンジン風味のシリアルへの否定的表情が少なかった"範囲: 層: 食品。妊娠32・36週の胎児への単回風味カプセル刺激(ケールまたはニンジン)と、36週から出産までの反復摂取、出生後3週・3歳時点までの縦断追跡(測定時点によりコード可能データ数は変動、最終追跡n=12)。
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process-perinatal-flavor-exposure —increases→ "胎児期(妊娠32・36週)から出生後(3週・3歳)にわたる複数の測定時点を通して、苦味のあるケール風味の刺激は、苦味のないニンジン風味刺激より、有意に多くの陰性表情(cry-face gestalt)を引き起こす傾向があった(p<0.001)。"範囲: 層: 食品。妊娠後期(36週から出産まで)のケールまたはニンジン風味カプセル反復摂取、3歳時点(n=12)で両方の匂いを提示した被験者内比較の嗅覚提示試験。
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process-perinatal-flavor-exposure —reduces→ "妊娠後期にケール(苦味)風味を反復摂取した母親の子ども12名に、3歳時点でケールとニンジンの匂いを提示すると、同じ子どもの中で、胎児期に反復曝露された方の風味の匂いへの陰性表情は、曝露されなかった方の風味の匂いへの陰性表情より有意に少なかった(p<0.001)。著者らはこれを胎児期の化学感覚記憶が出生後年単位で持続する証拠と解釈している。"