加工・条件
反復曝露
repeated dietary exposure
反復曝露は、単純接触介入で用いられる、報酬を随伴させずに食品を繰り返し味わうレジメン。
模式図 — 写真ではなく、根拠をもとに苦味研究所が組んだ説明図

根拠の数値を図にしたもの(苦味研究所作成)· CC BY 4.0
繰り返し口にすると、野菜の好意度と摂取量は少し上がる
反復曝露の効果を、系統的レビューの統合効果量(標準化平均差)で三枚の札に表した図。好意度と摂取量は曝露なしより少し上がるが効果は小さく、最長の追跡時点では新規野菜の好意度に効果が残らなかった。帯には、苦味そのもの(EGCG 溶液)を繰り返し摂ると苦く感じる評点が下がった実験と、カプサイシンでは基本味に変化がなかった実験を記す。
根拠: ev-veg-exposure-liking-appleton · ev-veg-exposure-limits-appleton · ev-exposure-durability-appleton · ev-egcg-repeated-bitterness · ev-capsaicin-basic-taste-null
加工・条件 / process-repeated-exposure
↑苦味を読む
反復曝露とは、褒美を伴わせずに、同じ食品を繰り返し味わわせることで、その食品への好みや摂取量を変えようとする働きかけである。苦味は子どもが野菜を拒む主な理由の一つとして言及されており、この解析でも苦味を含む野菜への慣れが背景にある。乳幼児から幼児を中心に43本の論文・117の比較をまとめた解析では、反復曝露は曝露なしと比べて野菜への好意度(標準化平均差0.35)と摂取量(同0.23)を高め、9点の好意度尺度でおよそ0.6点の違いに相当した。ただし著者ら自身が「効果量は小さい」と述べており、組み入れられた研究の多くはバイアスのリスクが高く、苦味の強さで比較を分けて調べたものでもない。
同じ解析では、最も長い追跡時点まで見ると、新しい野菜への好意度の効果は残っていなかった(標準化平均差0.15、統計的に有意でない)。一方、離乳食を始めたばかりの乳児95人を対象にした研究では、アーティチョークのピューレへの10回の反復曝露による好みの向上が、曝露後三か月まで安定していたと報告されている。対象の年齢層が異なるため、これは矛盾というより、効果の続きやすさが年齢によって違う可能性を示していると読める。
成人を対象にした一研究では、市販の苦甘い飲料を自宅で1日1回、7日間飲み続けた後、その飲料への好ましさの評価が68%上がった一方、実験室でだけ試した対照の飲料は変わらなかった。茶カテキンの一種EGCGを水に溶かして二週間繰り返し摂った実験でも、水だけを繰り返した場合より、同じEGCG溶液を苦く感じる評点が下がっていた。ただしこれらは特定の一化合物・一飲料についての結果で、料理や食品全般に広げられる知見ではない。
この説明の根拠
この本文で確認した範囲: 反復曝露による好意度・摂取量の効果量を確認/効果量が小さいという著者の総括を確認/最長追跡時点で効果が残らなかった点を確認
この本文で確認した範囲: 乳児での効果が3か月後まで安定した点を確認
この本文で確認した範囲: 苦甘い飲料への7日間曝露で好ましさ68%上昇を確認
この本文で確認した範囲: EGCG2週間反復摂取で苦味評点低下を確認
構造化された主張 — 節を開くと、主張ごとの確度・根拠・限界が読めます
感覚(5)
範囲: RCT 比較のメタ解析(43論文、117比較)。主に乳幼児と幼児
注記: 効果量は小さく、多くの原著が high risk of bias。苦味は野菜拒否の主要因として言及されるが、苦味強度で層別した解析はない。
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process-repeated-exposure —increases→ "曝露なしと比べた野菜への嗜好(SMD 0.35 [0.17, 0.53])と摂取量(SMD 0.23 [0.07, 0.39])。9点嗜好スケールでおよそ 0.6 点"範囲: 同じメタ解析内のフォローアップ解析。フォローアップ期間はしばしば短く不均一だった
注記: 著者の総括は『Effect sizes, however, are small, and limited evidence suggests long-term benefits』。獲得嗜好の持続性の限界を示す反証・限定側の主張。 持続性は年齢窓依存の可能性: 乳児95名では効果が3ヶ月後まで安定(Remy 2013, contradicts接続)。
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process-repeated-exposure —has_limited_long_term_persistence_of→ "嗜好の向上: 最長フォローアップ時点で、新奇野菜への嗜好に効果は残らなかった(SMD 0.15 [-0.21, 0.50], P = 0.41)"範囲: 成人ボランティア、市販のビタースイート飲料1種(Stein 2003)
注記: 単一研究。飲料の組成(カフェイン有無)と n が抄録に記載されておらず、機構帰属(post-ingestive 連合)は著者の推測にとどまる。
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process-repeated-exposure —increases→ "ビタースイート飲料への成人の快評定(1日1回7日間の自宅摂取後に +68%)。一方、実験室内のみの対照刺激は変化しなかった"範囲: 茶のカテキンの一種であるEGCGを水に溶かして2週間繰り返し摂った後の評価
注記: 水だけを繰り返した場合との比較であり、あらゆる食品に慣れる仕組みを示したものではない。
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process-repeated-exposure —can_decrease→ sensation-bitter範囲: カプサイシン入りの口内用ゲルを使った健康な女性10人の小規模な予備試験
注記: 参加者が少ない試験で差が見つからなかったという結果であり、影響がまったくないことの証明ではない。
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process-repeated-exposure —does_not_significantly_influence→ "14日後に行った塩味・甘味・酸味・苦味を見分ける検査と強さの評価"