化合物
ネオヘスペリジン
neohesperidin
ネオヘスペリジンは、ダイダイ等に含まれる苦味フラバノン配糖体(ヘスペレチン 7-O-ネオヘスペリドシド)。
化合物 / compound-neohesperidin
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苦味フラバノン配糖体ネオヘスペリジンは、ダイダイ(C. aurantium)の葉・花蕾・果実いずれにおいても、対をなす苦味配糖体ナリンギンの水準を上回ることがHPLC定量で確認されている(果実での比は1.02-3.15)。ただし発達段階に伴う濃度推移は器官によって性質が異なり、葉ではネオヘスペリジン/ナリンギン比が8.83から5.18へと単調に減少する一方、花蕾と果実では単調な減少ではなく山型の非単調な推移をたどる。
花蕾では、生育初期(開花前1-10日の蕾)に比の3を超えるピークがあり、その後分化期に約2まで下がり、開花直前に最も低い1.61まで低下したのち、開花後に再び約2まで回復するという非単調な推移を示す。果実でも同様に、直径3-7mm時に比3.15とピークをつけたのち、直径35mm時には1.13まで急減し、成熟期(直径61mm、開花後約200日)には1.02まで下がる。いずれも一貫した減少ではなく、山型の曲線を描く点が特徴である。
同じ1992年の研究では、30日齢の花蕾を花托・子房・柱頭・花弁・花糸・葯の6部位に分けて定量すると、ネオヘスペリジン/ナリンギン比は部位によって0.98(花托)から3.83(柱頭)まで大きく異なることも示されている。子房と柱頭の濃度が最も高く、花托・花弁・花糸は低濃度だが、花弁は花全体重量の42.34%を占めるため、比が低くても寄与量としては無視できない。花蕾全体を一つの単位として扱う推移データを補う内訳として位置づけられる。
発達に伴う濃度低下そのものは、著者らによって『細胞成長によるフラボノイドの希釈』によるものと説明されている。器官が成長する対数期に濃度は最大となり、その後は細胞体積の増加が化合物の蓄積速度を上回るために比率としての濃度は下がるが、器官あたりの総含量はその間も増加し続けるとされる。同じ希釈パターンはナリンギンでも報告されており、ネオヘスペリジン単独の特殊な挙動ではない。
Citrus属およびCitrus×Poncirus trifoliata雑種を含む複数ジェノタイプの果汁を対象にした網羅的分析では、ネオヘスペリジン含量は訓練パネルによる苦味官能評点と正の相関を示した(r=0.46)。既知の苦味物質のなかではリモニン(r=0.57)・アピゲニン(r=0.52)に次ぐ相関の強さで、ナリンギン(r=0.46)・ポンシリン(r=0.46)と同程度だった。ネオヘスペリジン・ポンシリン・ナリンギンは、分析対象のうちブンタン品種'Melogold'のみに存在していた。
この説明の根拠
この本文で確認した範囲: 葉・花蕾・果実でネオヘスペリジンがナリンギンを上回る水準にあることと葉の単調減少を確認した/花蕾と果実で比が山型に推移する非単調パターンの具体的な数値を確認した/30日齢花蕾の器官別内訳で比が部位によって大きく異なる点を確認した/濃度低下が細胞成長による希釈に起因し総含量は増加し続けるという記述を確認した
この本文で確認した範囲: 果汁苦味官能評点とネオヘスペリジン含量の相関係数
別名: neohesperidin(en)
関連をたどる
ビターオレンジ果皮(ダイダイ果皮) →含む→ ネオヘスペリジン
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組成・含有(2)
範囲: C. aurantium の器官別・発達段階別の定量(果皮を含む果実)
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ingredient-bitter-orange-peel —contains→ compound-neohesperidin範囲: C. aurantium の葉・花蕾・果実の発達過程
注記: ナリンギンにも同じパターンが報告される(同一 evidence)。
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compound-neohesperidin —shows_developmental_concentration_decline_due_to→ "細胞成長による希釈。器官の成長対数期に濃度最大となり以後低下するが、器官あたり総量は増加し続ける"感覚(1)
範囲: 層: 食品(果汁)。Citrus属および Citrus×Poncirus trifoliata雑種の複数ジェノタイプ果汁、訓練パネルによる苦味官能評価とLC-MS/MSによる非揮発性化合物の網羅的定量、PLS回帰・相関分析。
データを表示
compound-neohesperidin —has_perceived_bitterness_associated_with→ "Citrus・Citrus×Poncirus trifoliata雑種を含む複数ジェノタイプの果汁を対象にした網羅的分析で、ネオヘスペリジン含量は訓練パネルによる苦味官能評点と正の相関を示した(r=0.46)。既知の苦味物質のなかでは、リモニン(r=0.57)・アピゲニン(r=0.52)に次ぐ相関の強さで、ナリンギン(r=0.46)・ポンシリン(r=0.46)と同程度だった。ネオヘスペリジン・ポンシリン・ナリンギンは、分析対象中ではブンタン品種'Melogold'のみに存在していた。"