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食材
大根
daikon radish
大根は、日本で生食、すりおろし、煮物などに使われる大根。おろした場合は頭部と尾部で辛味・苦味・甘味・うま味の強さが異なることが官能試験で測られている。
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食材 / ingredient-daikon-radish
このページの内容(8 節)
- 説明
- この説明の根拠(2)
- 主題ハブ
- 別名
- 関連項目(5)
- 組成・含有(1)
- 感覚(2)
- 加工・調理でどう変わる(5)
↑苦味を読む
大根は、生でも、おろしても、煮ても食べられる。そして苦味は、大根という一語ではなく部位で動く。青首、美濃早生、信州地の3品種をおろして比べた20名の順位法では、尾部は頭部より辛味と苦味が強く、甘味とうま味が弱かった。辛味・苦味・甘味・うま味の4味すべてで、部位差は危険率1%で有意だった。1988年の各産地・収穫期の試料による、生のおろし大根の結果である。
台所の側にも、同じ向きの選び方が記録されている。料理家によるいか大根の調理記録は、甘みの強い上部を使うとよいと書く。苦味を測った記録ではないが、部位で味が違うという前提が、下ごしらえの指示として共有されていることは読み取れる。
下茹での手順も具体的である。厚さ2.5cmの半月切りを米と水で沸騰させ、弱火で10〜15分茹でてから水洗いする。説明は、米のでんぷんが大根のえぐみを取り、下茹でが余分な水分とアクを除いて味なじみをよくするためだとする。ただしこれは対照比較のない料理記録で、米を入れない条件との官能比較も苦味の測定も行われていない。手順は残っていて、効き目は測られていない。
この説明の根拠
おろし辛味大根の辛味特性について
河村 フジ子; 松本 睦子; 金 和子; 小林 彰夫 / 1989 / 学術論文 / 全文確認
この本文で確認した範囲: 3品種とも尾部は頭部より辛味・苦味が強く、4味の部位差は危険率1%で有意
キッコーマン 基本の和食、おうちの和ごはん いか大根
料理 小田 真規子; 文 峯田 亜季; キッコーマン株式会社 / 2023 / 資料 / 全文確認
この本文で確認した範囲: いか大根では甘みの強い上部を使うとよいと記す調理記録/米とともに下茹でして水洗いする工程と、えぐみを取るという説明
別名: daikon radish(en)
構造化された主張 — 節を開くと、主張ごとの確度・根拠・限界が読めます
組成・含有(1)
大根の組成: 部位による成分差。青首・美濃早生・信州地の3品種では、頭部は尾部より水分とマグネシウムが少なく、ホルモール態窒素と還元糖が多かった。著者は、辛味大根と青首の尾部を比べる箇所で、マグネシウムを苦味の成分、ホルモール態窒素をうま味の成分と呼んでいる。頭部と尾部の差については、成分量の部位差が味に現れると述べるにとどまる。支持あり
範囲: 頭部と尾部の化学分析(表2)。青首・美濃早生・信州地は収穫後2~4日以内、辛味大根は2~5日以内。
注記: マグネシウムと苦味の強さの関係を直接確かめた試験ではない。この論文はマグネシウム以外の成分と苦味の関係を検討していない。
青首・美濃早生・信州地の3品種では、頭部は尾部より水分とマグネシウムが少なく、ホルモール態窒素と還元糖が多かった。著者は辛味大根と青首の尾部を比べる箇所で、マグネシウムを苦味成分、ホルモール態窒素をうま味成分と呼ぶ。頭部と尾部の差については、成分量の部位差が味に現れると述べる。
限界: 成分と苦味の対応は著者の解釈で、マグネシウムを加えて苦味が変わるかを確かめた試験ではない。1988年の試料。
データを表示
ingredient-daikon-radish —has_composition→ "部位による成分差。青首・美濃早生・信州地の3品種では、頭部は尾部より水分とマグネシウムが少なく、ホルモール態窒素と還元糖が多かった。著者は、辛味大根と青首の尾部を比べる箇所で、マグネシウムを苦味の成分、ホルモール態窒素をうま味の成分と呼んでいる。頭部と尾部の差については、成分量の部位差が味に現れると述べるにとどまる。"claim: clm-w180-daikon-head-tail-composition / type: composition / 更新: 2026-09-30
感覚(2)
大根の知覚苦味に影響する要因: 部位。青首、美濃早生、信州地の3品種の頭部・中部・尾部をおろして比べた20名の順位法では、尾部は頭部より辛味と苦味が強く、甘味とうま味が弱かった。4味すべてで部位差は危険率1%で有意だった。中部の順位は3品種とも頭部と尾部のあいだだった。支持あり
範囲: 収穫後2~4日以内の3品種について頭部・中部・尾部をおろし、識別能力を確認した学生・調理学研究室員20名が評価。有意の印は頭部と尾部に付き、中部の位置は順位合計の並び。
注記: 生のおろし大根の結果。煮た大根の部位差や、完成した煮物の苦味を測ったものではない。
3品種すべてで尾部は頭部より辛味・苦味が強く、うま味・甘味が弱かった。4味の部位差はいずれも危険率1%で有意。苦味の順位合計(小さいほど苦い)は青首 頭部57・中部42・尾部21、美濃早生57・37・26、信州地59・40・21で、中部は3品種ともあいだ。
限界: 1988年の各産地・収穫期の試料。生のおろし大根であり、煮物や保存後の大根ではない。
データを表示
ingredient-daikon-radish —has_perceived_bitterness_affected_by→ "部位。青首、美濃早生、信州地の3品種の頭部・中部・尾部をおろして比べた20名の順位法では、尾部は頭部より辛味と苦味が強く、甘味とうま味が弱かった。4味すべてで部位差は危険率1%で有意だった。中部の順位は3品種とも頭部と尾部のあいだだった。"claim: clm-daikon-head-less-bitter-than-tail-grated / type: sensory / 更新: 2026-09-30
大根の知覚苦味を抑えるもの: 切り干し大根・水と一緒に袋に入れ、最初から煮た(加熱した)少量の菜種油。切り干し大根の煮物に、油を加えないもの(水を加えた対照)、非加熱の菜種油を加えたもの、190℃で7分加熱した菜種油を加えたものを作り、30名が「大根の苦味を強く感じますか」を5段階(1=全くそう思わない、5=非常にそう思う)で答えたところ、平均は油なし3.57、非加熱油2.53、加熱油2.43で、油を加えた2つが油なしより有意に低かった(分散分析 p<0.01、Tukey法の多重比較で油なしと油ありの間に p<0.05)。非加熱油と加熱油の差は有意でなかった。支持あり
範囲: 国産の切り干し大根50 g・水250 g・油3.9 gを真空パックに入れ、100℃で60分加熱した試料。訓練した被験者集団(89名)から実験ごとに無作為に選んだ30名が、1試料ずつ単独で評価。反復測定の一元配置分散分析とTukey法
注記: 生の大根や、大根を厚く切って煮た煮物ではなく、切り干し大根の煮物である。油は切り干し大根・水と一緒に袋に入れて最初から100℃・60分加熱したもので、できあがった煮物に後から足したのではない。質問は「大根の苦味」を1項目でたずねた評点で、苦味の強さを尺度で測る訓練されたパネルの評価ではない。同じ報告で、油揚げを加えて煮た切り干し大根の煮物は、加えないものより総合の嗜好が有意に高く、油揚げなしの煮物に対する自由記述で苦味・辛味・塩辛さ・においの癖など好ましくない味を書いた人が89名中23名だったのに対し、油揚げを加えた煮物では好ましくない味の記述がなかった(苦味だけの記述ではない)。著者は、チーズの苦味抑制にオレイン酸が関わるという報告と合うと考察している。
表4の「大根の苦味を強く感じますか」は、油無添加3.57±0.18(a)、非加熱油添加2.53±0.16(b)、加熱油添加2.43±0.20(b)、F(2,87)=12.82、p<0.01(分散分析)で、表の注によればa・bの異なる文字の間に有意差(Tukey法、p<0.05)。本文は「大根の苦味を強く感じますか」「味の癖が強いですか」の項目で「加熱、非加熱のいずれの油の添加でも…油の添加によって苦味や味の癖のような好ましくない味わいが緩和されたことが示唆された」と記し、「苦味や味の癖を緩和する効果は、添加した油の加熱の有無には有意な差はなく」とする。自由記述では、油揚げを添加しない煮物に苦味や辛味、塩辛さが強い、匂いに癖が強いなどの好ましくない味わいを書いた人が89名中23名で、油揚げを添加した煮物にはなかった。
限界: 切り干し大根の煮物であり、生や煮た大根の部位や下ゆでの効果ではない。油は切り干し大根・水と一緒に袋に入れて最初から100℃・60分加熱したもので、完成後に足したのではない。苦味の質問は1項目で、油の量は1水準(約1.3%)だけ。自由記述の23名は苦味以外の好ましくない味も含む。
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ingredient-daikon-radish —has_perceived_bitterness_suppressed_by→ "切り干し大根・水と一緒に袋に入れ、最初から煮た(加熱した)少量の菜種油。切り干し大根の煮物に、油を加えないもの(水を加えた対照)、非加熱の菜種油を加えたもの、190℃で7分加熱した菜種油を加えたものを作り、30名が「大根の苦味を強く感じますか」を5段階(1=全くそう思わない、5=非常にそう思う)で答えたところ、平均は油なし3.57、非加熱油2.53、加熱油2.43で、油を加えた2つが油なしより有意に低かった(分散分析 p<0.01、Tukey法の多重比較で油なしと油ありの間に p<0.05)。非加熱油と加熱油の差は有意でなかった。"claim: clm-daikon-simmered-oil-addition-bitterness-nakamura-2020 / type: sensory / 更新: 2026-10-15
加工・調理でどう変わる(5)
大根は次の方法で調理される: 料理家による「いか大根」の調理記録では、甘みの強い上部を使い、味をなじませる構成を採る。文脈資料
範囲: キッコーマン「基本の和食、おうちの和ごはん」掲載のいか大根。
注記: 料理記録であり、部位別の煮物を比較した官能試験ではない。
「大根は、甘みの強い上部を使うと良い」と記載する。
限界: 対照比較のない料理記録。苦味を評価した記録ではない。
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ingredient-daikon-radish —is_prepared_by→ "料理家による「いか大根」の調理記録では、甘みの強い上部を使い、味をなじませる構成を採る。"claim: clm-daikon-upper-part-used-for-simmered-dish-record / type: culinary / 更新: 2026-09-16
大根は次の方法で調理される: 厚さ2.5cmの半月切りを米と水で沸騰後に弱火で10~15分下茹でし、水洗いする。説明は大根のえぐみを取り、味なじみをよくするためとする。文脈資料
範囲: 料理家によるいか大根の下処理工程。
注記: 苦味強度の対照比較ではない。米のとぎ汁一般や、苦い完成煮物の救済へ広げない。
米とともに下茹でして水洗いする工程を示し、説明は米のでんぷんが大根のえぐみを取り、下茹でが余分な水分とアクを除いて味なじみをよくすると記す。
限界: 料理記録で、米なし条件との官能比較、苦味測定、完成後の救済試験ではない。
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ingredient-daikon-radish —is_prepared_by→ "厚さ2.5cmの半月切りを米と水で沸騰後に弱火で10~15分下茹でし、水洗いする。説明は大根のえぐみを取り、味なじみをよくするためとする。"claim: clm-daikon-rice-parboil-egumi-record / type: culinary / 更新: 2026-09-16
大根の風味に影響する要因: おろし器の目の粗さ。辛味大根を目の細かい金属製と目の粗いプラスチック製のおろし器でおろして比べた20名の二点識別試験では、目の細かいほうが危険率0.1%で有意に辛かった。支持あり
範囲: 辛味大根のおろし。評価したのは辛味だけで、苦味は比べていない。
注記: 著者は、目の細かいおろし器のほうが組織をよく壊し、辛味成分の生成が進むためと考察している。普通の大根(青首など)で同じ比較はしていない。
辛味大根を目の細かい金属製のおろし器でおろしたほうが、目の粗いプラスチック製より危険率0.1%で有意に辛かった。
限界: 辛味だけを評価し、苦味は比べていない。辛味大根の結果で、普通の大根では比べていない。
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ingredient-daikon-radish —has_flavor_affected_by→ "おろし器の目の粗さ。辛味大根を目の細かい金属製と目の粗いプラスチック製のおろし器でおろして比べた20名の二点識別試験では、目の細かいほうが危険率0.1%で有意に辛かった。"claim: clm-w180-karami-daikon-grater-pungency / type: processing / 更新: 2026-09-30
大根の風味に影響する要因: おろしてからの時間。おろした辛味大根の辛味は、おろした直後がもっとも強く、60分置いたものがもっとも弱かった(順位法、危険率1%で有意)。二点識別試験では、0分と20分の間が危険率5%、0分と40分の間が0.1%、20分と60分の間が1%で有意で、20分と40分、40分と60分の間には有意差が無かった。支持あり
範囲: 辛味大根のおろしを0・20・40・60分置いて、20名が辛味を比べた。苦味は比べていない。
注記: 辛味成分の量がおろした直後にもっとも速く減るという先行研究(江崎ら)と一致すると著者は述べる。普通の大根で同じ比較はしていない。
おろした辛味大根の辛味は、おろした直後が最も強く60分後が最も弱かった。0分と20分の間には危険率5%で有意差があり、20分と40分、40分と60分の間には有意差が無かった。
限界: 辛味だけを評価し、苦味は比べていない。辛味大根の結果で、普通の大根では比べていない。
データを表示
ingredient-daikon-radish —has_flavor_affected_by→ "おろしてからの時間。おろした辛味大根の辛味は、おろした直後がもっとも強く、60分置いたものがもっとも弱かった(順位法、危険率1%で有意)。二点識別試験では、0分と20分の間が危険率5%、0分と40分の間が0.1%、20分と60分の間が1%で有意で、20分と40分、40分と60分の間には有意差が無かった。"claim: clm-w180-karami-daikon-standing-pungency / type: processing / 更新: 2026-09-30
大根の風味に影響する要因: 調味。2つの試験を行った。おろした辛味大根に水(対照)・食塩・しょうゆ・天つゆを加えた試験では、水がもっとも辛く天つゆがもっとも弱かった。水・食塩・食塩+食酢・三杯酢を加えた試験では、水がもっとも辛く三杯酢がもっとも弱かった(いずれも順位法、危険率1%で有意)。支持あり
範囲: 辛味大根を調味液の中へおろして混ぜたものを、20名が辛味で比べた。後からかけた場合と、苦味は比べていない。
注記: 著者は、調味料が辛味成分の量を変えるのではなく、塩味・甘味・うま味・酸味が辛味を抑えたと考察している。普通の大根で同じ比較はしていない。
おろした辛味大根に水・食塩・しょうゆ・天つゆを加えると水が最も辛く天つゆが最も弱く、水・食塩・食塩+食酢・三杯酢では水が最も辛く三杯酢が最も弱かった。いずれも危険率1%で有意。
限界: 辛味だけを評価し、苦味は比べていない。辛味大根の結果で、普通の大根では比べていない。
データを表示
ingredient-daikon-radish —has_flavor_affected_by→ "調味。2つの試験を行った。おろした辛味大根に水(対照)・食塩・しょうゆ・天つゆを加えた試験では、水がもっとも辛く天つゆがもっとも弱かった。水・食塩・食塩+食酢・三杯酢を加えた試験では、水がもっとも辛く三杯酢がもっとも弱かった(いずれも順位法、危険率1%で有意)。"claim: clm-w180-karami-daikon-seasoning-pungency / type: processing / 更新: 2026-09-30
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