生物
キキョウ
Platycodon grandiflorus / Platycodon grandiflorus
キキョウ。根(トラジ・桔梗根)が東アジアで食用・生薬として利用される。
写真で見る

キキョウ(Platycodon grandiflorus)の花。星形に開いた紫色の花冠と、中心の白い雌しべ・雄しべが写っている。
写っているもの: Platycodon grandiflorus部位・状態: 開花した一輪の花(星形の紫色の花冠)
写真: Alpsdake/ CC BY-SA 4.0/ 原画像/ 台帳の原画像
写真の範囲と来歴
被写体の確認: 原典の記載による同定。原典は愛知県新城市の弓張山系での自生個体として記載。専門家による再同定は行っていない。
掲載画像: Wikimedia Commons の1920px版。苦味研究所では切り抜き・色調変更なし。 表示用には幅1200px上限のWebPを配信し、台帳の原画像は上のリンクから確認できます。
生物 / organism-platycodon-grandiflorus
↑苦味を読む
キキョウ(Platycodon grandiflorus)は、韓国語でトラジ、中国語で桔梗と呼ばれ、食用にされるのは主に根と若い苗である。韓国・日本・中国東北部では、この根と若苗が漬物、和え物、麺、保存食などに加工されてきたと記録されている。韓国のドラジナムルは、和え物に分類される熟菜(スッチェ)の一つに数えられ、祭祀や名節で供される三色ナムルでは、白色を担う一皿として扱われる。
根にはサポニン、フラボノイド、フェノール酸が豊富に含まれ、抽出物の主要な活性成分とされるのはプラチコジンDである。中国薬局方は根の総サポニン量を6.0%以上と規定している。ただし文献によってはプラチコジンAを主要なサポニンとする記述もあり、「主要」の位置づけは資料によって揺れる。根を煎じた液は強い苦味と、喉に残る渋みや刺激を持つとされ、ヒトの官能パネルと電子舌の両方で特性づけられている。この苦味と渋みは、小児が服薬を続けにくくする要因として研究の対象になってきた。
根の煎液をLC-MSで解析し、苦味受容体への結合をコンピュータ上で予測した研究では、プラチコジゲニン、ポリガラ酸、ラクトン型のプラチコジン類、ルテオリン、リグナン類が、ヒトの苦味受容体TAS2R14・TAS2R44・TAS2R47に高い親和性を持つ候補として挙がった。ただしこれはコンピュータ予測のみの結果で、受容体を使った実験や、単離した化合物での官能試験による裏づけはまだなく、少数の予備的な知見にとどまる。一方、苦味を和らげる工夫としては、生薬に対して重量比でHP-βシクロデキストリン6.5%とキシリトール10%を組み合わせると、煎液の評価が「受け入れがたい」から「後に残る苦味のない甘さ」へ変わったと報告されている。
この説明の根拠
この本文で確認した範囲: 根・若苗の食用利用と漬物・麺等への加工の記述/サポニン・フラボノイド組成とプラチコジンD/Aの主要成分表記の揺れ
Namul, the driving force behind health and high vegetable consumption in Korea
この本文で確認した範囲: 熟菜としてのドラジナムルと三色ナムルでの白色の位置づけ
この本文で確認した範囲: 根煎液の強い苦味・喉の渋みの官能パネルと電子舌による特性づけ/LC-MSと受容体ドッキング予測による候補化合物と予備的性質の明記/HP-βCDとキシリトール併用による煎液の評価改善の記述
別名: 도라지(ko)、桔梗(zh)、Platycodon grandiflorus(la)
構造化された主張 — 節を開くと、主張ごとの確度・根拠・限界が読めます
組成・含有(1)
範囲: 根(桔梗根)
注記: platycodin A を主要サポニンとする記述もあり、「主要」の定義は文脈依存。
データを表示
organism-platycodon-grandiflorus —contains→ compound-platycodin-d感覚(1)
範囲: 桔梗根(Platycodonic Radix)の水煎液
注記: 小児の服薬コンプライアンス低下要因として研究された。
データを表示
organism-platycodon-grandiflorus —has_sensory_attribute→ "根の煎液は強い苦味と持続する喉の渋味・刺激をもつ(ヒト官能パネルと電子舌で特性化)"機構・受容体(1)
範囲: 桔梗根水煎液(308化合物を暫定同定)
注記: in silico ドッキングのみ。受容体アッセイ・単離化合物の官能検証はまだない。
データを表示
organism-platycodon-grandiflorus —has_candidate_bitterness_contributors→ "LC-MS プロファイリングと BitterX 支援ドッキングにより platycodigenin・polygalacic acid・ラクトン型 platycodin 類・luteolin・リグナン類が TAS2R14/TAS2R44/TAS2R47 への高親和性候補とされた"加工・調理でどう変わる(3)
範囲: 韓国
データを表示
dish-doraji-namul —is_prepared_with→ organism-platycodon-grandiflorus範囲: 東アジア
データを表示
organism-platycodon-grandiflorus —is_consumed_in→ "韓国・日本・中国東北部で若苗と根が食用とされ、漬物・和え物・麺・保存食等に加工される"範囲: 小児向け桔梗配合処方の水煎液
注記: HP-β-CD は残留苦味・渋味を抑え、キシリトールは口当たりを改善という役割分担。
データを表示
organism-platycodon-grandiflorus —has_perceived_bitterness_suppressed_by→ process-pharmaceutical-taste-masking