食材
ニガヨモギ
wormwood / Artemisia absinthium L.
ニガヨモギは、キク科ヨモギ属の苦味ハーブ。アブサン・ベルモット等の香味原料。苦味セスキテルペンラクトン二量体アブシンチンを含み、EU 香料規制のツヨン上限の適用対象となる Artemisia 属植物の代表。
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ドイツ・ホッケンハイムの休閑地に自生するニガヨモギ(Artemisia absinthium)。原典によれば、このホッケンハイム内では当該地点のみに自生する個体群とされる。アブサン・ベルモット等の香味原料となる苦味ハーブの地上部。
写っているもの: Artemisia absinthium部位・状態: 野生個体群の地上部(茎葉)、休閑地に自生する状態
写真: AnRo0002/ CC0 1.0/ 原画像/ 台帳の原画像
写真の範囲と来歴
被写体の確認: 原典の記載による同定。原典のドイツ語キャプションは Wermutkraut (Artemisia absinthium) と種を明記。専門家による再同定は行っていない。
掲載画像: Wikimedia Commons の原寸ファイル。苦味研究所では切り抜き・色調変更なし。 表示用には幅1200px上限のWebPを配信し、台帳の原画像は上のリンクから確認できます。
食材 / ingredient-wormwood
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ニガヨモギ(Artemisia absinthium L.)は、キク科ヨモギ属の苦味ハーブである。2026年のレビュー論文は、ハーブ・スパイス由来の苦味化合物とその給源植物をまとめた表の中で、苦味セスキテルペンラクトン(二量体)であるアブシンチンの給源植物としてニガヨモギを挙げている。ただし、この記述はレビュー論文の対応表による帰属であり、含量を示す定量値は確認されていない。
ニガヨモギは、ベルモットやビターズなど苦味系の酒類で広く用いられる香味原料である。百科事典Treccaniのvermut項は、香草浸漬による一般的なベルモットのレシピの構成要素としてアッセンツィオ(ニガヨモギ)を挙げている。カクテル用参考書The Oxford Companion to Spirits & Cocktailsのbitters項も、ジェンチアナ・キナ樹皮と並ぶ核となる苦味付け原料の一つとしてwormwoodを列挙する。地理的表示ヴェルモット・ディ・トリノの生産規格(イタリアのdisciplinare)は一段と踏み込み、Artemisia属のうちabsinthium種および/またはpontica種の存在を必須とし、乾燥植物換算で最終製品1リットルあたり最低0.5グラムの使用を義務づけている。
スウェーデン語ではニガヨモギをmalörtと呼ぶ。スウェーデン学士院辞典(Svenska Akademiens ordböcker)によれば、この語は古スウェーデン語でmal(蛾)とört(草)の合成語とされ、原義は『蛾に対する草』とされる。同辞典は、この語の初出をおよそ1420年、古スウェーデン語文献Bonaventuras Betraktelserに記録している。ただしこれは辞書の語誌記述の孫引きであり、原典そのものは確認されていない。
スウェーデン学士院辞典の見出し語malörtは、定義文で『蒸留酒の香り付けに使う』という用途を記した上で、比較参照語としてabsint(アブサン)・besk(ベスク、苦味系リキュールの一類型)・vermouth(ベルモット)を挙げている。これは辞書レベルの記述にすぎないが、ニガヨモギがアブサン・ベルモット・ベスクという複数の苦味系酒類の類型を貫く共通原料であることを示す一例といえる。
この説明の根拠
この本文で確認した範囲: アブシンチンの給源植物である記述を確認した
この本文で確認した範囲: ベルモットレシピへの配合記述を確認した
The Oxford Companion to Spirits and Cocktails — “bitters” entry
この本文で確認した範囲: ビターズの核となる原料列挙を確認した
この本文で確認した範囲: IGP規格上の必須種・最低使用量を確認した
malört(見出し語)— Svenska Akademiens ordböcker(SAOL/SO/SAOB)
この本文で確認した範囲: malörtの語源(蛾に対する草)を確認した/約1420年の初出記録を確認した/辞書の比較参照語による接続記述を確認した
別名: wormwood(en)、Artemisia absinthium L.(la)、malört(sv)、üröm(hu)
構造化された主張 — 節を開くと、主張ごとの確度・根拠・限界が読めます
組成・含有(4)
範囲: レビュー総括(ハーブ・スパイス中の苦味化合物の受容体薬理を扱う2026年レビューの Table 1)
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ingredient-wormwood —contains→ compound-absinthin範囲: Treccani百科事典 vermut項の一般的レシピ記述
注記: 名称語源(Wermut)とも整合する構成要素としての記述。
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ingredient-vermouth —is_flavoured_with→ ingredient-wormwood範囲: スウェーデン語辞典(SO/SAOL)の一般的な語義記述
注記: SO辞書見出し語『malört』は比較参照語(JFR)として absint(アブサン)・2besk(本entity)・vermouth を並べて挙げており、ニガヨモギがアブサン・ベルモット・ベスクの3類型を貫く共通原料であることを辞書レベルで裏付ける(H14関連の連結記録)。既存ingredient-vermouth/ingredient-absinthe と同じingredient-wormwoodへ接続。
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ingredient-bask —is_flavoured_with→ ingredient-wormwood範囲: カクテル用芳香ビターズ一般
注記: 参考書項目の一般的記述であり、個別銘柄の配合を示す分析値ではない。
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ingredient-aromatic-bitters —is_flavoured_with→ ingredient-wormwood安全・規制(1)
範囲: イタリア。Decreto 22 marzo 2017, n. 1826(disciplinare本文)
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ingredient-vermouth-di-torino —requires_minimum_content_of→ ingredient-wormwood文化(2)
範囲: スウェーデン語。Svenska Akademiens ordböcker(SO)見出し語『malört』HISTORIK項
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ingredient-wormwood —has_name_etymology→ "スウェーデン語名 malört は、古スウェーデン語で mal(蛾)+ ört(草)の合成語とされ、原義は『蛾に対する草』とされる。"範囲: スウェーデン語 malört の語誌。Svenska Akademiens ordböcker(SO)見出し語『malört』HISTORIK項
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ingredient-wormwood —has_term_first_appearing_in→ "Bonaventuras Betraktelser(古スウェーデン語文献)。SO辞書はおよそ1420年ごろの初出と記録する。"